ちょりりん万箱
DONE④魏先輩の迷惑術に巻き込まれたラブラブ小双璧の話です。
突貫工事もいい話で、さっきできました😅
楽しんでいただけますように?
抹額の意思手を出せ、と魏無羨が言われた思追と景儀は素直に手を出した。
それぞれの手の平の上に乗せられたのは藍氏の象徴たる抹額だ。
「え…なんで?」
おもわず口から滑り出た疑問は間違ってない。
自分達の抹額は額に曲がること無く綺麗に結ばれている。
新しいものを用意しないといけないほど、汚れてもいなければ、古びてもいない。
つまり、新しい抹額を魏無羨がくれた意味がわからないのだ。
「藍湛が用意したものだからな、大事にしろよ?」
にこにこにこと機嫌良く魏無羨は微笑む。
「含光君が? この抹額を?」
景儀が信じられないと手の平にある抹額を見つめる。
本来、抹額を新調する場合は、新調する理由を届け出さなくてはならず、紛失した場合以外は新しい抹額と古い抹額を交換する事が原則だった。紛失した場合は重い罰則が適応され、暫く抹額を着けることは許可されない。
3777それぞれの手の平の上に乗せられたのは藍氏の象徴たる抹額だ。
「え…なんで?」
おもわず口から滑り出た疑問は間違ってない。
自分達の抹額は額に曲がること無く綺麗に結ばれている。
新しいものを用意しないといけないほど、汚れてもいなければ、古びてもいない。
つまり、新しい抹額を魏無羨がくれた意味がわからないのだ。
「藍湛が用意したものだからな、大事にしろよ?」
にこにこにこと機嫌良く魏無羨は微笑む。
「含光君が? この抹額を?」
景儀が信じられないと手の平にある抹額を見つめる。
本来、抹額を新調する場合は、新調する理由を届け出さなくてはならず、紛失した場合以外は新しい抹額と古い抹額を交換する事が原則だった。紛失した場合は重い罰則が適応され、暫く抹額を着けることは許可されない。
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DONE③欧陽子真の家族の会話です!😄
親世代を妄想するのがもうほとんど私の癖でして😆
欧陽子真は絶対に姉がいて、末っ子の男の子!と、信じ込んでます🤣
楽しんでいただけますように!
欧陽家の人々「若君、子真様!!」
「うるさいっ! 放っておいてくれ!!」
ドタドタと屋敷に足音が響く。
「最近の子真はとても活発ですこと」
「親しいお友達がたくさんできたそうです、母様」
「もともと人懐っこいところはありましたけど、こんなに子真が出かけるのは本当に珍しいことですわ」
ホホホッと優雅にお茶を楽しみながら、欧陽夫人と欧陽子真の姉二人が微笑む。
その中で父親である欧陽宗主は苦虫を噛み潰した顔つきで茶を啜っていた。
「あら、あなた。どうかなさいまして?」
それに気づいた欧陽夫人が声をかける。
最近、頓に険しい顔つきの夫に心中何事かあるのだろうとは思っているが、触れずに今日まで来た。
だがそろそろ限界に近いようで、そっと促す。
6271「うるさいっ! 放っておいてくれ!!」
ドタドタと屋敷に足音が響く。
「最近の子真はとても活発ですこと」
「親しいお友達がたくさんできたそうです、母様」
「もともと人懐っこいところはありましたけど、こんなに子真が出かけるのは本当に珍しいことですわ」
ホホホッと優雅にお茶を楽しみながら、欧陽夫人と欧陽子真の姉二人が微笑む。
その中で父親である欧陽宗主は苦虫を噛み潰した顔つきで茶を啜っていた。
「あら、あなた。どうかなさいまして?」
それに気づいた欧陽夫人が声をかける。
最近、頓に険しい顔つきの夫に心中何事かあるのだろうとは思っているが、触れずに今日まで来た。
だがそろそろ限界に近いようで、そっと促す。
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DONE②『ぼくらの冒険譚』展示作品2番目です。
『桃の香』の騒動の後話。
ちょっと藍思追と藍景儀の距離が近くなりました……かね?😅
うちの追儀は思追の性格がちょっとs寄りなので、優しい藍思追はいないかも😅
楽しんでいただけますように!😆
桃の香 騒動後走ってはならない、という規則を破って藍思追は廊下を走る。
大変だ! と慌てて走り込んできた友達がもたらした報に、じっとしていられなかった。
門の前には、彩衣鎮から帰ってきた者たちと、交代で門番をつとめている者たちが、ざわついていた。
「景儀!!」
大声を上げた藍思追に、人に埋もれていた一人が振り返る。
「あ、ただいま、思追!」
こちらに向けて笑い手を軽く上げてきた親友の髪が、短くなっていたーーー
「失礼します」
寒室の扉の前で頭を下げて、ゆっくりと扉を閉めた藍景儀は、ハァッと息を吐いた。
今日、彩衣鎮で起こった出来事を宗主である藍曦臣に報告し終わって、肩の力が抜けた。
寒室に現れた藍景儀を見て、目を見開いた藍曦臣だったが、流石に怒鳴りはしなかった。
4089大変だ! と慌てて走り込んできた友達がもたらした報に、じっとしていられなかった。
門の前には、彩衣鎮から帰ってきた者たちと、交代で門番をつとめている者たちが、ざわついていた。
「景儀!!」
大声を上げた藍思追に、人に埋もれていた一人が振り返る。
「あ、ただいま、思追!」
こちらに向けて笑い手を軽く上げてきた親友の髪が、短くなっていたーーー
「失礼します」
寒室の扉の前で頭を下げて、ゆっくりと扉を閉めた藍景儀は、ハァッと息を吐いた。
今日、彩衣鎮で起こった出来事を宗主である藍曦臣に報告し終わって、肩の力が抜けた。
寒室に現れた藍景儀を見て、目を見開いた藍曦臣だったが、流石に怒鳴りはしなかった。
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DONE①『ぼくらの冒険譚』の開催、ありがとうこざいます!😄
まずは、1作目✨
何故、あんなに髪の長い人々の中にいるのに景儀だけ、髪が短いのか?という疑問からできた創作話をお届けします。
いつの作品にも、ショートの子はいるものですが、髪を切ることがタブーな時代に、景儀のように短い子は珍しいなぁと思いできました😁
楽しんでいただけますように!
桃の香「俺さ、ずっと気になってたんだけど。どうして景儀ってみんなより髪が短いんだ?」
カプッと桃に齧りつきながら魏無羨がさらりと尋ねた。
「あ、あー……魏先輩はご存知ないのですね。そうか、まだお戻りではない時だからな……」
そうか、そうか、と一緒に桃を食べていた子弟たちが頷き合う。
「三年前ぐらいでしたかね〜。市井に質の悪い遊びが流行ったんです」
「質の悪い遊び?」
「はい。最初は、我々仙師の身体に触れるとご利益があるって軽いものだったんです」
それは若い娘たちを中心に始まった。
元々は仙師に恋焦がれた娘が転んだ所を偶然意中の仙師に助けて貰い、それがきっかけで二人は縁を結んだというどこにでもあるような話だった。
「それが広まると、仙師に触れると好きな相手と上手くいくようになるって噂が流れ、やがて商売が回りだしたとか、腰が痛いのが治ったとか、絶対ちがうだろ!? ってことも囁かれ出したんです」
4805カプッと桃に齧りつきながら魏無羨がさらりと尋ねた。
「あ、あー……魏先輩はご存知ないのですね。そうか、まだお戻りではない時だからな……」
そうか、そうか、と一緒に桃を食べていた子弟たちが頷き合う。
「三年前ぐらいでしたかね〜。市井に質の悪い遊びが流行ったんです」
「質の悪い遊び?」
「はい。最初は、我々仙師の身体に触れるとご利益があるって軽いものだったんです」
それは若い娘たちを中心に始まった。
元々は仙師に恋焦がれた娘が転んだ所を偶然意中の仙師に助けて貰い、それがきっかけで二人は縁を結んだというどこにでもあるような話だった。
「それが広まると、仙師に触れると好きな相手と上手くいくようになるって噂が流れ、やがて商売が回りだしたとか、腰が痛いのが治ったとか、絶対ちがうだろ!? ってことも囁かれ出したんです」
ごーる
DOODLE勘繰る勿れ⚠︎Attention⚠︎
全て個人の妄想によるフィクションです。実在の人物・団体・事象とは一切関係ございません。無断の転載を固くお断りします。
It's all an individual fantasy fiction.
お題をお借りしましたが、忘羨CPではない
のでタグ無しです。
魏嬰と少年たちのメタメタしいお話。
魏嬰の、不思議な出会い。
「名前はなあ………」 15
巨大な石の顔
DONEサンサーラシリーズ第三章。江澄の姿絵をめぐる魏無羨視点の話。ほんのり忘羨があります。明知不可而為之(一.五) 暦の上で夏が終わろうとしていたとき、山深い雲深不知処へ秋はとっくに訪れていた。
月は叢雲に隠れた暗闇で鈴虫が涼やかに鳴いている。それがより一層この人里離れた仙境の静寂を引き立てていた。
宿坊の一室でろうそくに火を灯して少年たち三人は膝を突き合わせていた。就寝時間である亥の刻はとうに過ぎていた。
「お前たち、外叔父上と沢蕪君の続報を知りたいか?」
得意そうな金凌を前に、小双璧はごくりと喉を鳴らした。静粛とした仙境に似つかわしくない下世話な話を彼らは始めようとしていた。
姑蘇藍氏の領地で合同の夜狩りを終えた金宗主は、客坊へはいかずに座学のときのように彼らの部屋に滞在するのがここ最近の彼の習慣だ。金凌にとって時折夜狩りは目的というよりも雲深不知処へ泊まる口実になっている。仙子は雲深不知処にいる犬嫌いの住人のために今宵は金麟台でお留守番だ。
5175月は叢雲に隠れた暗闇で鈴虫が涼やかに鳴いている。それがより一層この人里離れた仙境の静寂を引き立てていた。
宿坊の一室でろうそくに火を灯して少年たち三人は膝を突き合わせていた。就寝時間である亥の刻はとうに過ぎていた。
「お前たち、外叔父上と沢蕪君の続報を知りたいか?」
得意そうな金凌を前に、小双璧はごくりと喉を鳴らした。静粛とした仙境に似つかわしくない下世話な話を彼らは始めようとしていた。
姑蘇藍氏の領地で合同の夜狩りを終えた金宗主は、客坊へはいかずに座学のときのように彼らの部屋に滞在するのがここ最近の彼の習慣だ。金凌にとって時折夜狩りは目的というよりも雲深不知処へ泊まる口実になっている。仙子は雲深不知処にいる犬嫌いの住人のために今宵は金麟台でお留守番だ。