青井青蓮
DONEめっちゃ遅れましたが重雲誕生日SSです。ごめんね重雲くん9月7日のカクテル言葉を参考にしたお話のつもりです
いつも通り捏造と、お友達の面々もいますがほぼ重雲と鍾離先生です
乾杯 朗らかな笑い声に気を取られ、首を傾げる者と連られて笑みを零す者が往来する緋雲の丘の一角。
声の出所である往生堂の葬儀屋特有の厳かさはなりを潜め、中庭では代替わりして久しい変り者の堂主とその客卿、堂主が招いた友人らがテーブルを囲っていた。
予め用意しておいたいくつかの題材に沿って、始めに行秋が読み胡桃がそれに続く。流麗に始まり奇抜な形で締め括られできた詩を静聴していた鍾離が暫しの吟味の後に詩に込められたその意味を読み解き、博識な客卿が至極真面目な顔で述べる見解を聴いた重雲は詠み手二人に審査結果を強請られるまでの間笑いを堪えるのに精一杯となる。
題材が残り僅かとなり、墨の乾ききらない紙がテーブルを占領しだす頃になると、審査員の評価や詩の解釈などそっちのけとなり、笑いながら洒落を掛け合う詩人達の姿についには堪えきれなくなった重雲もついには吹き出し、少年少女が笑い合うその光景に鍾離も連られるように口を押さえくつくつと喉を鳴らす。
5977声の出所である往生堂の葬儀屋特有の厳かさはなりを潜め、中庭では代替わりして久しい変り者の堂主とその客卿、堂主が招いた友人らがテーブルを囲っていた。
予め用意しておいたいくつかの題材に沿って、始めに行秋が読み胡桃がそれに続く。流麗に始まり奇抜な形で締め括られできた詩を静聴していた鍾離が暫しの吟味の後に詩に込められたその意味を読み解き、博識な客卿が至極真面目な顔で述べる見解を聴いた重雲は詠み手二人に審査結果を強請られるまでの間笑いを堪えるのに精一杯となる。
題材が残り僅かとなり、墨の乾ききらない紙がテーブルを占領しだす頃になると、審査員の評価や詩の解釈などそっちのけとなり、笑いながら洒落を掛け合う詩人達の姿についには堪えきれなくなった重雲もついには吹き出し、少年少女が笑い合うその光景に鍾離も連られるように口を押さえくつくつと喉を鳴らす。
青井青蓮
DONE2021年の重雲バースデーに書いた旅人←重雲旅人=空or蛍どちらに置き換えても読める……筈。たぶん
ちなみに明るい話ではないです
生まれて初めて 昨夜、万民堂で夕餉を共にした行秋と翌日の仕込みの合間に顔を出した香菱とで、明日に控えた重雲の誕生日会について話していた。
ふた月前に開催された胡桃の誕生日会。このひと際癖の強い往生堂七十七代目堂主と、行秋同様仲の良い重雲も招待されたのだが、自身の体質の所為で折角の祝いの席が台無しになることを恐れ、参加を辞退しようとしていた。
しかしその申し出を予め予測していた胡桃に「来てくれないと末代まで恨むわよ」とドスの効いた声で脅され、誕生日会当日になって彼女に寝返った行秋が助力したこともあり容易く見つかってしまう。
土煙と共に全速力で迫り来る胡桃の形相に戦慄し思わず逃げてしまったものの、動きの素早いキョンシー少女を追いかけ回している内に鍛えられたらしい彼女の俊足に結局は負けてしまい、漸く面子が揃ったと至極ご満悦な様子の七十七代目に半ば引き摺られる形で参加させられた。
3645ふた月前に開催された胡桃の誕生日会。このひと際癖の強い往生堂七十七代目堂主と、行秋同様仲の良い重雲も招待されたのだが、自身の体質の所為で折角の祝いの席が台無しになることを恐れ、参加を辞退しようとしていた。
しかしその申し出を予め予測していた胡桃に「来てくれないと末代まで恨むわよ」とドスの効いた声で脅され、誕生日会当日になって彼女に寝返った行秋が助力したこともあり容易く見つかってしまう。
土煙と共に全速力で迫り来る胡桃の形相に戦慄し思わず逃げてしまったものの、動きの素早いキョンシー少女を追いかけ回している内に鍛えられたらしい彼女の俊足に結局は負けてしまい、漸く面子が揃ったと至極ご満悦な様子の七十七代目に半ば引き摺られる形で参加させられた。