海音蒼依
TRAINING・WB世界が恋愛ADVゲーム(BL)という設定で、それに気付いているモブ楡井とそのゲームの主人公桜の話。おかしくないですか?オレの名前は楡井秋彦。
突然だが、この世界が“男性同士の恋を扱った恋愛シュミレーションゲーム”の世界だということに気付いてしまった非攻略対象の“主人公の友人A”である。
“友人A”としてのオレの役割は“主人公”に攻略対象の好感度を教えるという、云わば便利なお助けキャラの位置であるらしい。
その為か、いつも持ち歩いているこのマル秘ノートには攻略対象のスマホの番号やら趣味趣向、それどころか攻略対象の主人公への好感度等が事細かに書かれている、正直……このノートが少し恐ろしいと感じているところだ。
「楡井、ノート睨み付けて何してるんだよ?」
マル秘ノートを凝視しているオレをみて困惑の表情を浮かべているのは、この世界の主人公である桜遥さんである。
1086突然だが、この世界が“男性同士の恋を扱った恋愛シュミレーションゲーム”の世界だということに気付いてしまった非攻略対象の“主人公の友人A”である。
“友人A”としてのオレの役割は“主人公”に攻略対象の好感度を教えるという、云わば便利なお助けキャラの位置であるらしい。
その為か、いつも持ち歩いているこのマル秘ノートには攻略対象のスマホの番号やら趣味趣向、それどころか攻略対象の主人公への好感度等が事細かに書かれている、正直……このノートが少し恐ろしいと感じているところだ。
「楡井、ノート睨み付けて何してるんだよ?」
マル秘ノートを凝視しているオレをみて困惑の表情を浮かべているのは、この世界の主人公である桜遥さんである。
海音蒼依
TRAINING・ちょっとしたうめ←つば要素・桜の過去を少し捏造しております
・もしかしたらプレゼント選んだ時の話も後で追加するかも?
プレゼントを君に時は、9月の中旬。
最近は残暑が厳しく、暦の上ではもう秋だと言うのに暑い日が続いていた。
桜の元に蘇枋から、突然チャットアプリに個別メッセージが届く。
【そういえば、そろそろにれ君の誕生日だけれど、桜くんはプレゼントの用意してあるのかい?】
……楡井の、誕生日?
そういえば、付き合っているのにアイツの誕生日がいつか、だなんて……聞いたことがなかった気がする。
この町にくるまでは、オレにとって誕生日だなんてものは「この世に“生まれてしまった”日」という認識だった。
親族には盥回しにされ厄介者扱い、学校でも居場所の無かったオレの誕生日だなんてものを祝ってくれる人間は、一切居なかったからだ。
でも、この町に来てから誕生日がいつかと聞かれること増えた気がする。
2876最近は残暑が厳しく、暦の上ではもう秋だと言うのに暑い日が続いていた。
桜の元に蘇枋から、突然チャットアプリに個別メッセージが届く。
【そういえば、そろそろにれ君の誕生日だけれど、桜くんはプレゼントの用意してあるのかい?】
……楡井の、誕生日?
そういえば、付き合っているのにアイツの誕生日がいつか、だなんて……聞いたことがなかった気がする。
この町にくるまでは、オレにとって誕生日だなんてものは「この世に“生まれてしまった”日」という認識だった。
親族には盥回しにされ厄介者扱い、学校でも居場所の無かったオレの誕生日だなんてものを祝ってくれる人間は、一切居なかったからだ。
でも、この町に来てから誕生日がいつかと聞かれること増えた気がする。
海音蒼依
TRAINING桐生くんにとあることを相談する桜くんの話。恋の自覚は突然に「最近、楡井が俺以外の誰かが話しているのを見ると胸が苦しくなる時があんだよ……オレはなんかの病気なのか?」
相談があるといい桐生を呼び出した桜は、真剣な面持ちで質問を問いかける。
その言葉を聞いた桐生は、目を大きく見開いた。
「えと、桜ちゃん……それって嫉妬、なんじゃないかな……?」
「しっと……って、なんだ?」
聞き覚えのない言葉に、桜は桐生の言葉をそっくりそのまま聞き返した。
桜が高校に来るまでの成り立ちのせいで世間知らずなところがあるのはわかっていたが、「桜ちゃんは“嫉妬”という言葉の意味を知らないのかぁ……」と桐生は頭を悩ませていた。
「んー……簡単に言えば“桜ちゃんはにれちゃんのことが恋愛的な意味で好きで、にれちゃんと2人きりでいる人のことを心のどこかで羨ましいと感じている”ってこと、だよ 」
851相談があるといい桐生を呼び出した桜は、真剣な面持ちで質問を問いかける。
その言葉を聞いた桐生は、目を大きく見開いた。
「えと、桜ちゃん……それって嫉妬、なんじゃないかな……?」
「しっと……って、なんだ?」
聞き覚えのない言葉に、桜は桐生の言葉をそっくりそのまま聞き返した。
桜が高校に来るまでの成り立ちのせいで世間知らずなところがあるのはわかっていたが、「桜ちゃんは“嫉妬”という言葉の意味を知らないのかぁ……」と桐生は頭を悩ませていた。
「んー……簡単に言えば“桜ちゃんはにれちゃんのことが恋愛的な意味で好きで、にれちゃんと2人きりでいる人のことを心のどこかで羨ましいと感じている”ってこと、だよ 」
海音蒼依
TRAINING無意識に棪堂のことを知りたいと考える桜と、桜に片想い中の楡井。無意識下の好奇心⚠注意
・にれ→さく(→)←やま(棪堂は不在)
・18巻以降のネタバレがあります
・楡井視点
・誤字脱字は確認しましたがあるかもしれません
「桜さん、どうして棪堂さんなんかと会ってるんですかっ!」
ふと、オレの目に入ってしまったのは桜さんのチャットアプリのトーク画面だった。
その相手の名前は、棪堂哉真斗。
あの国崩大火を仕組んだ男の名前であった。
内容を見るに今度2人で会う約束をしているしていると見受けられる。
「なんで、って……あの戦いの後にアイツから連絡が来るようになって、たまに会ってんだよ」
「はぁ!?」
そんなことを初めて聞いたオレは、素っ頓狂な声を出していたに違いない。
「分かってるんですか!? アイツは1度アンタの心をへし折ってでも仲間に引き入れようとしたような奴なんですよ!?」
1135・にれ→さく(→)←やま(棪堂は不在)
・18巻以降のネタバレがあります
・楡井視点
・誤字脱字は確認しましたがあるかもしれません
「桜さん、どうして棪堂さんなんかと会ってるんですかっ!」
ふと、オレの目に入ってしまったのは桜さんのチャットアプリのトーク画面だった。
その相手の名前は、棪堂哉真斗。
あの国崩大火を仕組んだ男の名前であった。
内容を見るに今度2人で会う約束をしているしていると見受けられる。
「なんで、って……あの戦いの後にアイツから連絡が来るようになって、たまに会ってんだよ」
「はぁ!?」
そんなことを初めて聞いたオレは、素っ頓狂な声を出していたに違いない。
「分かってるんですか!? アイツは1度アンタの心をへし折ってでも仲間に引き入れようとしたような奴なんですよ!?」
海音蒼依
TRAINING楡井が強くなりたいと願う理由とは?強くなりたい理由桜さんはオレが進むべき道を上から優しく照らしてくれる星のような人だと、思った。
入学初日、女性を助けようとして、失敗したあの日……オレを助けに入ってくれた桜さんに「情けなくはないんじゃねぇか?」と言われたのが嬉しかった。
ケンカが弱いくせに格上の相手に挑んだオレを叱咤することはできたはずなのに、挑んだその心意気をかってくれたのだ。
だからこそ、オレは桜さんを尊敬し、てっぺんへ連れていきたいと強く思えた。
だからオレは風鈴の生徒やこの辺りで強い人間の事をなるべく頭に入れ桜さんの助けになろうとした。
そんなオレが自分も強くなりたいと感じたのはあのKEELとの戦いの時だ……あの時のオレは、戦うことができず他のクラスメイトに守られるだけの足手まといになってしまった。
1148入学初日、女性を助けようとして、失敗したあの日……オレを助けに入ってくれた桜さんに「情けなくはないんじゃねぇか?」と言われたのが嬉しかった。
ケンカが弱いくせに格上の相手に挑んだオレを叱咤することはできたはずなのに、挑んだその心意気をかってくれたのだ。
だからこそ、オレは桜さんを尊敬し、てっぺんへ連れていきたいと強く思えた。
だからオレは風鈴の生徒やこの辺りで強い人間の事をなるべく頭に入れ桜さんの助けになろうとした。
そんなオレが自分も強くなりたいと感じたのはあのKEELとの戦いの時だ……あの時のオレは、戦うことができず他のクラスメイトに守られるだけの足手まといになってしまった。