さとみくん
kitanomado
DONEさとみくん19歳のお誕生日おめでとう話仄仄として春「聡実くん四月いっぴは学校あるやんな?」
狂児の声を聞きながら聡実は「狂児が『ぴ』って発音すんの、なんかわからんけどおもろいな」と考えていた。そのことを口に出すかわりに「大学まだ春休み中なんで」と答える。電話口の狂児は「春休みかぁ」とどこか感慨深げに繰り返した。
「へぇ〜大学って休み長いんやな。ええなぁ。ほなお祝いできるか。バイトは?休み?そう。夕方頃になる思うけどそっち行くわ。聡実くん食べたいもん考えといて。ああ、あと、」
そこまで話すと、男たちの低く賑やかな話し声が狂児の背後から聞こえた。聡実の耳元で、がさ、と電話口を手のひらで塞ぐ音がする。
「あーもう!お前ら戻った早々騒がしいな!俺いま聡実くんとお話してんねんで!聡実くん?ごめんな〜おっさん達がやかましくて。俺のかわええ声が聞こえんかったやんな。またすぐ連絡するわ。あ、あと食いたいもんと欲しいもんも考えといてネ。ほなね。お勉強頑張って」
5660狂児の声を聞きながら聡実は「狂児が『ぴ』って発音すんの、なんかわからんけどおもろいな」と考えていた。そのことを口に出すかわりに「大学まだ春休み中なんで」と答える。電話口の狂児は「春休みかぁ」とどこか感慨深げに繰り返した。
「へぇ〜大学って休み長いんやな。ええなぁ。ほなお祝いできるか。バイトは?休み?そう。夕方頃になる思うけどそっち行くわ。聡実くん食べたいもん考えといて。ああ、あと、」
そこまで話すと、男たちの低く賑やかな話し声が狂児の背後から聞こえた。聡実の耳元で、がさ、と電話口を手のひらで塞ぐ音がする。
「あーもう!お前ら戻った早々騒がしいな!俺いま聡実くんとお話してんねんで!聡実くん?ごめんな〜おっさん達がやかましくて。俺のかわええ声が聞こえんかったやんな。またすぐ連絡するわ。あ、あと食いたいもんと欲しいもんも考えといてネ。ほなね。お勉強頑張って」
budori_karaoke
DONE付き合ってない二人が雨宿りをする話です。両片思いっぽいです。2024さとみくんお誕生日記念に書きました。お誕生日のわりには若干じめっとしていますが、よろしければ…。 9ksksks_ki
PROGRESS【進捗】狂聡※同年代設定(若きょうじ×大学生のさとみくん)
【狂聡】送り狼に噛み付く若狂児×大学生の聡実くん
※同年代設定なので何でも許せる方向けです
「ありがとうございましたー」
時刻は23時半。夜の街の灯りがポツポツと少しずつ鎮まり始めて、「24時間営業」と書かれた派手な色の看板がオアシスのようにくっきりと浮かぶ。夜勤の森田さんが来るのは24時。残り30分、シフト交代前にやるべきことは全て終えたし、あとは時間が過ぎていくのを待つだけの消化試合だ。最後にトイレの清掃チェックだけ行ってくるか、と思っていたら、カランカラーンと勢いよく入り口のドアが開いた。酔っ払い御一行のご来店だ。
「あーあ」
一瞬、心の中のため息が声になって出てしまったのかと思ったけれど、声の主は成田さんだった。
「これまた面倒くさそうな団体さんやねぇ……」
2548※同年代設定なので何でも許せる方向けです
「ありがとうございましたー」
時刻は23時半。夜の街の灯りがポツポツと少しずつ鎮まり始めて、「24時間営業」と書かれた派手な色の看板がオアシスのようにくっきりと浮かぶ。夜勤の森田さんが来るのは24時。残り30分、シフト交代前にやるべきことは全て終えたし、あとは時間が過ぎていくのを待つだけの消化試合だ。最後にトイレの清掃チェックだけ行ってくるか、と思っていたら、カランカラーンと勢いよく入り口のドアが開いた。酔っ払い御一行のご来店だ。
「あーあ」
一瞬、心の中のため息が声になって出てしまったのかと思ったけれど、声の主は成田さんだった。
「これまた面倒くさそうな団体さんやねぇ……」
kitanomado
DONE・さとみくんからラインを貰った当日に東京に行ったきょうじの話・翌朝の始発前のきょうじの話
二本立てです
2023年10月6日『生きてますか?』
最初のその一文を見て、思わず笑いが漏れた。隣で煙草をふかしていた小林は、狂児のくぐもった低い笑い声を聞き、怪訝そうに顔を歪めた。
「なんや急に、キモ」
「はは、すみません」
謝りながらも画面から目が離せない。小林は「はー」と煙と共に息を吐き出した。
「どうせ聡実くんやろ」
「え〜?アニキなんでわかるんですか?エスパー?」
「お前がその男前の顔とろかしとる時は聡実くんしかおらんやろ」
「さすがアニキやなあ。聡実くんがね、俺の生死を心配してくれてるんが嬉しくて」
「お前、いつもあの子に生死心配されとるな」
『忙しいですか?』でも『仕事どうですか?』でもなく『生きてますか?』なのがあの子らしい。そういうメッセージを送ってくるのには自分の責任も少しは、いや、かなりあるけれど。聡実とのトーク画面を一度閉じ、マサノリにラインする。
3906最初のその一文を見て、思わず笑いが漏れた。隣で煙草をふかしていた小林は、狂児のくぐもった低い笑い声を聞き、怪訝そうに顔を歪めた。
「なんや急に、キモ」
「はは、すみません」
謝りながらも画面から目が離せない。小林は「はー」と煙と共に息を吐き出した。
「どうせ聡実くんやろ」
「え〜?アニキなんでわかるんですか?エスパー?」
「お前がその男前の顔とろかしとる時は聡実くんしかおらんやろ」
「さすがアニキやなあ。聡実くんがね、俺の生死を心配してくれてるんが嬉しくて」
「お前、いつもあの子に生死心配されとるな」
『忙しいですか?』でも『仕事どうですか?』でもなく『生きてますか?』なのがあの子らしい。そういうメッセージを送ってくるのには自分の責任も少しは、いや、かなりあるけれど。聡実とのトーク画面を一度閉じ、マサノリにラインする。
dedeppopoh
MOURNINGナリタタンにしよ!ってふわんとしてた妄想を具現化したら思った以上にきょうじがヤバいじゃん…てなって自重したやつ😇こんなきょうじはさとみくん逃げてーーー!!でしかないww
清書ムリよ😂😂😂 3
ma_oke1108
DOODLEさとみくんラジオ文字起こし教えてさとみくん!のコーナー「いや、僕は歌いません、絶対、はい。ふふ、つぎ、次のお便りいきましょう。F岡県・めぬさんから頂きました、ありがとうございます。『さとみくんこんばんは』こんばんは。『先日のカ!の初日舞台挨拶、奇跡的に当たって見に行きました!』へぇ、おめでとうございます。『最高でした!!』ありがとうございます。『(〜中略〜)退場のときのハプニングにはヒヤッとしましたが、』ああ…そうなんですよ、『怪我せず無事でよかったです。これからも何回も見に行きます!素晴らしい作品をありがとうございました!!!」ありがとうございます。お陰様でやっと封切りになりましたけど皆さん観に行ってくださいましたか、映画館に。ふふ…いやぁそう、そうなんですよ、最後の最後ね、…いやぁやらかしましたわ、いや、あれなんですよ、なんかこう、会場の上から下までびっしりお客さんが入ってて、っていう景色が、久々で圧巻だったんですよ、それで僕じわぁ、と感動しててその余韻のまま壇上から降りようとしたら見事に階段を踏み外しまして、足スカなって(あ、終わった…)て思ったんですよ。そしたら後ろにいたきょうじさん、共演俳優の成田狂児さんにガッて、ほんまガッって多分音したと思うわ、抱えられて、ほんで急死に一生を得ましたね。あのー、きょうじさん鍛えてはるから、すごい力なんですよ、だから僕ひとりくらい片腕でいける(抱えられる)んでしょうね、ほんま命の恩人ですけど。え?へへ、言い過ぎか。まぁ僕の身体、腰のあたりにまだきょうじさんの手型が残ってます。もう1週間?10日くらい経ってますけどね…ひひ、ふ、そ、そんなことある?あの人怪力すぎひん?きょうじさんのファンの方も、なんや僕のラジオ聞いてくださってるってことなんでね、僕に跡つけた責任とってくださいと、くれぐれもきょうじさんにお伝えください。ふふ…いやぁそれくらい焦らせてしまったってことですね、いやきょうじさん以外にもファンの皆さんにもね、ほんま、ご心配おかけしましてすいません。作品は僕みたいにコケることなく素晴らしいものに仕上がっているのでね、ふふ…そんなこと言うたらあかんね、へへ…作品は自信があります。はい、是非何度も足をお運びいただけたら嬉しいです。なにこのオチもなんもない話、またきょうじさんのことしか喋ってへんやん。ふふ。皆さんも足元にはくれぐれも注意してくださいね、へへっ。以上、教えてさとみ
1011kitanomado
DONE厄年の話とムショに三年間滞在してたことをさとみくんに言わないなりたの話。神様の名前「3年間なにしてはったんですか。連絡もなしで」
テーブルに肘をつき、黄金色をしたシロップをホットケーキの上に垂らしながら、聡実くんは言った。
その様はまるで、聡実くんの白く細っこい指先からきらきらと光る黄金の蜜が流れ出ているようで、とても神秘的だ。
シロップがホットケーキの縁を伝い、たらりと皿に落ちて水たまりを作っていくその行方を見送ってから、聡実くんはちらり、と視線をこちらに寄越す。少し剣の含んだ言葉と同じに、向けられる視線にも恨み言が詰まっている様で、自然に口角が上がってしまう。
空港で再会した時、聡実くんは突然の事に呆然としていたが、羽田に到着し、適当に入った喫茶店で差し向かいでホットケーキとサンドイッチなんかをつまんでいる今、本来の調子を取り戻したらしい。
3330テーブルに肘をつき、黄金色をしたシロップをホットケーキの上に垂らしながら、聡実くんは言った。
その様はまるで、聡実くんの白く細っこい指先からきらきらと光る黄金の蜜が流れ出ているようで、とても神秘的だ。
シロップがホットケーキの縁を伝い、たらりと皿に落ちて水たまりを作っていくその行方を見送ってから、聡実くんはちらり、と視線をこちらに寄越す。少し剣の含んだ言葉と同じに、向けられる視線にも恨み言が詰まっている様で、自然に口角が上がってしまう。
空港で再会した時、聡実くんは突然の事に呆然としていたが、羽田に到着し、適当に入った喫茶店で差し向かいでホットケーキとサンドイッチなんかをつまんでいる今、本来の調子を取り戻したらしい。
kitanomado
DONEさとみくんの文集書くまでの話2023年冬の話「ひとり三枚とったら後ろ回してなー」
「え〜!三枚も書くん」
「無理ー」
「多いよ先生」
「ほな五枚でもええで」
「増えとるやん」
「せんせー、私一枚でもこんなん書けへんよお」
「書く前からそんな弱音吐いたらアカンやん」
ばさばさと紙のめくれる音と、賑やかな声が教室に響く。教壇に立つ教師は、生徒たちと机の上に広がる白い原稿用紙を見渡した。
「皆行き渡ったかー?」
一番後ろの席の生徒まで用紙が行き渡ったのを確認すると、担任はチョークで黒板に日付を書き丸をつけた。
「締切あるからな。ちゃんとこの日までに提出すること。ええな。直しのことも考えて余裕持って出すんやで。原稿用紙が足りひんかったらあげるから言うてな」
「締切あるん〜」
3221「え〜!三枚も書くん」
「無理ー」
「多いよ先生」
「ほな五枚でもええで」
「増えとるやん」
「せんせー、私一枚でもこんなん書けへんよお」
「書く前からそんな弱音吐いたらアカンやん」
ばさばさと紙のめくれる音と、賑やかな声が教室に響く。教壇に立つ教師は、生徒たちと机の上に広がる白い原稿用紙を見渡した。
「皆行き渡ったかー?」
一番後ろの席の生徒まで用紙が行き渡ったのを確認すると、担任はチョークで黒板に日付を書き丸をつけた。
「締切あるからな。ちゃんとこの日までに提出すること。ええな。直しのことも考えて余裕持って出すんやで。原稿用紙が足りひんかったらあげるから言うてな」
「締切あるん〜」
kitanomado
DONEさとみくんなりたにチョコあげるの回バレンタインの話「もうすぐバレンタインやなあ聡実くん」
「狂児さん気早過ぎないですか。こないだ正月きたばっかやないですか」
正月も三が日を過ぎた日曜日。世間では、すっかりいつも通りの日常が戻っていた。
狂児もいつも通り、聡実の部屋に来て、聡実の膝の上に頭をのせ、いつも通りまったりとくつろいでいた。狂児がそう言った先から、つけっぱなしのテレビからはどこかの百貨店で開かれるバレンタインの催事予告のCMが流れる。
「ほらーCMもやっとるやろ。季節先取りやん。もう節分豆もひな祭りもでてくる時期やし」
そう言ってから、狂児は頭上の聡実の顔をじっ…とを見つめた。聡実は狂児のその圧の強い視線に怪訝な顔をする。
「なんですか、その顔」
「うそ〜ん!聡実くんからチョコ欲しいわあ〜って顔やん。わかるやろ…?聡実くん」
5702「狂児さん気早過ぎないですか。こないだ正月きたばっかやないですか」
正月も三が日を過ぎた日曜日。世間では、すっかりいつも通りの日常が戻っていた。
狂児もいつも通り、聡実の部屋に来て、聡実の膝の上に頭をのせ、いつも通りまったりとくつろいでいた。狂児がそう言った先から、つけっぱなしのテレビからはどこかの百貨店で開かれるバレンタインの催事予告のCMが流れる。
「ほらーCMもやっとるやろ。季節先取りやん。もう節分豆もひな祭りもでてくる時期やし」
そう言ってから、狂児は頭上の聡実の顔をじっ…とを見つめた。聡実は狂児のその圧の強い視線に怪訝な顔をする。
「なんですか、その顔」
「うそ〜ん!聡実くんからチョコ欲しいわあ〜って顔やん。わかるやろ…?聡実くん」
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CAN’T MAKE同級生パロだよお昔つきあってたきょさとが大人になってふとしたタイミングで再会するんだけど、さとみくんには結婚も考えてる彼女がいるし成田は順調に道を踏み外してるやつ
お互いめっちゃ未練ありなんだけど、距離を置こうとするさとみくんに対してぐずぐずに拗らせちゃって執着のまま捕まえて束縛するっていうやつが読みたいと結構前から思ってるんですけど誰か続きください 3
kitanomado
INFO「19802005」A5/p250(予定)/二段組/R18Web再録の書き下ろし分サンプルです。
鬼のきょうじと村の子さとみくんの話続と狂児と二人で出かける事になった正実の話。他の書き下ろしは初夜後の話とか入る予定です。
発行は1月上〜中旬予定です。おまけでツイまとめ本がつきます。通販決まりましたらツイなどでお知らせします。
ご興味ありましたらよろしくお願いいたします🙏
19802005『鬼のきょうじとさとみくん 都へ行く』
むかしむかし。西の国の高い高いお山のてっぺんに、鬼たちが住む国がありました。その国は、祭の国と呼ばれていました。祭の国にはたくさんの鬼がいましたが、その中にひとりだけ、さとみ、という人間の男の子がいました。
さとみは、十四の年の頃にこの鬼たちの住む山へ贄として連れてこられたのです。それからずっと鬼たちと一緒に暮らしていました。
鬼たちは、人間よりも少しだけゆっくりと年をとります。鬼達の中でいちばん偉い「くみちょう」と呼ばれている鬼は、今年で二百歳になりますが、外見は人間のおじいさんよりもとても若く見えます。
お山の不思議な空気と、お山の森になる赤いざくろの実を食べると、少しだけ、年をとるのが遅くなるのです。なので人間の子のさとみも、少しだけゆっくり年をとっていました。
6373むかしむかし。西の国の高い高いお山のてっぺんに、鬼たちが住む国がありました。その国は、祭の国と呼ばれていました。祭の国にはたくさんの鬼がいましたが、その中にひとりだけ、さとみ、という人間の男の子がいました。
さとみは、十四の年の頃にこの鬼たちの住む山へ贄として連れてこられたのです。それからずっと鬼たちと一緒に暮らしていました。
鬼たちは、人間よりも少しだけゆっくりと年をとります。鬼達の中でいちばん偉い「くみちょう」と呼ばれている鬼は、今年で二百歳になりますが、外見は人間のおじいさんよりもとても若く見えます。
お山の不思議な空気と、お山の森になる赤いざくろの実を食べると、少しだけ、年をとるのが遅くなるのです。なので人間の子のさとみも、少しだけゆっくり年をとっていました。
aaaooo000999
DOODLEcandy manアギレラの歌candy manと、まやくのみつばいにんというこの言葉の意味から連想したお仕事成田(30前後)捏造話。
さとみくん出てきません。
同じお名前の方、申し訳ありません。 9
kitanomado
MAIKINGさとみくん家のお隣に越してきたお隣なりたの話9月のオンリーで出す予定です
タイトル候補として「突撃!さとみくん家の晩ごはん」というのもありました
僕の隣の好きなひと「あ、聡実くん見てー。オリオン座見える」
「狂児さん、星座知ってはるんですね」
「さすがに俺でもそれ位は知ってるよぉ。小学校の頃に習うてん。あれだけわかるわ」
「僕も、他の星はようわかりません」
三月の夜。動物の爪のような細い月が出ている東京の空。
春先の、少し冷えた空気が頬を撫でた。空より地面の方が明るいな、聡実はそう思いながら狂児と暗い夜空を見上げた。真っ黒な画用紙に針の先であけた様な、か細い光がぽつぽつと見える。
何で僕、東京で狂児と星座の話なんしてるんやろ。全然現実感ないな。
聡実はそう思いながら、隣を歩く背の高い男の横顔をちらりと盗み見た。
急に現れて急に消えて、そして、また急に現れた。一体なんやねん。聡実ははあ、と息をつく。
4820「狂児さん、星座知ってはるんですね」
「さすがに俺でもそれ位は知ってるよぉ。小学校の頃に習うてん。あれだけわかるわ」
「僕も、他の星はようわかりません」
三月の夜。動物の爪のような細い月が出ている東京の空。
春先の、少し冷えた空気が頬を撫でた。空より地面の方が明るいな、聡実はそう思いながら狂児と暗い夜空を見上げた。真っ黒な画用紙に針の先であけた様な、か細い光がぽつぽつと見える。
何で僕、東京で狂児と星座の話なんしてるんやろ。全然現実感ないな。
聡実はそう思いながら、隣を歩く背の高い男の横顔をちらりと盗み見た。
急に現れて急に消えて、そして、また急に現れた。一体なんやねん。聡実ははあ、と息をつく。