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    てんていのねこ

    @GL_96nin

    かきちらし供養処
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    てんていのねこ

    ☆こそフォロ

    DX3rdパロディのレイチュリ。
    🦚ジャーム堕ち(=キャラロスト)時空のお話。
    人ならざる化物に堕ちてもずっと一緒の二人がいい。

    #レイチュリ
    #小説

    「“祝福の子”カカワーシャ、君に誓おう。もし僕達のどちらかでも人間として終わりを迎えた時。互いを食い合い、果てよう。」
    「ははっ、それって大損失なんじゃない?」
    「君が人間でなくなれば、僕も日常への寄る辺を失いジャームとなる。その後の損害を考えれば些細なことだ。」
    「教授…それって…。」
    「君を愛している。君のいない日常に戻れない程に。」
    「あはは…僕もだよ、ベリタス。君のことを絶対手放したくない。あっ、でも君を絶望させた世界には復讐したくなるかも。」

    あの時、そんな熱烈な告白をされたっケ。
    だから、僕タチは今。

    「あははははははっ!ムダだよ!君の策謀も、運も!すべて僕タチが喰らい尽くした!君タチが望んだ通りにネ!」

    僕タチは『同族喰らい』として、世界に望まれるままの影絵芝居を演じてやっているんだ。世界にはとことん付き合ってもらわないと困る。

    「互いに命を賭けたギャンブル!その勝者は、僕タチダ!死んでくれ、████!!」
    「…知識は、尺度……誤謬を、粉砕する。」

    彼の甘やかな囁きに自然と頬が緩む。
    ああ、この身がジャームに堕ちても彼と生きているんだと感じる。紛れもない幸福がここにある。

    「へへっ、ただいマ。」

    ちょっと埃にまみれた体をぎゅっと抱きしめてもらって、彼の匂いを堪能する。ああ、今日も彼と一緒にいる。
    同族喰らいのウロボロス。
    一部の事実を誇張したとんでもない誤謬によるいわれのない誹謗中傷。
    ほんの偶然でウロボロスシンドロームに目覚めてしまった僕も彼も紛れもない被害者だった。
    そんな世界である日彼は絶望し、日常への寄る辺だった彼を喪った僕もジャームに堕ちた。
    僕タチを追いかけてきたヤツは全部潰して、僕タチを悪く言ったヤツもみんな潰して、今日も僕タチは一緒にいる。
    彼の優秀なアタマはまだまだいろんなことを考えているらしいけど、中身までは知らナイ。もしかして正気の取り戻し方…なんてね。ジャーム化は不可逆だって他ならぬ彼が言っていたコトなんだし。

    あっ、そういえば。公にはまだ「Dr.レイシオ」は生きているらしいヨ。彼、論文は出してるんだって。すごいよね。
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    zeppei27

    できたなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。七夕を楽しむ二人と、夏の風物詩たちを詰め込んだお話です。神頼みができない人にも人事を超えた願いがあるのは良いですね。
    >前作:昔の話
    https://poipiku.com/271957/11735878.html
    まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    星渡 折からの長雨は梅雨を経て、尚も止まぬようであった。蒸し暑さが冷えて一安心、と思ったが、いよいよ寒いと慌てて質屋に冬布団を取り戻そうと人が押しかけたほどである。さては今年は凶作になりはすまいか、と一部が心配したのも無理からぬことだろう。てるてる坊主をいくつも吊るして、さながら大獄後のようだと背筋が凍るような狂歌が高札に掲げられたのは人心の荒廃を憂えずにはいられない。
     しかし夏至を越え、流石に日が伸びた後はいくらか空も笑顔を見せるようになった。夜が必ず明けるように、悩み苦しみというのはいつしか晴れるものだ。人の心はうつろいやすく、お役御免となったてるてる坊主を片付け、軒先に笹飾りを並べるなどする。揺らめく色とりどりの短冊に目を引かれ、福沢諭吉はついこの前までは同じ場所に菖蒲を飾っていたことを思い出した。つくづく時間が経つ早さは増水時の川の流れとは比べるまでもなく早い。寧ろ、歳を重ねるごとに勢いを増しているかのように感じられる。
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