miutam614
DONE『病める時も』2025.3.7熱を出したひよりちゃんを介抱する
スパダリジュンくん
体調不良ネタにしては、全然それっぽくないです。
単に介抱するやさしいジュンくんが見たくなったから。 6
miutam614
PAST罠にはまったのはだぁれ?2024.3.18付き合ってないジュンひよ
TFYの呪縛は一生付き纏い…妄想を書きしたためたもの。あんなの見せられるの、モー娘。のラブマシーンレベルの衝撃ですよ。 6
miutam614
DONE月でウサギとダンスを 2024.9.16十五夜🎑をテーマに書きました。
ちいこきジュンくんと日和ちゃんが2人でおだんごクッキーを作って、お月見をするお話
ジュンくんに年齢操作あり 8
yingying
DOODLE*内含日和性转和突如其来的壁尻,请确保自己能接受再阅读*情人节快乐~💖💖
爱欲之墙“纯君——!!!我被奇怪的墙卡住了,快来救我!!!!”
在沙发上看漫画看得困成一团的涟纯突然被巴日和一个电话叫醒——准确来说是被吓醒的。迷迷糊糊只听到让自己去救她,顾不得去细想阿日前辈到底为什么会被墙卡住了就急匆匆披上外套出了门。手机屏幕晃动的速度追不上下楼的速度,害得涟纯差点连着按错好几个键。幸好阿日前辈发来的地址并不算远,拼尽全力跑了十几分钟终于到了目的地,气喘吁吁地寻找巴日和的身影。过度运动后心脏砰砰狂跳起来,手心和脸上都发着烫。应该赶上了吧?万一阿日前辈出了什么事就不好了。
“纯君纯君!我在这里呢!”远处的巴日和笑着朝自己打招呼,涟纯一瞬间以为自己又“你的阿日前辈打雪仗打不过也算危急情况”之类的说辞骗了,可是细看阿日前辈的半个身体好像确实在墙里,好不容易放下的心又往上提了一点。
5116在沙发上看漫画看得困成一团的涟纯突然被巴日和一个电话叫醒——准确来说是被吓醒的。迷迷糊糊只听到让自己去救她,顾不得去细想阿日前辈到底为什么会被墙卡住了就急匆匆披上外套出了门。手机屏幕晃动的速度追不上下楼的速度,害得涟纯差点连着按错好几个键。幸好阿日前辈发来的地址并不算远,拼尽全力跑了十几分钟终于到了目的地,气喘吁吁地寻找巴日和的身影。过度运动后心脏砰砰狂跳起来,手心和脸上都发着烫。应该赶上了吧?万一阿日前辈出了什么事就不好了。
“纯君纯君!我在这里呢!”远处的巴日和笑着朝自己打招呼,涟纯一瞬间以为自己又“你的阿日前辈打雪仗打不过也算危急情况”之类的说辞骗了,可是细看阿日前辈的半个身体好像确实在墙里,好不容易放下的心又往上提了一点。
macropodum01
DOODLE寒い日の夜に一緒に眠る🌊☀️ジひ🌊☀️002 今日は朝から今年一の冷え込みだったというニュースが聞こえてくる。毎日暖かい暖房が入っている寮や玲明学園で過ごすだけならそう気にする必要もないが、今日は昼前からEveとしての番組収録や雑誌の取材の予定が入っていた。
確かに、移動のためにと寮から車へのたったの数分でおひいさんは黙り込んでしまっていたな……と思い出す。
そんなおひいさんも今は入浴中ですっかりご機嫌なようだ。風呂場から機嫌の良さそうな鼻歌まで聞こえてくる。
「ただの鼻歌でも思わず聞きいっちまうんだから、ずりぃ……」
誰を意識したものでもない、ただの気まぐれで紡がれる歌でさえもつい耳を傾けてしまう。
今日は仕事終わりに茨によっておひいさんだけが呼び出された結果、珍しく一番風呂をいただいちまったんですよねぇ〜。その上、こんなに綺麗な鼻歌が聞こえてくるってんだから、上手くて腹が立つよりも、こっちまで機嫌が良くなってくるってもんですよぉ〜。入浴であたたまった身体が覚える眠気に心地良さを感じながらソファで微睡む。
2920確かに、移動のためにと寮から車へのたったの数分でおひいさんは黙り込んでしまっていたな……と思い出す。
そんなおひいさんも今は入浴中ですっかりご機嫌なようだ。風呂場から機嫌の良さそうな鼻歌まで聞こえてくる。
「ただの鼻歌でも思わず聞きいっちまうんだから、ずりぃ……」
誰を意識したものでもない、ただの気まぐれで紡がれる歌でさえもつい耳を傾けてしまう。
今日は仕事終わりに茨によっておひいさんだけが呼び出された結果、珍しく一番風呂をいただいちまったんですよねぇ〜。その上、こんなに綺麗な鼻歌が聞こえてくるってんだから、上手くて腹が立つよりも、こっちまで機嫌が良くなってくるってもんですよぉ〜。入浴であたたまった身体が覚える眠気に心地良さを感じながらソファで微睡む。
進明 歩
DOODLE菫色の空を見かけてのらくがきSSです。いつも似たような話になってしまう……。誤字脱字など見つけたら修正します。2025/1/25
すみれ色の空「うわぁ……」
日の沈みかけた空を見上げ、思わず零れたのは感嘆の声だった。ビルや木々の上部には、まだ昼の名残の淡い水色の空。その上に広がるのは菫色だった。懐かしさを感じさせる赤い夕焼け空なら子供の頃から何度も見た。だけどこんな風に胸が詰まって苦しくなるような空の色は初めて見た気がする。いや、見ていたとしても印象に残らなかっただけなのかもしれねぇけど。
スマホをその綺麗な空にかざしてカメラのシャッターを切った。
「もうっジュンくんてば、先にお店出ちゃうんだからっ!」
セレクトショップから出てきたおひいさんは、両手にショッパーを提げている。そちらに手を伸ばせば、むくれ顔のままショッパーは素直に手渡された。
2416日の沈みかけた空を見上げ、思わず零れたのは感嘆の声だった。ビルや木々の上部には、まだ昼の名残の淡い水色の空。その上に広がるのは菫色だった。懐かしさを感じさせる赤い夕焼け空なら子供の頃から何度も見た。だけどこんな風に胸が詰まって苦しくなるような空の色は初めて見た気がする。いや、見ていたとしても印象に残らなかっただけなのかもしれねぇけど。
スマホをその綺麗な空にかざしてカメラのシャッターを切った。
「もうっジュンくんてば、先にお店出ちゃうんだからっ!」
セレクトショップから出てきたおひいさんは、両手にショッパーを提げている。そちらに手を伸ばせば、むくれ顔のままショッパーは素直に手渡された。
進明 歩
DOODLE新年ぽい話を何か…と思ったんですが、そうでもなくなりました。毎度おなじような話ですが、よろしければ読んでいただけると嬉しいです。絵文字をありがとうございました!!本年もよろしくお願いします!
2025/1/7
今年はじめての…… 取り皿に盛った美味しい料理は綺麗に平らげてしまった。ぼくは皿をローテーブルに置き、代わりにグラスを持ち上げる。星奏館の共有ルームで元日の夕方から行われている新年会。未成年が多いため酒は提供されていない。アップルソーダを喉へ流し込みながら室内へ視線を巡らせた。
みなビュッフェスタイルの食事を楽しみつつ、和やかに談笑している。ぼくだって先程まではグラス片手に共有ルームを一周して、出席者全員に挨拶をしていた。このくらいのことは社交界のパーティーでの経験もあるし、慣れたもの。まぁ社交界のものよりはずうっと気楽で楽しいけれど。でも癖で会場全体を常に視界に捉えているから、相方の動向だってだいたい把握している。
3011みなビュッフェスタイルの食事を楽しみつつ、和やかに談笑している。ぼくだって先程まではグラス片手に共有ルームを一周して、出席者全員に挨拶をしていた。このくらいのことは社交界のパーティーでの経験もあるし、慣れたもの。まぁ社交界のものよりはずうっと気楽で楽しいけれど。でも癖で会場全体を常に視界に捉えているから、相方の動向だってだいたい把握している。
macropodum01
MEMOお見合いに行く☀️と不安な🌊(🌊☀️/ジュンひよ)
※シリアス、少し暴力表現あり
🌊☀️001「それじゃあ、行ってくるね」
そう言っておひいさんはオレの頬へ口付けた。だが、それでもオレのこの心のモヤモヤは晴れない。この日が来てしまったからには、オレは不安と後悔とやるせなさでいっぱいだ。
そうして、暫く黙ったままのオレを見かねて、おひいさんは再び口を開いた。
「ジュンくん!いってらっしゃいのキスは?約束したよね?ほら早く!ぼくが遅刻しちゃうね!」
そうやって自身の頬を差し出してくるおひいさんの様子は至っていつも通りだった。こんな気持ちを抱えているのは自分だけかもしれない、そう思うと何だか一方通行な気持ちの行き先がなくなってしまって、目頭が熱くなる。
「……っ、はい。おひいさん、いってらっしゃい」
3851そう言っておひいさんはオレの頬へ口付けた。だが、それでもオレのこの心のモヤモヤは晴れない。この日が来てしまったからには、オレは不安と後悔とやるせなさでいっぱいだ。
そうして、暫く黙ったままのオレを見かねて、おひいさんは再び口を開いた。
「ジュンくん!いってらっしゃいのキスは?約束したよね?ほら早く!ぼくが遅刻しちゃうね!」
そうやって自身の頬を差し出してくるおひいさんの様子は至っていつも通りだった。こんな気持ちを抱えているのは自分だけかもしれない、そう思うと何だか一方通行な気持ちの行き先がなくなってしまって、目頭が熱くなる。
「……っ、はい。おひいさん、いってらっしゃい」
進明 歩
MOURNING放置していたSSの供養です。今後内容を修正したり、画像にして別サイトに投稿するかもしれません。他にもこんなのがいくつかあるんですが、画像にするのが苦手でして…。過去作を読んでくださったり、スタンプをありがとうございました!
2024/12/6
さみしさをはんぶんこ「はぁ、はぁ、はぁっ……」
ジュンは一曲終えたところでタオルを取り汗を拭った。すでにタオルは多分に汗を含んでいる。ペットボトルを開けミネラルウォーターを煽った。
「……まだ帰らねぇんすか?」
レッスンルームの大きな鏡には、険しい顔をした汗だくのジュン。それから腕を組んで壁に凭れた、涼しげな日和が映っている。
「きみが帰らないんだもの」
「先に帰っててくださいよ。すみませんけどメシは適当に――」
「もうきみも止めるべきだね」
「……ほっといてください」
「そんな状態でレッスンしたところで怪我をしかねないね。だから――」
「放っておいてくださいよぉ……!!」
ジュンの怒鳴り声に日和はピクリと片眉を震わせた。壁から背を離し、ゆっくりとジュンへ近づいてくる。これは完全に八つ当たりだ。どんな反撃が返ってくるのかとジュンは身構えた。
1717ジュンは一曲終えたところでタオルを取り汗を拭った。すでにタオルは多分に汗を含んでいる。ペットボトルを開けミネラルウォーターを煽った。
「……まだ帰らねぇんすか?」
レッスンルームの大きな鏡には、険しい顔をした汗だくのジュン。それから腕を組んで壁に凭れた、涼しげな日和が映っている。
「きみが帰らないんだもの」
「先に帰っててくださいよ。すみませんけどメシは適当に――」
「もうきみも止めるべきだね」
「……ほっといてください」
「そんな状態でレッスンしたところで怪我をしかねないね。だから――」
「放っておいてくださいよぉ……!!」
ジュンの怒鳴り声に日和はピクリと片眉を震わせた。壁から背を離し、ゆっくりとジュンへ近づいてくる。これは完全に八つ当たりだ。どんな反撃が返ってくるのかとジュンは身構えた。
進明 歩
MOURNING誓うのは神にではなく──合わないな…と思われたら引き返してくださいね。
ジュンひよです。
憂いいろのJune もとより綺麗な人だ。そんなの彼を一番近くで見てきたジュンが誰よりも知っている。日和はやや光沢のあるホワイトのタキシードを着て、手には同じくホワイトのグローブを握っている。形のいい額を惜しげも無く晒して、片側の耳に髪をかけたヘアスタイル。ステンドグラスから差し込む陽光を受けて、彼の美しさはより鮮烈だった。朗らかに笑うその姿はおとぎ話から抜け出てきた王子さまそのもの。傍らにはウエディングドレスを着たお姫様が良く似合うだろう。
『おひいさん』だなんて、いくらジュンが厭味ととびきりの愛情を込めて呼んだところで、この人は本来、王子さまであって然るべき人なのだ。
曇りなく眩い笑顔の日和とは対照的に、ジュンの胸の内では暗い感情がグルグルと渦を巻いていた。
4722『おひいさん』だなんて、いくらジュンが厭味ととびきりの愛情を込めて呼んだところで、この人は本来、王子さまであって然るべき人なのだ。
曇りなく眩い笑顔の日和とは対照的に、ジュンの胸の内では暗い感情がグルグルと渦を巻いていた。
進明 歩
MAIKING※全文は載せていません。※ジュン 特待生×日和 非特待生のパラレルです。
本文の最初に注意を載せていますので、ご一読お願いします。半年以上前に一応完成していたのですが、また直したくなってしまった...。いつ完成をあげられるか分からないので、一章+αお試しに載せてみました。
過去作に絵文字をありがとうございます!
つよくて NEW GAME※ジュンが特待生×日和が非特待生のパラレル。捏造しかない。(ジュンの父、日和の家族、玲明のシステムなども)
※日和が痛い目にあったり、馬鹿にされる。
※名前のない、喋るモブが数人出てくる。
※現在35000文字くらいですがどうなるか分かりません。今回載せた部分やタイトルも変更あるかもしれません。
※今のところ全年齢~R15くらいの内容です。
第一章+αのお試し版です。よろしければ読んでください。自己満足でもいつかどこかに載せられたら...
────────────────────
1
「漣ジュンくん、きみをぼくのユニットの相方にしてあげるね!」
光栄でしょ? と言いたげにお貴族様が微笑む。
「はぁぁぁ〜??」
9763※日和が痛い目にあったり、馬鹿にされる。
※名前のない、喋るモブが数人出てくる。
※現在35000文字くらいですがどうなるか分かりません。今回載せた部分やタイトルも変更あるかもしれません。
※今のところ全年齢~R15くらいの内容です。
第一章+αのお試し版です。よろしければ読んでください。自己満足でもいつかどこかに載せられたら...
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「漣ジュンくん、きみをぼくのユニットの相方にしてあげるね!」
光栄でしょ? と言いたげにお貴族様が微笑む。
「はぁぁぁ〜??」
進明 歩
DOODLE恋人の二人が痴話喧嘩して仲直りする話。何度も書いて、きっとこれからも書くワンパターンのやつです。かっこいい日和さんはいません。半分以上コメディ※年齢操作※星奏館はどこまで土足なんでしょうか?分からなくて捏造しています。ご存知の方教えてくださったら嬉しいです。X→@ayumu_shinマロ→https://marshmallow-qa.com/ayumoon
絵文字をありがとうございました!
ひよりがはしる「ハッハッ……ハッ……!」
心臓が破けそうなくらいに苦しい。肺は酸素を取り込むのを諦めたのか、もう息が続かない。生え際から流れる玉のような汗が、ぼくの眉間から鼻の横を通って口に入る。セットする間もなかったけれど、前髪はそれはもう無惨なほどぺしゃんこになって、ぼくの額に張り付いていた。
「あぁ、ほんっと……わるいひよ……り!」
ぼくはもう何度目か分からない口癖を呟いた。否、呟いたつもりだった。まともな言葉は出ていない。多分ハヒューハヒューと壊れた笛みたいな音しか聞き取れないだろう。──だって、さっきから三十分も全速力で走り通しなのだから。
なんでこのぼくが……! こんなこと後にも先にももうないんだからね!
10773心臓が破けそうなくらいに苦しい。肺は酸素を取り込むのを諦めたのか、もう息が続かない。生え際から流れる玉のような汗が、ぼくの眉間から鼻の横を通って口に入る。セットする間もなかったけれど、前髪はそれはもう無惨なほどぺしゃんこになって、ぼくの額に張り付いていた。
「あぁ、ほんっと……わるいひよ……り!」
ぼくはもう何度目か分からない口癖を呟いた。否、呟いたつもりだった。まともな言葉は出ていない。多分ハヒューハヒューと壊れた笛みたいな音しか聞き取れないだろう。──だって、さっきから三十分も全速力で走り通しなのだから。
なんでこのぼくが……! こんなこと後にも先にももうないんだからね!
進明 歩
DONE桜蘂の降る道恋人の二人が桜の下でお別れして、復縁するお話です。こんなに短いのに…。
前作に沢山の絵文字をありがとうございました!
桜蘂の降る道「ジュンくん、お花見行こうか?」
日和はふと思いついたように言った。けれどきっと日和の中では予め決めていたこと。切り出すタイミングを窺っていただけだろう。
「……そうですね。行きましょうか」
こんなに心が弾まない花見があるだろうか。ジュンはそう思ったけれど、なんとか微笑んでみせた。
川沿いに続く桜並木は、遠目に見ればピンクの雲が浮かんでいるように見える。だんだんと近づいて行くと、ピンクの中にも薄い色や濃い色、白や藤色に近いものもあって、緩やかなグラデーションを作りだしていた。
ジュンと日和が桜並木の中央入口に立ったときには、日は完全に暮れていた。その分街灯と花見時期だけ飾られた提灯がくっきりと灯り、桜をいっそう幻想的に見せていた。満開の桜の下で、楽しそうに花見をしている人々がいる。何軒かの食べ物の屋台も並んで、さながら祭りのようだった。
4445日和はふと思いついたように言った。けれどきっと日和の中では予め決めていたこと。切り出すタイミングを窺っていただけだろう。
「……そうですね。行きましょうか」
こんなに心が弾まない花見があるだろうか。ジュンはそう思ったけれど、なんとか微笑んでみせた。
川沿いに続く桜並木は、遠目に見ればピンクの雲が浮かんでいるように見える。だんだんと近づいて行くと、ピンクの中にも薄い色や濃い色、白や藤色に近いものもあって、緩やかなグラデーションを作りだしていた。
ジュンと日和が桜並木の中央入口に立ったときには、日は完全に暮れていた。その分街灯と花見時期だけ飾られた提灯がくっきりと灯り、桜をいっそう幻想的に見せていた。満開の桜の下で、楽しそうに花見をしている人々がいる。何軒かの食べ物の屋台も並んで、さながら祭りのようだった。
進明 歩
DONEジュンへの片想いを隠し続けてきた日和。ゆっくり日和への気持ちが育ってきたジュン。ジュンの卒業式の日、二人の気持ちが繋がる話。
巣立ちのときを待って『答辞、卒業生代表――』
玲明学園の大講堂に響き渡るマイクの音声。名を呼ばれた生徒がやや緊張気味に登壇した。
『冷たい風の中でも桜の蕾が膨らみはじめ──』
日和はその様子を来賓席から眺めていた。昨年は日和があの場所に立っていた。日和自身が書いた原稿をその場でアレンジした答辞は、定型を踏みながらも時折笑いを、最後には涙を誘った。なかなかよいものになったと自負している。
ありきたりのつまらない答辞をとうとうと述べる卒業生代表から、最前列に座るジュンへ視線を移した。ジュンは腿の上で軽く拳を握り、背筋をピンと伸ばしている。真剣に答辞を聞いているように見えるが、彼の心中はどのような思いだろう。
非特待生として過ごした辛い日々や、日和と出会ってからの目まぐるしい日々。それらを思い起こして、学び舎から巣立っていくことへの感慨に耽っていたりするのだろうか。
6039玲明学園の大講堂に響き渡るマイクの音声。名を呼ばれた生徒がやや緊張気味に登壇した。
『冷たい風の中でも桜の蕾が膨らみはじめ──』
日和はその様子を来賓席から眺めていた。昨年は日和があの場所に立っていた。日和自身が書いた原稿をその場でアレンジした答辞は、定型を踏みながらも時折笑いを、最後には涙を誘った。なかなかよいものになったと自負している。
ありきたりのつまらない答辞をとうとうと述べる卒業生代表から、最前列に座るジュンへ視線を移した。ジュンは腿の上で軽く拳を握り、背筋をピンと伸ばしている。真剣に答辞を聞いているように見えるが、彼の心中はどのような思いだろう。
非特待生として過ごした辛い日々や、日和と出会ってからの目まぐるしい日々。それらを思い起こして、学び舎から巣立っていくことへの感慨に耽っていたりするのだろうか。