東間の保管庫
DONEpixivからお引越し。過去に発行した210のサンプルページたち。
発行した210本のサンプルページたちlet me down(サンプル)
大学進学が決まったのは年を越す前の事だった。
気の置けない友人たちからは「一応品行方正で成績優秀だけどなぁ」と評されているフリオニールは、希望の大学に推薦入学を決めていて自由登校になる三学期は、一般入試を控えた生徒に比べて自由になる時間が多かった。週一回の登校日に登校して出席は確認するだけで、受験が終わった組と今から受験組は何となく別室に行くことが多く、何となく教室にもいれなくて図書館に行けばそこは受験組が机に向かって問題集を解いている生徒ばかりで溜息をつく。本棚のすみで本でも読もうかと歩いていけば、とんとんと肩を叩かれた。
「よっ!」
「ジタンにバッツじゃないか。久しぶりだな」
5945大学進学が決まったのは年を越す前の事だった。
気の置けない友人たちからは「一応品行方正で成績優秀だけどなぁ」と評されているフリオニールは、希望の大学に推薦入学を決めていて自由登校になる三学期は、一般入試を控えた生徒に比べて自由になる時間が多かった。週一回の登校日に登校して出席は確認するだけで、受験が終わった組と今から受験組は何となく別室に行くことが多く、何となく教室にもいれなくて図書館に行けばそこは受験組が机に向かって問題集を解いている生徒ばかりで溜息をつく。本棚のすみで本でも読もうかと歩いていけば、とんとんと肩を叩かれた。
「よっ!」
「ジタンにバッツじゃないか。久しぶりだな」
東間の保管庫
DONEオンリーで配布した小話です。210で春っぽいものが書きたかったので、春っぽくしたつもりです。Giving upオープンテラスのあるカフェの横にある桜が満開になった。今年は少し寒くて、咲くのが遅かった桜だが、昨日からの暖かい陽気で一気に咲いた。そのテラス席で桜が一番近くに見える場所に開店早々から座っているティーダは、暖かい紅茶を飲みながらニコニコしている。
桜は綺麗だし、いい天気だし、紅茶は美味しいし。
嬉しい事ばかりで、つい頬が緩んでしまう。
休みの日に、外で待ち合わせをして一緒に映画を見に行こうと誘われた時は本当に嬉しくて飛びついてしまった。顔を真っ赤にして目を丸くしていたのも可愛くて、ぐっとしがみついたら怒られてしまったが。
待ち合わせた時間は昼前だったけれど、家にいても落ち着かないので集合場所近くのカフェでお茶でもしようと思って早めに家を出た。何かしていないとソワソワして仕方がない。これが初めてというわけではないけれど、好きな人と会う約束をしていると言う事だけで、気持ちまで春めいてしまう。ジェクトには物凄く渋い顔をされたけれど、そんな事はどうでもいい。
2051桜は綺麗だし、いい天気だし、紅茶は美味しいし。
嬉しい事ばかりで、つい頬が緩んでしまう。
休みの日に、外で待ち合わせをして一緒に映画を見に行こうと誘われた時は本当に嬉しくて飛びついてしまった。顔を真っ赤にして目を丸くしていたのも可愛くて、ぐっとしがみついたら怒られてしまったが。
待ち合わせた時間は昼前だったけれど、家にいても落ち着かないので集合場所近くのカフェでお茶でもしようと思って早めに家を出た。何かしていないとソワソワして仕方がない。これが初めてというわけではないけれど、好きな人と会う約束をしていると言う事だけで、気持ちまで春めいてしまう。ジェクトには物凄く渋い顔をされたけれど、そんな事はどうでもいい。
東間の保管庫
DONEpixivからお引越し。ディシディアをやってた頃に書いたフリオニール×ティーダ。
自分だけに肌寒い日が続いて、毛布をかぶってホットカーペットの上でゴロゴロするのが気持ちいい。
日当たりのいい窓の近くは日差しが暖かいけど、隙間風がなくても窓から伝わる冷たさが何となく嫌で、少し離れた所で寝転がる。
「こーら。頭の下に何か入れろよ」
「うー。うん…」
ぼやっと寝ぼけたような頭をふわふわと撫でられてティーダは気の抜けた返事をする。
暖かい部屋と、大好きな人の声が聞こえてきて、ふんわりした気持ちになる。
「眠たいのか?遅くまで雑誌を読んでいたからだろう」
頭を支えられて、なんだろうと思っているとソファーの上に置いてあったクッションを頭の下に入れられた。
「頭まで茹であがってしまうぞ」
「ウン…」
毛布をかけ直してもらうと、それだけで嬉しくてまた眠くなる。何かがふわりと頬に触れて、かすかな笑い声が耳元で聞こえた。
1156日当たりのいい窓の近くは日差しが暖かいけど、隙間風がなくても窓から伝わる冷たさが何となく嫌で、少し離れた所で寝転がる。
「こーら。頭の下に何か入れろよ」
「うー。うん…」
ぼやっと寝ぼけたような頭をふわふわと撫でられてティーダは気の抜けた返事をする。
暖かい部屋と、大好きな人の声が聞こえてきて、ふんわりした気持ちになる。
「眠たいのか?遅くまで雑誌を読んでいたからだろう」
頭を支えられて、なんだろうと思っているとソファーの上に置いてあったクッションを頭の下に入れられた。
「頭まで茹であがってしまうぞ」
「ウン…」
毛布をかけ直してもらうと、それだけで嬉しくてまた眠くなる。何かがふわりと頬に触れて、かすかな笑い声が耳元で聞こえた。