住めば都
DONEあくねこ、ベリアン夢本編2章の直後くらい。悪魔執事が不老だと知った主様の反応が怖くてたまらないベリアンの話
楽園にはほど遠い わざと隠していたつもりでは、なかった。
だから、主人と墓参りに出かけていたハウレスから報告を聞いたとき、ショックを受けている自分に気づいて、ベリアンは驚いたのだ。
「ベリアンさん。先ほど主様に、俺たち悪魔執事が不老であることをお伝えしました。トリシアの墓石がかなり古いことを疑問に思われたのでしょう。いつごろ作られたものなのかと聞かれて、その流れで……」
「そう、ですか……わかりました」
主様は、なんと?
そう聞きたくて、けれどベリアンはハウレスに問うことができなかった。若い執事たちのまとめ役を務めるこの青年は、腹芸の類があまり得意ではない。その彼の様子からして、不老の事実を知った主人が悪魔執事を恐れるような事態には、なっていないだろうと思うけれど。
2871だから、主人と墓参りに出かけていたハウレスから報告を聞いたとき、ショックを受けている自分に気づいて、ベリアンは驚いたのだ。
「ベリアンさん。先ほど主様に、俺たち悪魔執事が不老であることをお伝えしました。トリシアの墓石がかなり古いことを疑問に思われたのでしょう。いつごろ作られたものなのかと聞かれて、その流れで……」
「そう、ですか……わかりました」
主様は、なんと?
そう聞きたくて、けれどベリアンはハウレスに問うことができなかった。若い執事たちのまとめ役を務めるこの青年は、腹芸の類があまり得意ではない。その彼の様子からして、不老の事実を知った主人が悪魔執事を恐れるような事態には、なっていないだろうと思うけれど。
住めば都
DONEあくねこ、ハウレス夢本編2章の直後くらいに、セラフィムの騙った主様の処刑を夢に見るハウレスの話。
始めたばっかりですが、生きてるだけで褒めてくれるあくねこくんにズブズブです。
本編は3章1部まで、イベストは全て読了、未所持カードばっかりだし執事たちのレベルもまだまだなので解釈が甘いところも多いかと思いますが、薄目でご覧いただければと思います( ˇωˇ )
悪夢のしりぞけ方 ハウレスはエスポワールの街中に佇んで、呆然と雑踏を眺めていた。
多くの商店が軒を列ねる大通りは、日頃から多くの人で賑わっている。幅広の通りはいつものように人でごった返していたが、いつもと違い、皆が同じほうを目指して歩いているのが奇妙だった。
なにかあるのだろうか。興味を引かれたハウレスは、足を踏み出して雑踏の中へ入った。途端に、周囲の興奮したような囁き声に取り囲まれる。
「火あぶりだってさ」
「当然の方法だよ。なにしろ奴は人類の敵なんだから」
「天使と通じてたなんて、とんでもない悪女だな」
「許せないよ。死んで当然だ」
虫の羽音のような、不快なさざめきが寄せては返す。悪意と恐怖、それから独善的な正義。それらを煮つめて凝らせたような感情が、人々の声や表情に塗りたくられていた。
4518多くの商店が軒を列ねる大通りは、日頃から多くの人で賑わっている。幅広の通りはいつものように人でごった返していたが、いつもと違い、皆が同じほうを目指して歩いているのが奇妙だった。
なにかあるのだろうか。興味を引かれたハウレスは、足を踏み出して雑踏の中へ入った。途端に、周囲の興奮したような囁き声に取り囲まれる。
「火あぶりだってさ」
「当然の方法だよ。なにしろ奴は人類の敵なんだから」
「天使と通じてたなんて、とんでもない悪女だな」
「許せないよ。死んで当然だ」
虫の羽音のような、不快なさざめきが寄せては返す。悪意と恐怖、それから独善的な正義。それらを煮つめて凝らせたような感情が、人々の声や表情に塗りたくられていた。
kuon
DOODLEぽいぴく試し書き。💮💍(💮🌸)夢。
💮の力の代償を捏造しています。
続きは夜プラ予定。
#aknkプラス
ハナマルの力の代償に応えたい「ハナマル…大丈夫かな」
宿屋の窓越しにすっかり暗くなった外を眺めていた私は思わず彼を思い浮かべそう呟いていた。
***
時刻は3時間程前に遡る。
ある依頼の為に私はハナマルと二人で街に出ていた。依頼の内容を卒なくこなしたハナマルのリクエストにより街で一杯飲んでから屋敷に戻ろうかと話していた時だった。運悪く天使の襲撃に遭ってしまったのだ。相手は知能天使ではなかったものの、数が6体と多かった。いち早く力の解放を行い、ハナマルは見事天使を倒したのだったが…。
「…悪い、主様。ちょっと疲れちまった。馬車まで歩けそうになくて…何処か泊まれる宿屋ってありそうかい?」
天使を倒しホッとしたのも束の間、そう言ってハナマルはよろよろした足取りで路地裏に入ると、壁にもたれ掛かりズルズルと座り込んでしまった。大丈夫?と声をかける私の声が聞こえるのか聞こえていないのか、ハナマルは浅い呼吸をするばかりだ。これはマズイと、私は近くにいた通行人に声を掛け急いで宿屋を探す。幸いにも空きのある宿屋を見つけたため、途中で薬等を買込み宿屋へ向かった。
2456宿屋の窓越しにすっかり暗くなった外を眺めていた私は思わず彼を思い浮かべそう呟いていた。
***
時刻は3時間程前に遡る。
ある依頼の為に私はハナマルと二人で街に出ていた。依頼の内容を卒なくこなしたハナマルのリクエストにより街で一杯飲んでから屋敷に戻ろうかと話していた時だった。運悪く天使の襲撃に遭ってしまったのだ。相手は知能天使ではなかったものの、数が6体と多かった。いち早く力の解放を行い、ハナマルは見事天使を倒したのだったが…。
「…悪い、主様。ちょっと疲れちまった。馬車まで歩けそうになくて…何処か泊まれる宿屋ってありそうかい?」
天使を倒しホッとしたのも束の間、そう言ってハナマルはよろよろした足取りで路地裏に入ると、壁にもたれ掛かりズルズルと座り込んでしまった。大丈夫?と声をかける私の声が聞こえるのか聞こえていないのか、ハナマルは浅い呼吸をするばかりだ。これはマズイと、私は近くにいた通行人に声を掛け急いで宿屋を探す。幸いにも空きのある宿屋を見つけたため、途中で薬等を買込み宿屋へ向かった。