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MOURNING同居しているナランチャとフーゴ
ブチャラティがナランチャの部屋を用意してくれたというのに、ひとりでいるのが心細いのだろうか、わざわざフーゴの部屋に来て、一緒に寝ようとしてくるナランチャがめちゃくちゃ気に入らないフーゴ。
フーゴの部屋に入ってこようとするナランチャを注意するために、その日フーゴは寝たふりをしてみることにする。
案の定、その日も寝ているふりをするフーゴの部屋に、こっそり入ってくるナランチャ。
がたがたと物音がする。
ナランチャがそっと近づいてくるのがわかる。
(何をする気だ……?いたずらか?)
その瞬間、柑橘のにおいがふわっと鼻をかすめて、それからくちびるにやわらかな感触をかんじる。
びっくりしすぎて目を開けるフーゴ。
379ブチャラティがナランチャの部屋を用意してくれたというのに、ひとりでいるのが心細いのだろうか、わざわざフーゴの部屋に来て、一緒に寝ようとしてくるナランチャがめちゃくちゃ気に入らないフーゴ。
フーゴの部屋に入ってこようとするナランチャを注意するために、その日フーゴは寝たふりをしてみることにする。
案の定、その日も寝ているふりをするフーゴの部屋に、こっそり入ってくるナランチャ。
がたがたと物音がする。
ナランチャがそっと近づいてくるのがわかる。
(何をする気だ……?いたずらか?)
その瞬間、柑橘のにおいがふわっと鼻をかすめて、それからくちびるにやわらかな感触をかんじる。
びっくりしすぎて目を開けるフーゴ。
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MOURNING「おいコラ!!!!いつになれば遅刻しなくなるんだよ!!!!この不良!!!!」
放課後のふたりきりの教室に、フーゴの声が響きわたる。
ナランチャはヘラヘラしながら耳を塞いだ。
「ひー!学級委員長こえーよー!」
「そのこわーい学級委員長を怒らせてるのは、どこのどいつなんですかね!?」
フーゴはぷくりと頬を膨らませる。
その表情に、ナランチャの心臓は跳ねる。
(......そんな顔しやがって)
勉強が得意で頭の回転も早いのに、怒りっぽいところ。
どれだけナランチャが馬鹿でも、見捨てずに勉強を教えてくれるところ。
堅物そうに見えて、いちごのスイーツには目がないところ。
何でもできる優等生の意外な一面を、自分だけが知っているという事実に、時折ナランチャは胸が熱くなるのだ。
876放課後のふたりきりの教室に、フーゴの声が響きわたる。
ナランチャはヘラヘラしながら耳を塞いだ。
「ひー!学級委員長こえーよー!」
「そのこわーい学級委員長を怒らせてるのは、どこのどいつなんですかね!?」
フーゴはぷくりと頬を膨らませる。
その表情に、ナランチャの心臓は跳ねる。
(......そんな顔しやがって)
勉強が得意で頭の回転も早いのに、怒りっぽいところ。
どれだけナランチャが馬鹿でも、見捨てずに勉強を教えてくれるところ。
堅物そうに見えて、いちごのスイーツには目がないところ。
何でもできる優等生の意外な一面を、自分だけが知っているという事実に、時折ナランチャは胸が熱くなるのだ。
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MOURNINGきみのテストの点数はひどすぎる、今日から放課後で居残り勉強だ、とか言って、オレを勉強会に誘ってきたくせに、初日からフーゴのほうが遅れてくるなんて。
「おーい、フーゴ!」
図書室でフーゴを待っていたけれど、時間になっても来ないから、直接迎えに行くことにした。
がらがらと教室のドアを開けると、フーゴは机に突っ伏していた。なんだ、寝てるのか。
起こしちゃったら悪いかなあ、と思いながらも、フーゴの顔を覗き込む。
──息が止まるかと思った。
小言ばっかりのうるさいやつだと思っていた。
すぐにキレるめんどくさいやつだと思っていた。
だけど寝顔は年相応にあどけなくて、男同士だというのに、.......なんだかどきどきする。
462「おーい、フーゴ!」
図書室でフーゴを待っていたけれど、時間になっても来ないから、直接迎えに行くことにした。
がらがらと教室のドアを開けると、フーゴは机に突っ伏していた。なんだ、寝てるのか。
起こしちゃったら悪いかなあ、と思いながらも、フーゴの顔を覗き込む。
──息が止まるかと思った。
小言ばっかりのうるさいやつだと思っていた。
すぐにキレるめんどくさいやつだと思っていた。
だけど寝顔は年相応にあどけなくて、男同士だというのに、.......なんだかどきどきする。
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MOURNINGパッショーネと関係の深い組織の重大な秘密を、任務を行う中で偶然知ってしまったフーゴ。
その組織との取引では、莫大な利益が生まれるため、パッショーネは組織との関係をどうにか続けたいと考えている。
交渉の結果、その組織は『秘密を知ったフーゴの記憶を全て消して、その上でフーゴの容姿を作りかえること』つまり『パンナコッタ・フーゴという人間の存在をこの世界から消すこと』を条件に、パッショーネとの取引を続けると言った。
パッショーネとその組織のために、フーゴは要求を飲むことを決める。
全ての記憶を消し、整形手術をするまでに、一日だけ時間をもらえることになったフーゴ。
パンナコッタ・フーゴとしての最後の日、フーゴはずっと好きだったナランチャに会いにいくことにする。
813その組織との取引では、莫大な利益が生まれるため、パッショーネは組織との関係をどうにか続けたいと考えている。
交渉の結果、その組織は『秘密を知ったフーゴの記憶を全て消して、その上でフーゴの容姿を作りかえること』つまり『パンナコッタ・フーゴという人間の存在をこの世界から消すこと』を条件に、パッショーネとの取引を続けると言った。
パッショーネとその組織のために、フーゴは要求を飲むことを決める。
全ての記憶を消し、整形手術をするまでに、一日だけ時間をもらえることになったフーゴ。
パンナコッタ・フーゴとしての最後の日、フーゴはずっと好きだったナランチャに会いにいくことにする。