エース
DOODLEムンナ マク♀ステ 仮面舞踏会パロあめさんとのお喋りで盛り上がったやつ。何かちょっと書きたかったのと違うんだけど、一旦これで。
この後無事二人は再会し、お喋りに興じるがジェがマクの仮面を借りてステに会いに行きジェステも始まる。三人が顔見知りに(顔は知らない)になった頃漸く名乗り合うマクステと、出会って速攻名乗るジェイク。
マスカレード! 仮面舞踏会。それは一時身分やしがらみを忘れ、享楽に耽ける場。表向きは日々の憂さ晴らしや拙い秘密の遊戯と言った所だがその実、密通や淫行が蔓延る会もそれなりにあった。
俺はそもそも舞踏会というものに興味が無く、それは仮面を被っていても同じ事だった。寧ろ相手が誰か分からない分厄介な事も多い。そしてそんな俺がこの仮面舞踏会に参加している理由は、単に兄弟のお目付け役だった。いや、半分がお目付け役、半分が兄弟に無理矢理引き摺られて来たせいだ。
俺の双子の兄弟であるジェイクはこういった華やかな場が好きで、好んで顔を出す。そして俺なんかより遥かに上手に様々な思惑に満ちた、この見掛けばかり豪華な生け簀を泳ぐ。今日も俺を連れ出すだけ連れ出して、自分はサッサと舞台の中央に躍り出てしまっている。
5241俺はそもそも舞踏会というものに興味が無く、それは仮面を被っていても同じ事だった。寧ろ相手が誰か分からない分厄介な事も多い。そしてそんな俺がこの仮面舞踏会に参加している理由は、単に兄弟のお目付け役だった。いや、半分がお目付け役、半分が兄弟に無理矢理引き摺られて来たせいだ。
俺の双子の兄弟であるジェイクはこういった華やかな場が好きで、好んで顔を出す。そして俺なんかより遥かに上手に様々な思惑に満ちた、この見掛けばかり豪華な生け簀を泳ぐ。今日も俺を連れ出すだけ連れ出して、自分はサッサと舞台の中央に躍り出てしまっている。
エース
DONEムンナ マクステTOS天使疾患パロ。三人の誰でパロディするか悩みに悩んで、結局マクステだなとなりました。理由としては、TOSの公式CPはロイコレだと思っているので、それならば三つ子でやるならマクステしかなかろう、と。配役の方は〝何かと契約して人で無くなる〟ならそれはマークだし、〝普段は抜けてるのに大事な人の事はちゃんと見てる〟のはステだろう、と思ったから。なのでロイコレからのマクステ解釈です。
消えた涙 ぼんやりとベッドボードに背を預け窓の外を眺める。明るすぎる都会の空ではろくに星も見えないが、こうして朝まで時間を潰すのにも随分と慣れた。ただ静かに息をして、隣で眠るスティーヴンを起こさない様に気を付けていれば良いだけだ。
窓の外を眺めるのに飽きたら今度は隣のスティーヴンを見る。それを繰り返していれば、朝までそう時間も掛からない。
今日もやっと日付が変わった所だ。朝までのあと六時間くらいを、いつものように窓の外とスティーヴンとを往復しながら過ごそうかと思った時、隣の塊がゴソリと動いた。
「マァク……、眠れないの?」
「スティーヴン……悪い、起こしたか」
窓から振り返るとスティーヴンが眠たそうにしながら目を擦っていた。静かにしていたつもりだったが、やはり隣で体を起こしているべきでは無かったのだろう。いっそベッドから離れて、そのままソファで過ごすべきだったと後悔した。
3078窓の外を眺めるのに飽きたら今度は隣のスティーヴンを見る。それを繰り返していれば、朝までそう時間も掛からない。
今日もやっと日付が変わった所だ。朝までのあと六時間くらいを、いつものように窓の外とスティーヴンとを往復しながら過ごそうかと思った時、隣の塊がゴソリと動いた。
「マァク……、眠れないの?」
「スティーヴン……悪い、起こしたか」
窓から振り返るとスティーヴンが眠たそうにしながら目を擦っていた。静かにしていたつもりだったが、やはり隣で体を起こしているべきでは無かったのだろう。いっそベッドから離れて、そのままソファで過ごすべきだったと後悔した。
エース
DONEムンナ マクステ 分裂アース二度目をするにあたって、猶予が欲しくなってしまったスティーヴンのお話。『出来損ないのシェヘラザード』の一応続き。5/3のレカペさんでのご注文でサポートプラスしてくださった方に付けさせて頂いた追加の無配です。
我が儘なかぐや姫 一度経験した事を、もう一度やるとしたら。
一度やったのだからと何てこと無い気持ちで出来る? それともあの経験をもう一度、と思い体が竦んでしまう? 物事によるが、どちらの可能性もあるだろう。それこそ正に人による、と言ったところか。僕はそれなりに度胸がある方だと思う。そりゃ、初めはビビったりする事もあるけれど。
だからそう、二度目なら大丈夫。これもそう言いたいところだった。
僕は今、大変ピンチだ。いや、ピンチっていうと語弊があるのだけれど、そう、もうちょっと、もうちょっと待って欲しい状況だ。
「スティーヴン……」
「ん、ンッ」
ちゅ、ちゅとマークに口を塞がれ、肩を優しく押されてころんとベッドに後ろ向きにひっくり返されながら必死に考える。あと少しだけ、あと少しだけ猶予が欲しいのだけど! と。
3226一度やったのだからと何てこと無い気持ちで出来る? それともあの経験をもう一度、と思い体が竦んでしまう? 物事によるが、どちらの可能性もあるだろう。それこそ正に人による、と言ったところか。僕はそれなりに度胸がある方だと思う。そりゃ、初めはビビったりする事もあるけれど。
だからそう、二度目なら大丈夫。これもそう言いたいところだった。
僕は今、大変ピンチだ。いや、ピンチっていうと語弊があるのだけれど、そう、もうちょっと、もうちょっと待って欲しい状況だ。
「スティーヴン……」
「ん、ンッ」
ちゅ、ちゅとマークに口を塞がれ、肩を優しく押されてころんとベッドに後ろ向きにひっくり返されながら必死に考える。あと少しだけ、あと少しだけ猶予が欲しいのだけど! と。
てぬたろ
MENUMP42にて頒布予定の新刊のサンプルです。タイトル『Daffodils Daffodils』
マクステ/B6 2段組み 64ページ
R-18(お話のメインではありません。)
¥300(予定)
本編後。分裂バース。
四つの季節を巡る短編集。
各章、ステ視点→マク視点→J(気配)の構成となっています。 5769
エース
DONEムンナ マクステ 分裂アース初夜を迎えるにあたって、猶予が欲しくなってしまったスティーヴンのお話。1/22~のレカペさんでのご注文でサポートプラスしてくださった方に付けさせて頂いた追加の無配です。
出来損ないのシェヘラザード 今夜、僕はマークと関係を一歩進める。
こういうと何だか大袈裟なことに聞こえるかもしれないがその実、今夜マークと初めて体を重ねようというだけだった。
とは言え、とは言えだ。僕はそもそも恋人が出来たのも、セックスをするのもマークが人生で初めてなのだ。……キスだけは違うけど。
その話は置いておくとして、今大事なのは今夜マークとその、そういう事をしようとしているという事だ。僕にとって今夜は間違いなく初夜と言える。
キスはこれまでマークと何度もしてきた。初めの頃よりは幾分か慣れたけれども、でもまだ深いのには一杯一杯になってしまう。マークのキスはとても丁寧で、ゆっくりしているのに情熱的だ。唇で優しく唇を喰まれ、ツンとした舌で口を開けるようにお伺いを立てられそれに応えるように小さく隙間を開けるとその隙間を割り開かれサッとマークの舌が侵入してくる。
2413こういうと何だか大袈裟なことに聞こえるかもしれないがその実、今夜マークと初めて体を重ねようというだけだった。
とは言え、とは言えだ。僕はそもそも恋人が出来たのも、セックスをするのもマークが人生で初めてなのだ。……キスだけは違うけど。
その話は置いておくとして、今大事なのは今夜マークとその、そういう事をしようとしているという事だ。僕にとって今夜は間違いなく初夜と言える。
キスはこれまでマークと何度もしてきた。初めの頃よりは幾分か慣れたけれども、でもまだ深いのには一杯一杯になってしまう。マークのキスはとても丁寧で、ゆっくりしているのに情熱的だ。唇で優しく唇を喰まれ、ツンとした舌で口を開けるようにお伺いを立てられそれに応えるように小さく隙間を開けるとその隙間を割り開かれサッとマークの舌が侵入してくる。
てぬたろ
DONE分裂マクステ。ステマク。冬の夜、眠りたいマクと眠れないステのお話。
眠りの幕間冬の夜は早く訪れて、静かに深く続く。
いつまでも温まらないベッドの中で、寒さに凍える左右の素足擦り合わせながら、瞼を閉じて夢の国への旅立ちをひたすら待つが、いつまで経っても水先案内人は訪れない。随分前に羊の数は数え飽きた。
「マーク?」
ベッドの中にいるマークすぐ横から小さな声が聞こえた。仰向けのマークが瞼を開くと暗がり中に天井の木材の幾何学模様がぼんやりと見えた気がしたが、そんなものはどうでもよくて、すぐに声の方へ顔を向けた。スティーヴン・グラントに呼ばれたらそうしたくなるようにマーク・スペクターはできていた。
「まだ、起きてる?」
隣にいる仰向けのスティーヴンの横顔は天井と同じようにぼんやりとしていたが、それでもぴったりとくっつている距離のおかげで瞼が閉じられていないことをマークは見ることができた。
1585いつまでも温まらないベッドの中で、寒さに凍える左右の素足擦り合わせながら、瞼を閉じて夢の国への旅立ちをひたすら待つが、いつまで経っても水先案内人は訪れない。随分前に羊の数は数え飽きた。
「マーク?」
ベッドの中にいるマークすぐ横から小さな声が聞こえた。仰向けのマークが瞼を開くと暗がり中に天井の木材の幾何学模様がぼんやりと見えた気がしたが、そんなものはどうでもよくて、すぐに声の方へ顔を向けた。スティーヴン・グラントに呼ばれたらそうしたくなるようにマーク・スペクターはできていた。
「まだ、起きてる?」
隣にいる仰向けのスティーヴンの横顔は天井と同じようにぼんやりとしていたが、それでもぴったりとくっつている距離のおかげで瞼が閉じられていないことをマークは見ることができた。
てぬたろ
DONE秋のマクステ。分裂してます。マークのために頑張りたいスティーヴンと、スティーヴンがいるだけで幸せなマークのお話。
Mr.AUTUMNside S
マーク・スペクターは秋が嫌いだ。
彼から分かたれたスティーヴン・グラントが彼と過ごした時間の中で気づいたことだ。恐らく春も好んでいないが、秋ほどではない。彼にそのことを聞いたことはないが、間違いないと確信するくらいには彼の隣で過ごしていたし、彼を隣から見てきた。
マークは夏が好きだ。ジリジリと全身を焼く太陽も、茹だってしまいそうな熱気も、眠れない熱帯夜も好んでいた。
マークは冬が好きだ。凍える寒波も、見るだけで霜焼けになりそうな降り積もった雪も、一向に温まらない部屋やベッドも好んでいた。
ただ生きているだけで罰を受けているような、そんな季節こそマークは好んでいた。好んでいる、と思うと同時に、生きることに肯定的だ、ともスティーヴンは思っている。冬が長いイギリスは彼にとって過ごしやすい国なのかもしれない。
3796マーク・スペクターは秋が嫌いだ。
彼から分かたれたスティーヴン・グラントが彼と過ごした時間の中で気づいたことだ。恐らく春も好んでいないが、秋ほどではない。彼にそのことを聞いたことはないが、間違いないと確信するくらいには彼の隣で過ごしていたし、彼を隣から見てきた。
マークは夏が好きだ。ジリジリと全身を焼く太陽も、茹だってしまいそうな熱気も、眠れない熱帯夜も好んでいた。
マークは冬が好きだ。凍える寒波も、見るだけで霜焼けになりそうな降り積もった雪も、一向に温まらない部屋やベッドも好んでいた。
ただ生きているだけで罰を受けているような、そんな季節こそマークは好んでいた。好んでいる、と思うと同時に、生きることに肯定的だ、ともスティーヴンは思っている。冬が長いイギリスは彼にとって過ごしやすい国なのかもしれない。