kxxx94dr
DONE現パロ、セトネフ(ネフセト)+アヌビス11月23日はいい夫妻の日なので、親子のお話
手の届く範囲「セト? どうしたの?」
「…………いや」
じゅうじゅうとフライパンの上で焼ける音に掻き消されるくらい小さな声で返事が返ってくる。じっと見つめてもそれ以上の返事はなかった。けれど火から目を離すわけにもいかず、また手元に視線を戻す。
背後に立っているのには気付いていた。何かキッチンに用があるのかと思っていたけれど、どうやらそうではないらしい。飲み物も軽くつまめるものもなんでもあるはずなのに、それに手を出す気配もない。
ただ黙ってこっちを見ている。
「お腹空いちゃった?」
「…………いや?」
これはまたわかりやすい。笑ってしまいそうなところをぐっと堪えて手を動かし続けた。さっきからずっと視線を感じていて、けれど何も言わずに見ているだけだった。どうやらちゃんと意味があったらしい。
3690「…………いや」
じゅうじゅうとフライパンの上で焼ける音に掻き消されるくらい小さな声で返事が返ってくる。じっと見つめてもそれ以上の返事はなかった。けれど火から目を離すわけにもいかず、また手元に視線を戻す。
背後に立っているのには気付いていた。何かキッチンに用があるのかと思っていたけれど、どうやらそうではないらしい。飲み物も軽くつまめるものもなんでもあるはずなのに、それに手を出す気配もない。
ただ黙ってこっちを見ている。
「お腹空いちゃった?」
「…………いや?」
これはまたわかりやすい。笑ってしまいそうなところをぐっと堪えて手を動かし続けた。さっきからずっと視線を感じていて、けれど何も言わずに見ているだけだった。どうやらちゃんと意味があったらしい。
kxxx94dr
DONE現パロ、セトネフ(ネフセト)11/22、いい夫婦の日なので新婚な二人のお話
1LDK 引っ越してきたのは前よりも少し広いだけの部屋。二人では少し手狭な気もしたが、大した荷物もなかったので、特に不便もなかった。食器もカーテンも初日には何もなく、ただ真新しいただの箱のような小さな部屋。けれどそれでよかった。一番隣にいて欲しかった人がいる。だからそれ以上は望まなかった。
「今日、カーテンも買いに行きましょ?」
「わかった」
「カーテンがないだけで、朝こんなにも眠れないものなのね」
そう言って寝ぼけた顔で笑っていた。朝日を浴びて透ける瞳がまだ夢の中にでもいるかのようで、唇を噛んでしまう。けれどすぐ横から伝わる熱も吐息も、確かに現実のものだった。
「おはよう、セト」
「おはよう、ネフティス」
自分の名前がこんなにも心を騒がせるものだと知ったのは、ネフティスが呼んだから。ただ呼ばれているだけで、落ち着かなくなってしまう。それなのに当の本人は何でもないように呼んでくる。
1578「今日、カーテンも買いに行きましょ?」
「わかった」
「カーテンがないだけで、朝こんなにも眠れないものなのね」
そう言って寝ぼけた顔で笑っていた。朝日を浴びて透ける瞳がまだ夢の中にでもいるかのようで、唇を噛んでしまう。けれどすぐ横から伝わる熱も吐息も、確かに現実のものだった。
「おはよう、セト」
「おはよう、ネフティス」
自分の名前がこんなにも心を騒がせるものだと知ったのは、ネフティスが呼んだから。ただ呼ばれているだけで、落ち着かなくなってしまう。それなのに当の本人は何でもないように呼んでくる。
kxxx94dr
DONE現パロ、セトネフティス夫婦とアヌビスくん1119がいい育児の日ということで、セトぱぱちゃんの育児のお話
小さなたからもの「かあしゃ」
「お母さんは今忙しいんだって。だからお父さんと遊ぼうな」
見えもしない机の上に必死に手を伸ばすちっちゃな怪獣をさっと抱きかかえた。机の上にいくつもの資料を並べ、パソコンに向かっているネフティスが眉を下げながらこちらを見上げたてきた。
「ごめんなさい、セト」
「お互い様だろ。アヌビス、じゃあ俺たちは散歩でも行くか。ボールでも持って」
「おしゃんぽ。とおしゃ、おしゃんぽ」
医者という仕事はどうしても拘束時間が長くなる。それも産科ともなるとひっきりなしに呼び出され、休みなどあってないようなものだった。家に帰ってからも完全なオフというのも難しい。
けれどそれを理由にアヌビスを放っておくことも、仕事を蔑ろにするのも違うと夫婦で話し合った。シッターも保育園も非常勤医師を迎えたりと、使えるものはなんでも使って育児も仕事も二人で乗り越えてきた。だからお互い得意不得意はもちろんあったが、なんでもできる状況にしておいた。
5446「お母さんは今忙しいんだって。だからお父さんと遊ぼうな」
見えもしない机の上に必死に手を伸ばすちっちゃな怪獣をさっと抱きかかえた。机の上にいくつもの資料を並べ、パソコンに向かっているネフティスが眉を下げながらこちらを見上げたてきた。
「ごめんなさい、セト」
「お互い様だろ。アヌビス、じゃあ俺たちは散歩でも行くか。ボールでも持って」
「おしゃんぽ。とおしゃ、おしゃんぽ」
医者という仕事はどうしても拘束時間が長くなる。それも産科ともなるとひっきりなしに呼び出され、休みなどあってないようなものだった。家に帰ってからも完全なオフというのも難しい。
けれどそれを理由にアヌビスを放っておくことも、仕事を蔑ろにするのも違うと夫婦で話し合った。シッターも保育園も非常勤医師を迎えたりと、使えるものはなんでも使って育児も仕事も二人で乗り越えてきた。だからお互い得意不得意はもちろんあったが、なんでもできる状況にしておいた。
bl_setosouuke
DOODLE現代AUエネアド合コン行ったら女がいなかったエネアドカラオケで合コンをセッティングするから来ないかとオシリスに誘われた。
既にネフティフという清楚な女性に片思いしているセトは即答で断ったが、なんとそのネフティフを合コンに呼んでくれると言う。断る理由などなかった。
当日、大学の講義が長引き遅刻してしまったセトは早足で向かった。高鳴る胸を押さえ扉を開けたそこには―――
3人の男しかいなかった。
オシリスが「やっと来たか」と言い、ホルスがなぜか頬を染めながらペコリと頭を下げ、アヌビスが背を向けたままセトに気づかず歌を熱唱していた。
「ネフティフは?」
ここに彼女がいないのはおかしい。どうかトイレとか何かちょっと外に出ているだけだとかそんなありきたりな理由でありますように祈りながら問う。
680既にネフティフという清楚な女性に片思いしているセトは即答で断ったが、なんとそのネフティフを合コンに呼んでくれると言う。断る理由などなかった。
当日、大学の講義が長引き遅刻してしまったセトは早足で向かった。高鳴る胸を押さえ扉を開けたそこには―――
3人の男しかいなかった。
オシリスが「やっと来たか」と言い、ホルスがなぜか頬を染めながらペコリと頭を下げ、アヌビスが背を向けたままセトに気づかず歌を熱唱していた。
「ネフティフは?」
ここに彼女がいないのはおかしい。どうかトイレとか何かちょっと外に出ているだけだとかそんなありきたりな理由でありますように祈りながら問う。
PuruPuru_Hanage
DONEオシセト。なんだかんだで(アヌビスの命を人質にしたりと)強引ではあったけど、オシリスの触れる手が一番優しかったんだよな…と改めて思った。
2部の19話のモブ複数セトがあまりにも痛々しかったのを見て…