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    yo_lu26

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    yo_lu26

    PROGRESSスペース読み原稿
    「三千字のアウトプットに三万字の思考が必要って本当ですか?」
    「成人向けが恥ずかしくて書けないのですが、どうしたらいいですか?」
    上記をテーマにしたスペースを開催しました。読み原稿です。メモ書きなので分かりにくいところもあるかもしれませんが、ご参考までに。
    20240203のスペースの内容の文字起こし原稿全文

    ★アイスブレイク
    自己紹介。
    本日のスペースがどんなスペースになったらいいかについてまず話します。私の目標は、夜さんってこんなこと考えながら文章作ってるんだなーってことの思考整理を公開でやることにより、私が文字書くときの思考回路をシェアして、なんとなく皆さんに聴いてて面白いなーって思ってもらえる時間になることです。
     これ聞いたら書いたことない人も書けるようになる、とか、私の思考トレースしたら私の書いてる話と似た話ができるとかそういうことではないです。文法的に正しいテクニカルな話はできないのでしません。感覚的な話が多くなると思います。
    前半の1時間は作品について一文ずつ丁寧に話して、最後の30分でエロを書く時のメンタルの話をしたいと思います。他の1時間は休憩とかバッファとか雑談なので、トータル2時間半を予定しています。長引いたらサドンデスタイム!
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    MENU【Olive and Gold】ジェイフロWEBオンリー 2023年09月29日 00:00 〜 2023年10月31日 23:50
    展示作品です。誕生日パソストネタバレ含みます。
    「僕とお付き合いしてください→いやです」「断る? ですって……?」
     この世で愛してやまない片割れから、絶対にOKがもらえると思っていたジェイドにとってその返事は晴天の霹靂だった。好きですフロイド僕と付き合ってくださいいやですお断りしマス、までの流れがあまりにもスムーズ過ぎた。
    「うん、もうオレ飽きたから」
     フロイドはさらりとつれないことを言ってのける。
    「あ、飽きた……? フロイドが飽きてしまわないように精一杯のことをしているつもりなのですが」
     ジェイドのこめかみを冷や汗が伝う。そんなジェイドに、フロイドは困ったような顔をして見せた。
    「ちがうって。ジェイドのことじゃない」
    「じゃあ一体なにに?」
    「……いつもジェイドは、熱中してるときは楽しそうだけど、飽きたらつまんなそうな顔になって興味も好意も全部失くすよね。いつかオレのことも飽きて、捨てたゴミと同じように見える日がくるんじゃねぇかなって思ってんの。告白されてからずっと、ぐるぐる頭ん中がそのことばっか。もう、そういうこと、うだうだ考えんのに飽きたの」
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    MENU過去作③『シャッフルオクタ2』2023年10月07日 22:00 〜 10月09日 22:00展示作品

    スイスイウェア……。本当真夏の恋人達に祝福あれ……。東京駅に住みたかったです。
    サマーライト・レモネード「ほら、フロイド。はやくこちらへ」
     木陰の下でアズールが呼んでいる。フロイドははやく陽の光の元へと飛び出していきたくて、わざと聞こえないふりをした。だって、とっくに他のメンバーは楽しげな催しに駆けて行ってしまったし、目の前の海にはイルカが泳いでいる。服だって新しくて気に入ったデザインのものを着ているし、はやく、はやく、と気が急いた。フロイドの視線の先は海と、陽気な音楽と、鮮やかで美味しそうな果物達を映している。アズールはこういう雰囲気はあまり好まないのか、なんとなく一番最後まで荷物置き場に残っているタイプだった。もちろん、商売や利害関係が絡んでいない時に限るけれど。
    「フロイド」
     もう一度、今度は低い声で名前を呼ばれた。しかも、片腕はがっちりと掴まれている。逃がさない、と空色の双眸がフロイドを捕える。アズールがいるところは、一段と暗い。くっきりと落ちる木の影が温度を下げてくれて、風が吹くととても涼しい。暗い影の中でも、アズールの銀髪はわずかな木漏れ日を弾いて、揺れるたびに柔らかく光った。
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    DONE訓練学校一年目。はじめての陸の夏に熱中症になる双子です。この距離感で付き合ってなかったらかわいい。カプは決めてないけど、ちゅーしてます。ねっちゅうしょうネタ。かわいいフロイドとかわいいジェイドがいます。
    深海に熱中症なんてなかった 陸の夏の暑さを完全に舐めていた。双子の白い肌がほの赤く染まっているのは高すぎる外気温のせいだった。35度を軽々と越え、ところにより39度にもなる灼熱の空気は、北の人魚の肺を焼いた。
    「あっちぃ……」
     絞り出すように出した声も、水分が全部蒸発したみたいに掠れていた。ジェイドは無言で目を閉じている。秋の入学に備えて入った陸の訓練学校で迎えるはじめての夏。陸の夏を体験してみましょう、という晴れやかな教官の声と共に放り出された野外散策。日陰を選んで、水分をとって、帽子や日傘を忘れずに、とあれこれ注意を受けていたものの、それらを実行する前にものの十分ほどで二人は完全に茹であがってしまった。慌てて自室に逃げ帰り、身体を休めているところである。海で調子が悪い時の二人の回復体位の基本は尾鰭を絡ませあうことだったから、陸でも彼らはぺったりとくっつきあっている。フロイドは全裸で、ジェイドはシャツだけ羽織っている。人目がないから、窮屈な衣服は取り払ってしまったのだ。はぁはぁと息があがる。クーラーの効きが遅くて、空気はまだまだむわりと暑いままだった。フロイドは不快げに唸る。ジェイドが汗で張り付く髪の毛を額から取り払ってくれるけれど、彼の顎先からも汗が滴り落ちていた。アズールが二人に冷たい飲み物を持ってきてくれた。
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    MENU展示①【メルト・ザ・ハート2】ジェイフロイベ
    2023年4月14日(金) 22:10 ~ 4月15日(土) 22:00
    観○少女パロシリーズの新作①「ラッキードールは貧乏青年の夢をみる」のフロイド視点のお話です。ふわふわ甘々です。単品でも読めますが、過去作を読んでからだとさらに味わい深いと思います。
    微睡み人形は待ち侘びた人の色を知るずっと待っている。眠りながら待っている。夢の中で微睡みながら、迎えられるときの甘美な幸福を胸に抱いて。
     眠っている間、オレの目の前にあるのはどこまでも乳白色の世界だった。夢なのかどうかも判然としない。ここにはなんにもなくて、全てがある。近すぎてなんにも見えないのか、遠すぎてなんにも見えないのか、全てがあやふやな世界。世界がはじまっていないのだ。まだ出会うべき人と出会っていないから。今のオレは、もっているものなんてなにひとつなかった。なんにも見えない。なんにも知らない。声さえ持たない。だけど、ただ誰かを待ち焦がれていた。オレたちは皆、そうやって王子様を待っている。
     時々、誰かがオレにあたたかいミルクをくれた。オレは気分によっては、そのミルクを飲んだり飲まなかったりした。ある日はカップが冷たくて気に入らなかった。ある日はミルクの温度が熱すぎて嫌だった。カップの舌触りが気に入らなくて、一口で飲むのをやめてしまうこともあった。昨日はおかわりまでしたのに、今日は一滴も飲みたくなくて嫌だ、なんてこともざらにあった。オレを育てた誰かも、ここでミルクをくれる誰かも、オレの気まぐれには苦労していたようだった。特別な「誰か」に迎えにきてもらうために、オレに必要な「躾」は彼らからひととおり教わっていて、教えられたことは乗り気ならなんでもできたけれど、そうでないときは力が入らなくて、ぐんにゃりと椅子に伸びてサボってしまうこともあった。
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    MENU展示② フローライトジェミニ展示作品。🦈が🐬をダーリンと呼びますが、フロジェイです。
    付き合ってる🦈と🐬の未完の交換日記の話。その日、二人の部屋に帰ってきたのは一人だけだった。

    是非横書きでどうぞ。
    「誰も死なない」○月●日 「今日、ウミウマ君のところで買ったキャンディ、当たりだった。日記と一緒に置いとくからジェイドも食べていーよ」
    ●月○日 「キャンディ、ありがとうございました。海藻味、なんて珍しいですね。本物の海藻の味とは全然違いましたけど。次に購買にいくときは、一緒に行きましょう。明日の昼、声をかけにいきますね」

     その青いノートには、二人分の人魚の日常が綴られていた。フロイドは部活の合宿、ジェイドは山を愛する会の活動、二人がアズールの言いつけで別々の寮へのお使いにでたり、急にラウンジの人員補填に回されたり、そこに試験や学校行事が重なるなど、忙しいタイミングが立て続いて、なかなか二人でゆっくり過ごす時間がなかった時に、お互いの存在を少しでも感じられるように、と二人の間で始まった交換日記。フロイドが寂しがっているだろうと思ったジェイドから提案して、ジェイドが寂しいのだと察したフロイドが了承したこのやりとりは、飽きっぽいフロイドによってすぐに終わるだろうと思われたけれど、なかなかどうして結構続いている。内容は、一言で終わっていたり、たまに少し長かったり、口頭でも済むような他愛のないやりとりがほとんどだった。メッセージを送り合った方がはやい。でも、わざわざすぐに連絡するほどでもないけれど、互いに知っておいてもらいたいことを綴ってゆっくりとやりとりするのは、存外悪くない時間だった。
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    MENU展示①フロジェイ死ネタwebオンリー『フローライトジェミニ』2023年02月26日 00:00 〜 23:50
    謎時空王国パロです。フロジェイ。
    臣下🦈×王様🐬 ※死ネタ
    「真心を込めた死を貴方に」 「王!」
     そう呼びかけられて、ジェイドは物憂げにそちらに視線を送る。ジェイドは最早、そう呼ばれることに心底うんざりしていた。臣下にバレないようにため息をかみ殺し、もたらされる報告に嫌々耳を傾けた。誰か、この退屈を殺してくれないだろうか。そんなことを考えながら、ジェイドは虚しい王座に座り続けていた。
     もともと、ジェイドは妾の子だった。先代の王と身分の低い使用人の間に生まれた彼は「王族」という枠組みの中から除外され、永らく不遇の扱いを受けていたが、王様が死に正妻が死に、その子供も死に王弟も死に、数々の死の上でジェイドが王に担ぎ上げられることとなったのだ。王宮にジェイドが戻る前、貧しい暮らしをしていたころ、産みの親は幼いジェイドに「貴女のお父さんはこの国の王様なのよ」とことあるごとに、それはもうしつこいくらいに語ってきかせた。しかし、その頃の母親は心身の調子が悪く、しょっちゅう泣きながら呻き声をあげ、まともに話せないことも多かったので、周囲の大人が言うように「気の触れた女の戯言」なのだと思ってジェイドは聞き流していた。ジェイドが10歳のときに、母が流行病であっけなく死に、もらわれていった先の家で最低限の衣食住だけを与えられ、彼はそれから6年間奴隷のように働かされた。床に這いつくばって掃除をしているところにお城からの使いがやってきて「貴方を王宮に迎えます」と言われたときに、亡き母の言葉が真実だったのだと初めて知った。
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    MENUシャッフルオクタ展示作品です。ジェイフロです。
    ※どうやっても、原作の素晴らしさには敵わないので、書きたいところのハイライトのみです。短い。
     原作を知らなくても読めますが、読んでいると概念を吸えてニヤニヤできると思います。十二国記っぽいパロというフワッとした設定のため、おおいに原作を改変しています。
    十二国記「図南の翼」パロ「図南の翼」パロ


    珠晶→フロイド「皆ビビって王にならないなら、オレがなる。そしたら誰にも文句言われねーし、最高じゃあん♡」

    恭麒→ジェイド「フロイド、お迎えに参りました」

    頑丘と利広と天仙→アズール「僕たちは非常にラッキーです。やはり貴方は『鵬の翼』だ」



    ***



     恭国の支柱たる恭王が斃れて27年が経ち、王不在の国には数多の妖魔が跋扈し、旱魃や水害の災厄が全土を覆い、国土は荒れ果てていた。見上げる大人達の顔は草臥れ窶れ果て、幼い頃からフロイドは子守ばあやの諦念の溜息を子守唄に育ってきた。彼は恭国の裕福な商人の息子だ。その育ちの良さからは想像もつかないほど型破りな問題児であったため、常に周囲の大人から怒られていたが、その天真爛漫さで皆から可愛がられて何不自由なく育った。しかし、あまりに自由過ぎる彼は今年12歳になったばかりであるというのに「皆ビビって王にならないなら、オレがなる。そしたら誰にも文句言われねーし、最高じゃあん♡」と言い放ち、周囲が止めるのも聞かずに昇山のために家を飛び出してしまった。昇山とは、麒麟のいる蓬山を目指して黄海と呼ばれる砂漠を旅し、天啓を得る、すなわち麒麟に自らの王の資質を見定めてもらいに行くことである。黄海は果てしなく広がる砂漠で、天にも見放されたと言われるその土地には、恐ろしい妖魔がうようよいる。幼い子供一人ではとても渡りきることはできない。そのため、フロイドは黄海を安全に渡れるために一緒に旅に随行してくれる用心棒兼案内人を銀貨で雇った。大人たちは幼いフロイドの言うことなど、まともに相手にしない者達ばかりだったが、フロイドの出で立ちと王になると言ってはばからない威勢の良い物言いと年齢とのギャップに興味をそそられたらしく、一人だけ快諾してくれた男がいた。銀髪のその男の名はアズールと言った。長年、この黄海で妖魔を狩っては金持ち相手に売り捌く商売をしているのだという。確かにアズールはべらぼうに腕が立つ男だった。妖魔を次々に狩り立てていき、道を拓き、フロイドに過酷な黄海を進む術を教えて、彼らの旅は順調に進んでいった。しかし、途中でフロイドが持ち前の自由奔放さを発揮したせいで迷子になり、一人で妖魔の巣に迷い込んでしまう。妖魔の巣は一見それとは分からない。フロイドはそこが近づいてはいけない場所だとは気づかなかった。巣の中には卵がある
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    MENU2022年11月5日23時~11月6日22時50分リチリバWEBオンリー展示作品。

    ※ジェイドが記憶喪失になったまま誕生日を迎えてしまう話。リーチ兄弟のブロマンス寄りのリチリバです。バースデーのとてもとても仲が良い二人に情緒がめちゃくちゃになったです。ハッピーバースデー、リーチ兄弟!生まれてきてくれてありがとう。
    ※誕生日召喚、誕生日パソスト、グルビ絵の多大なネタバレを含みます。
    カタチのない花束を君に「ジェイドの記憶がない?」

     アズールからその話を聞いたのは、誕生日の一週間前だった。恨みを買っている生徒からのユニーク魔法を避け損ねた結果、ジェイドが記憶を全て失ってしまったのだと聞いたときには、フロイドはにわかには信じられなかった。今のジェイドは自分が何者であるかも、周りにいる人間との関係性も、なにひとつとして覚えていないのだという。アズールから呼び出されて保健室に駆けつけたフロイドは目の前にいるジェイドに視線を向ける。ベッドの上で起き上がっている彼は、一見いつもとなにも変わりがないように見えた。しかし、彼と目を合わせた瞬間に、自分の知っているジェイドとの決定的な違いをまざまざと思い知ることになった。一対の、不審の色を隠そうともしない瞳がこちらに向けられている。瞳の奥底に漂う鋭い警戒心は、いつものジェイドの視線にはないものだった。生まれる前から一緒である自分達には、初めましての瞬間なんて存在しない。だから、自分をこんな目でみてくるジェイドなんてフロイドは知らない。初めての経験に、喉の奥がからからに錆びたようになる。少なくとも、生まれてから一度も自分には向けられたことのない類の冷たささえ感じるまなざしに、一瞬怯む。
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    MENUアズジェイwebオンリー『深海のステラート』
    2022年8月6日(土) 22:30~翌日22:00展示です。

    2022/7/23「契約にゴールデンドロップ」の無配SSに加筆しました。
    ※夏なので微ホラー。まっっったく怖くはないけどジェイドがアレでヤバめな感じです。ただただ時事ネタをやりたかったので、深く考えずに読んでください。強引にアズジェイにしました。
    みゃくみゃく様とオクタヴィネル「みゃくみゃくさま?」

     少し発音しづらそうに、アズールはその言葉をゆっくりと声に出した。
    「そ。今なんか噂になってるらしーよ」
     フロイドがキャンディをがりごりと鋭い歯で削りながら、スマホをタップする。ほら、と見せられた画面には赤くて目玉のついたドーナツの失敗作のような代物が映っていた。
    「みゃくみゃく様は、願い事をなんでも叶えてくれるらしいですよ」
     話に入ってきたジェイドが、アズールよりもずっと滑らかに発音してみせると勝手にフロイドの見せてきた画面を二本指ですいっと拡大する。広がったその画像は余計に歪で薄気味悪いものになった。
    「はっ。対価も無しにか?」
     鼻で嗤うアズールはこの話題に取り合う気はない、ということを態度で表していた。現実主義を煮詰めて、合理性を突き詰めるタイプの彼は、こういう類の与太話は時間の無駄だとばかりに切って捨てることが多い。
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    MENUアズジェイwebオンリー『深海のステラート』
    2022年8月6日(土) 22:30~翌日22:00

    展示品です。
    2022/7/23のアズジェイオンリー「契約にゴールデンドロップ」の無配SSに加筆修正したものです。7月のイベントで頒布したラブレター小説セットに付随する小噺です。
    水溶性のラブレターにまつわる後日談 深海にまで熱が届きそうな熱帯夜の午前2時。ピュア・ノワールの封筒の中身は、まだ僕だけしか知らない。


    ※※※


    拝啓 アズール

     このような形で僕たちが今までやりとりをすることは滅多にありませんでしたね。でも、今回はどうしても手紙という形で貴方にお伝えしたいことがありまして、筆をとりました。この手紙で、最近の僕の態度についての釈明をさせてください。僕が貴方を避けたり、ミスが増えてきたことを、さぞや訝しく思っていることでしょう。絶対に僕が出るようにと言われていたアズールとの打ち合わせも、代わりにフロイドに行ってもらいましたし、数ヶ月前から約束していた市場調査の約束も僕は当日になって、キャンセルしてしまいました。貴方は、それはもう怒っていましたね。無理もありません。約束を違えることは、信用を失うことですから。結局、市場調査はリドルさんと行かれたのでしたっけ。リドルさんの勉強時間をなんとか少しでも削ろうとする貴方の涙ぐましい努力が伺えて、僕は感服いたしました。行かれたカフェやレストラン、雑貨屋はいかがでしたか?リドルさんとの時間が貴方にとって有意義な時間になっていることを願います。
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    yo_lu26

    MENU2022年05月05日 10:00〜22:00
    フロ受けWebオンリー「きまぐれウツボは愛されたい!」みに!
     イベント展示です。観用少女パロディネタとなっております。ジェイフロです。
    ラッキードールは貧乏青年の夢を見る甘々らぶらぶいちゃいちゃ全年齢の観用少女パロ。人間🐬×観用少女🦈。店主は🐙です。

    「前代未聞のことです。まさか、観用少女が自分で目覚めて、お客様を追いかけていってしまうだなんて」
     通りがかっただけの🐬に反応して目覚めてしまった観用少女🦈と貧乏青年🐬とのハートフル同居生活のお話。お話は一区切りですが、今後続く予定です。


    ※※※


    「ラッキードールは貧乏青年の夢をみる」 

     ああ、お腹が空きました、とジェイドは初夏の夕暮れの生ぬるい風に乗って漂ってきた、どこかの家の美味しそうな夕餉の匂いにため息を吐いた。最近のジェイドは空腹でいるのが常となっていた。まさか、新卒で入った会社が数ヶ月で不祥事が露見し倒産するなんてさすがに予想できなかった。とりあえず生活を繋ぐために惣菜屋で働いているが生活は厳しい。頼りたくても両親は海の向こうで、帰るためのお金にすら事欠くありさまだ。そもそも渋る両親を説得してようやくこの街にやってきたので、親には頼りづらい。生活は苦しいけれど、ジェイドはまだまだ帰るつもりはなかった。昔から故郷ではないどこかで、自分の好きな場所で暮らしてみたかった。それがやっと叶った今、多少不自由でもここでの生活を続けていきたい。惣菜屋での仕事終わり、廃棄予定のおかずを片手にもう大分暗くなりかけている道を歩く。このおかずも、今日と明日と二日に分けて食べなければならない。もらってきたおかずは、成人男性でなおかつ燃費の悪い彼にとっては本来一食でぺろりと平らげられてしまう程度の量だったが、それほど食費を切り詰めなければ、生活が回っていかなかった。
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