saki_oa
DONE逆トリ 晶フィ イルミネーションを見に行くお話恋人みたいに 休日、晶とフィガロは買い物を終えて商業施設から出ると、もう日が沈みかけている時間だった。目の前の道に並んでいる街路樹にはホワイトクリスマスをイメージしたような白銀の電飾が輝き、街を一層華やかにしていた。
「今日は何かのイベントなの?木にたくさん光が灯っていてきれいだね」
フィガロは晶と何回か通ったことのある並木道がいつもと違っていたからか、晶に尋ねた。
「あぁ、イルミネーションの事ですか?今日だけというわけではないんですけど、寒くなってくるとクリスマスが近い事もあって、冬の間は街や商業施設でイルミネーションのイベントをやっているところが多いんです」
「へぇ、そうなんだ」
フィガロは白い息を吐きながら、煌煌と光る木々を眺めた。
3102「今日は何かのイベントなの?木にたくさん光が灯っていてきれいだね」
フィガロは晶と何回か通ったことのある並木道がいつもと違っていたからか、晶に尋ねた。
「あぁ、イルミネーションの事ですか?今日だけというわけではないんですけど、寒くなってくるとクリスマスが近い事もあって、冬の間は街や商業施設でイルミネーションのイベントをやっているところが多いんです」
「へぇ、そうなんだ」
フィガロは白い息を吐きながら、煌煌と光る木々を眺めた。
saki_oa
DONE逆トリ 晶フィ名前を呼んで「賢者様、食器洗い終わったよ」
「ありがとうございます」
フィガロは食器を洗って濡れていた手をタオルで拭き、ソファーでテレビを見ていた晶の隣へと腰掛けた。
「賢者様が作ってくれた魚のソテー、美味しかったなぁ」
「それは良かったです。また作りますね」
「本当?楽しみだな、ありがとう」
平日の夜、二人で夕飯を食べ終えてソファーでくつろぎながら晶はフィガロと他愛のない話をし、それすら幸せに感じていた。
フィガロがこちらの世界に来てから数日。何かしら晶の手伝いをしたいとフィガロが申し出てくれたため、いくつかの家事を分担することになり、食事の後片付けはフィガロが担当と言う事になった。はるか年上の魔法使いに家事の手伝いをさせる事は申し訳なく、一人で全てをこなす事には全然苦に感じなかったために晶は最初に断ったが、フィガロがなかなか折れなかったために晶が妥協して今に至る。
2760「ありがとうございます」
フィガロは食器を洗って濡れていた手をタオルで拭き、ソファーでテレビを見ていた晶の隣へと腰掛けた。
「賢者様が作ってくれた魚のソテー、美味しかったなぁ」
「それは良かったです。また作りますね」
「本当?楽しみだな、ありがとう」
平日の夜、二人で夕飯を食べ終えてソファーでくつろぎながら晶はフィガロと他愛のない話をし、それすら幸せに感じていた。
フィガロがこちらの世界に来てから数日。何かしら晶の手伝いをしたいとフィガロが申し出てくれたため、いくつかの家事を分担することになり、食事の後片付けはフィガロが担当と言う事になった。はるか年上の魔法使いに家事の手伝いをさせる事は申し訳なく、一人で全てをこなす事には全然苦に感じなかったために晶は最初に断ったが、フィガロがなかなか折れなかったために晶が妥協して今に至る。
dosudedosu
CAN’T MAKE晶フィ晶 にょたですフィガロの紋章と晶ちゃんのはなし
午前1時、共同浴場にて湯船に足を突っ込んで、ゆっくりと中へ入っていく。湯の中に腰を沈めるとじんわりと熱さが広がっていき、自然とため息を吐いた。
私はフィガロの向かいに陣取り、かつ彼女は私の方を向いて座っているので、その表情がよく見えた。目を閉じて心地良さげにしている。つられてこちらも顔が緩んだ。それからしばらくの間私たちに会話はなく、湯船に湯が足される水音だけが2人きりの浴場内に木霊していた。
そういえばフィガロの紋章は右肋にあると言っていたが、全く見えなかったな。なんてことを考えつつ彼女の方を眺めていると、突然ぱちりと目が開かれた。慌てて目を逸らしたが、くすりと笑われてしまう。
内心酷く焦りながらも何食わぬ顔で紋章について訊くと、ああ、と納得したあと、見せてあげようかと言ってくれたのでお願いすることにした。
816私はフィガロの向かいに陣取り、かつ彼女は私の方を向いて座っているので、その表情がよく見えた。目を閉じて心地良さげにしている。つられてこちらも顔が緩んだ。それからしばらくの間私たちに会話はなく、湯船に湯が足される水音だけが2人きりの浴場内に木霊していた。
そういえばフィガロの紋章は右肋にあると言っていたが、全く見えなかったな。なんてことを考えつつ彼女の方を眺めていると、突然ぱちりと目が開かれた。慌てて目を逸らしたが、くすりと笑われてしまう。
内心酷く焦りながらも何食わぬ顔で紋章について訊くと、ああ、と納得したあと、見せてあげようかと言ってくれたのでお願いすることにした。