合コン行ったら女がいなかったエネアドカラオケで合コンをセッティングするから来ないかとオシリスに誘われた。
既にネフティフという清楚な女性に片思いしているセトは即答で断ったが、なんとそのネフティフを合コンに呼んでくれると言う。断る理由などなかった。
当日、大学の講義が長引き遅刻してしまったセトは早足で向かった。高鳴る胸を押さえ扉を開けたそこには―――
3人の男しかいなかった。
オシリスが「やっと来たか」と言い、ホルスがなぜか頬を染めながらペコリと頭を下げ、アヌビスが背を向けたままセトに気づかず歌を熱唱していた。
「ネフティフは?」
ここに彼女がいないのはおかしい。どうかトイレとか何かちょっと外に出ているだけだとかそんなありきたりな理由でありますように祈りながら問う。
「来れなくなった。イシスとハトホル、ラーも来る予定だったんだが全員だめになった」
これには裏があった。わざとオシリスはイシスとネフティフが参加できない日にち選んだのだ。
そしてハトホルを誘う役目を担ったホルスはわざとハトホルに間違った日付を伝えていた。しかしまさか女性全員が不参加になってしまう事までは予想していなかった。
セトは絶望した。何が悲しくて男だけでカラオケを楽しまなければならないのか。
「ネフティフがいないなら意味がない!俺は帰る!」
ホルスに腕をつかまれ、そしてオシリスに両肩を押さえられた。力強い二人の腕力にセトは眉を寄せた。アヌビスはまだ熱唱している―――。
セトはまだ知らない。ここにいる男全員が、セトに片想いしている事に・・・・。
********
続かない(⌒∇⌒)