白流 龍
DONEタル鍾ワンライ:告白の台詞飾り気のないその言葉で。
※🧞♂任務軽くネタバレあり
※付き合ってない
※もろもろ都合いいように捏造あり
青天の霹靂
「は?」
当にこれはそれだ
開けられたドア
眼の前に飛び込む光景
そこには、脱いだ上着を椅子に掛け、脚を組み、膝で両手を組む姿
見慣れた姿
忘れようとした姿
閉じていた瞼がゆっくりと開き、石珀色の瞳が揺れる
「な…んで…」
「息災か?公子殿」
細められた瞳に微笑む唇
ここは、そんな表情が似合う場所じゃない
「…これが息災に見える訳?」
ジャラ、と両手首が繋がる手錠を見せる
アクリル板越しのこの人は、同じ場所に居るはずなのに違う場所にでもいるようだ
「てか…何で知ってんの?オレがここにいるって。ってどやって来た訳?つか何で中に入れた訳?」
平静に、冷静に
まずは椅子に座ろう
「まぁそう慌てるな。璃月で、スチームバード新聞なるものが流行っていてな。…ここだ」
2868「は?」
当にこれはそれだ
開けられたドア
眼の前に飛び込む光景
そこには、脱いだ上着を椅子に掛け、脚を組み、膝で両手を組む姿
見慣れた姿
忘れようとした姿
閉じていた瞼がゆっくりと開き、石珀色の瞳が揺れる
「な…んで…」
「息災か?公子殿」
細められた瞳に微笑む唇
ここは、そんな表情が似合う場所じゃない
「…これが息災に見える訳?」
ジャラ、と両手首が繋がる手錠を見せる
アクリル板越しのこの人は、同じ場所に居るはずなのに違う場所にでもいるようだ
「てか…何で知ってんの?オレがここにいるって。ってどやって来た訳?つか何で中に入れた訳?」
平静に、冷静に
まずは椅子に座ろう
「まぁそう慌てるな。璃月で、スチームバード新聞なるものが流行っていてな。…ここだ」
白流 龍
DONEタル鍾:『漢服』満月だけが知っている。
オレは何をしているんだろうか?
厳かな雰囲気の店内に、綺羅びやかな飾り、滑らかな布地、厳格な服装が飾られる中
女性二人に囲まれて、されるがままになっていた。
目の前には、上着を椅子にかけてのんびりと読書をしている横顔。
「…ね、先生。今日はさ、実家に帰っててお祝い出来なかったから今日先生の誕生日しようって言って連れ出したのオレだよね?」
「そうだな」
「これは、なに?」
「それは『漢服』と言ってだな、璃月の伝統衣装で…」
「そうじゃなくて…」
胸元や袖口には金があしらわれ、腰帯にはしゃらり、と名前は分からないが宝石だろう、キレイなライトブルーの飾りが並んでついている。大部分を締めている布はパッと見ると漆黒のようだがよく見ると装飾が施され、光が当たっている部分は少し茶色がかって見える。
1629厳かな雰囲気の店内に、綺羅びやかな飾り、滑らかな布地、厳格な服装が飾られる中
女性二人に囲まれて、されるがままになっていた。
目の前には、上着を椅子にかけてのんびりと読書をしている横顔。
「…ね、先生。今日はさ、実家に帰っててお祝い出来なかったから今日先生の誕生日しようって言って連れ出したのオレだよね?」
「そうだな」
「これは、なに?」
「それは『漢服』と言ってだな、璃月の伝統衣装で…」
「そうじゃなくて…」
胸元や袖口には金があしらわれ、腰帯にはしゃらり、と名前は分からないが宝石だろう、キレイなライトブルーの飾りが並んでついている。大部分を締めている布はパッと見ると漆黒のようだがよく見ると装飾が施され、光が当たっている部分は少し茶色がかって見える。
greensleevs00
DONE #タル鍾ワンドロワンライお題「花言葉」
*タルが何気なくあげた花についての花言葉でぐるぐる考えてしまう先生と、そんな先生が何を考えているのか分からなくてもやもやするタルの話。
タル鍾ワンドロワンライさんがクローズされるということで、2021年11月に投稿したものを記念に再アップ。タル鍾初書きかつ、初めての原神二次創作だった。
花言葉 夕間暮れ、太陽が寂々と山の端に入りかかる頃、朱の格子から滲むように漏れ出す橙の灯りを、タルタリヤは薄ぼんやりと眺めていた。見慣れ、通い慣れた往生堂の玄関口である。普段ならば悠々とその扉を抜け、奥へ進み、此処の客卿と名乗る男に会いに行く。だが、今夜はどうにも扉へ手をかけるところから躊躇われた。ここ幾日か、鍾離の態度がどうにも奇妙なのである。
発端と思しき出来事は数日前のことであった。
「先生、これあげる」
まるで野良猫が都合の良い投宿先を見つけたかのように往生堂に居つくタルタリヤは、ある日、蝋梅を鍾離の眼前へと差し出した。蝋梅は、古来より璃月で愛でられたきた梅花の一種であり、その名の通り蝋の如き花弁を持つ花であった。寂とした黄金色であり、その長閑な輝きは月の風格に似る。鍾離と異なり、文人墨客的な美学を持たないタルタリヤでも、その璃月の文化的風土の一縷をその身に湛えたような花は、素直に美しいと感じた。
5487発端と思しき出来事は数日前のことであった。
「先生、これあげる」
まるで野良猫が都合の良い投宿先を見つけたかのように往生堂に居つくタルタリヤは、ある日、蝋梅を鍾離の眼前へと差し出した。蝋梅は、古来より璃月で愛でられたきた梅花の一種であり、その名の通り蝋の如き花弁を持つ花であった。寂とした黄金色であり、その長閑な輝きは月の風格に似る。鍾離と異なり、文人墨客的な美学を持たないタルタリヤでも、その璃月の文化的風土の一縷をその身に湛えたような花は、素直に美しいと感じた。
白流 龍
DONE #タル鍾ワンドロワンライ 花火愛しき君へ、愛しき君と
「何をそんなにニヤついている」
先程から、公子殿の口許が緩んでいるのをなんとか保とうとモゾモゾと動いているのが気になる。
…確認できる範囲で着崩れも起こしていないし特に何もないように思うのだが。
「いや、あの、先生がさ…」
「何だろうか」
原因がわからず聞き返したところで吹き出してしまった
「あはっはは…ごめっだって先生がそんなに笑顔で歩いてる事ないから釣られちゃってね」
「ん、笑っていた、だろうか」
「自覚ないの!?あっははは」
腹を抱えて、生理的に出た涙を拭う。
そこまで表情筋が緩むほどに嬉しかったのだろうか。いや、今日の日が来るまでに少なからず気持ちは急いていた。
それは昔、まだ稲妻が鎖国などしていない時代。花火と言うものを、天からみたことがある。それは孤独で。
1849先程から、公子殿の口許が緩んでいるのをなんとか保とうとモゾモゾと動いているのが気になる。
…確認できる範囲で着崩れも起こしていないし特に何もないように思うのだが。
「いや、あの、先生がさ…」
「何だろうか」
原因がわからず聞き返したところで吹き出してしまった
「あはっはは…ごめっだって先生がそんなに笑顔で歩いてる事ないから釣られちゃってね」
「ん、笑っていた、だろうか」
「自覚ないの!?あっははは」
腹を抱えて、生理的に出た涙を拭う。
そこまで表情筋が緩むほどに嬉しかったのだろうか。いや、今日の日が来るまでに少なからず気持ちは急いていた。
それは昔、まだ稲妻が鎖国などしていない時代。花火と言うものを、天からみたことがある。それは孤独で。