pocopeco_2
DONEそれすらも愛おしく思うくらい、君のことが大事なんだ。唐沢さんと三輪くんの話。
唐沢さんはある意味ちゃんと距離を取って三輪くんに接してくれそうな大人だなと思ってる。
(三輪くんお誕生日小説です🎉全然明るくないしちゃんと祝えてないけど君への愛は十分過ぎるくらいに込めました。どんだけ傷ついても生きてきた君が大好きです。どうか少しでも明るい未来がありますように)
その傷は君が生きてきた証で、「顔色が悪いね、大丈夫かい」
唐沢がそう聞いた相手は、三輪隊の隊長を務めている三輪である。普段からお世辞にも健康的とは言えない顔色をしている子どもは、今日は一層顔色が悪かった。思わず唐沢が声をかけてしまうくらいに。
声をかけられてようやく唐沢の存在に気づいたらしい三輪は、ゆっくりと二度瞬きをするとはい、と小さく答えた。その後に「大丈夫です」と続ける。
明らかに嘘だとわかるそれに唐沢は小さく笑ってしまう。「大丈夫か」と聞かれても「大丈夫ではない」と答えられる人間はそれほど多くはないとはいえ、嘘を吐くならもう少し取り繕うべきだと唐沢は思っている。
いつもは冬の空気のように冷たい雰囲気を纏わせている三輪だが、今はそれもない。むしろ触れると消えてしまいそうな弱々しさを感じる。
4959唐沢がそう聞いた相手は、三輪隊の隊長を務めている三輪である。普段からお世辞にも健康的とは言えない顔色をしている子どもは、今日は一層顔色が悪かった。思わず唐沢が声をかけてしまうくらいに。
声をかけられてようやく唐沢の存在に気づいたらしい三輪は、ゆっくりと二度瞬きをするとはい、と小さく答えた。その後に「大丈夫です」と続ける。
明らかに嘘だとわかるそれに唐沢は小さく笑ってしまう。「大丈夫か」と聞かれても「大丈夫ではない」と答えられる人間はそれほど多くはないとはいえ、嘘を吐くならもう少し取り繕うべきだと唐沢は思っている。
いつもは冬の空気のように冷たい雰囲気を纏わせている三輪だが、今はそれもない。むしろ触れると消えてしまいそうな弱々しさを感じる。
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PAST三輪くんお誕生日おめでとう。過去のだけどお祝いします。今書いてるのはもう少し待っててね……;;
今日だけでも君が穏やかに過ごせますように。少しでも幸せな気持ちになれますように。
ずっと大好きです。
『どうか今日だけでも笑っていてね』 11
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MOURNINGメモを整理していたら書きかけの烏三輪を見つけたので供養赤い薔薇の花言葉は知っていますか?「どうぞ。三輪先輩」
そう言われた三輪に差し出されたのは瑞々しい赤い薔薇だ。
「……なんだこれは」
「薔薇です」
「見ればわかる!なんでこれを俺に渡すんだと聞いてる」
当然のように答える烏丸に思わず声を荒らげてしまう。烏丸はそんな様子を気にしていないようで、あっさりと答えた。
「三輪先輩に渡したくて」
それにどう返せばいいのかわからず、三輪は何も言えなかった。なぜ薔薇の花なのか。どうしてそれを俺に渡そうと思ったのか。一体何を考えているのか。
「……何を企んでいる。迅が噛んでいるのか」
「人を悪者みたいに言わないでください。それから迅さんは関係ありません」
そう言うと烏丸は一歩距離を詰める。何か気迫のようなものが感じられて、三輪は一瞬戸惑ってしまう。整った顔を寄せて、彼は言う。
995そう言われた三輪に差し出されたのは瑞々しい赤い薔薇だ。
「……なんだこれは」
「薔薇です」
「見ればわかる!なんでこれを俺に渡すんだと聞いてる」
当然のように答える烏丸に思わず声を荒らげてしまう。烏丸はそんな様子を気にしていないようで、あっさりと答えた。
「三輪先輩に渡したくて」
それにどう返せばいいのかわからず、三輪は何も言えなかった。なぜ薔薇の花なのか。どうしてそれを俺に渡そうと思ったのか。一体何を考えているのか。
「……何を企んでいる。迅が噛んでいるのか」
「人を悪者みたいに言わないでください。それから迅さんは関係ありません」
そう言うと烏丸は一歩距離を詰める。何か気迫のようなものが感じられて、三輪は一瞬戸惑ってしまう。整った顔を寄せて、彼は言う。
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ArtSummary2022去年書いた三輪姉弟のハロウィンネタポイピク練習も兼ねてあげてみます
死人とダンスを ハロウィンとは本来先祖の霊を迎え、悪霊を追い払う祭りらしい。意味合いとしては日本のお盆に近いだろうか。今じゃこの国では、コスプレし、お菓子を配り食べるイベントと化しているが。
そんなわけで一人暮らししている三輪の家にも、本日は大量のお菓子が机に積まれている。三輪自身はハロウィンなぞに興味はほとんどなかったが、同じ隊である米屋はイベントがあればとりあえず騒ぐタイプであるので、三輪も巻き込まれたのだ。とは言ってもコスプレはしないでそれぞれが持ち寄ったお菓子を食べるだけという、ハロウィンにかこつけたただのお菓子パーティーではあったが。
今日の出来事をぼんやりと思い出していれば、何故かわからないけれどハロウィンの本来の意味を思い出した。それはきっと過去に大好きなあの人から教えてもらったからだろう。
3664そんなわけで一人暮らししている三輪の家にも、本日は大量のお菓子が机に積まれている。三輪自身はハロウィンなぞに興味はほとんどなかったが、同じ隊である米屋はイベントがあればとりあえず騒ぐタイプであるので、三輪も巻き込まれたのだ。とは言ってもコスプレはしないでそれぞれが持ち寄ったお菓子を食べるだけという、ハロウィンにかこつけたただのお菓子パーティーではあったが。
今日の出来事をぼんやりと思い出していれば、何故かわからないけれどハロウィンの本来の意味を思い出した。それはきっと過去に大好きなあの人から教えてもらったからだろう。