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    #Dロジェ

    dRoger

    dressedhoney

    DOODLEツンケンデヴィンがロジェールに絆されるまでの話。
    Pixivに投稿済みのものと同一です。
    前半がデヴィロジェで後半がダリロジェ。
    多分Dロジェの道が違えずゆくゆくはロジェールが双子を同時に覚醒させる方法を解き明かす世界です。
    加えてDとロジェールが正反対に描写されているのならロジェールは仲の良くない兄がいたのかもな~という設定の下書かれています。
    つまり好き勝手書いています。大丈夫な方のみどうぞ。
    瞼裏の憧憬 Dが物言わぬ姿となり、二日が経った。色素の薄い柔らかな髪が、閉じたままの白い目元に掛かっている。傍に腰を下ろすロジェールは、グローブを外した手の甲でそっと血の気の引いた頬を撫でた。
     ――死んだわけではない。円卓のベッドに横たわる体は小さく上下していたし、触れれば僅かに温かかった。眠っている。彼は丸二日、昏々と、深い眠りに沈んでいる。細く長い溜息と共に、尖り帽に垂れる輝石が揺れた。
     切っ掛けは二日前の地下墓での出来事だった。狭い通路でインプとやりあっていたあの日。罠を挟んで牽制しあっていたが、悪鬼の投げたガラス片が近くの石像を倒し、カチリと嫌な音を鳴らした。予想外に発射された数多の槍は敵を殲滅し、残った数本がロジェールに迫る。それをDが咄嗟にかばったのだ。矢程度なら鎧で防げたが、生憎と地下墓の守りは甘くない。
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    dressedhoney

    DOODLEPixivへ既に投稿済みのもの。一応こちらにも。
    円卓の露台で深い眠りに落ちるロジェールを、Dが叩き起こす話。
    Dロジェ。2人は付き合っていないけど、甘くて、暗くて、短い。

    ロジェールは【冷静】の魔術を息するように己にかけていたと思っているのですが、それでも抗えない眠気とあらば、さぞ恐ろしかったでしょうね。
    銀の禅譲、金の簒奪 生きている。
     生きているということは、起きているということだ。
    「……D、おはよう、ございます」
     私が円卓の露台へ根を生やしてから、それなりに経った。まさか比喩表現でもなく、本当に木の根を自分が生やす日が来るなんて、狭間の地を訪れた頃の私は夢にも思わないだろう。
     今は一体、いつだろうか。寝ぼけまなこでDを見つめれば、彼はサッとフェイスプレートを下ろし、感情を読ませない鎧の中へと引っ込んでしまった。
    「あの、D」
     そのまま体も帰ってしまう。すぐ近くの大祝福にとどまっているようだが、私に追いかける術はなかった。
     ――熱い、唇が。私の体の中で確かな燻りを感じるのは、今やそこだけである。
     半屍と称される肉体。下半身は、とうに眠ってしまっていた。上半身もいつ冷めるかといったところで、雪濃い森の冷気に晒されたような古い殻は、常に強い眠気を運んでくる。
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