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    sima_kabe

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    sima_kabe

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    昔書いたやつ ファンタジー

    天気屋「天気~、天気はいかがですか~、梅雨で新鮮な雨が今売出し中ですよ~!」

     高らかに声を上げながら、俺は街中を練り歩く。
     道行く人々は素知らぬ顔で俺を通り過ぎて行った。今日も売れない、それもそうだ、今日日天気売りなんて、珍しい仕事ではない。むしろ、職にあぶれた奴が就ける、一番やりやすい仕事と言ってもいいだろう。何せ、天からの賜りものの雨等を育て、成った実を売ればいいだけだ。

     勿論、ライバルなんてわんさかいる。
     俺は荷台に積まれた雨の実を一粒摘まんだ。
     充分に熟れていて、ぷにぷにと柔らかく透明、口に放り込めば、瑞々しく丸い甘みが口の中に広がった。うん、美味い。最近取れたばかりの雨の実だ。今が一番美味しい時期なのに、早く食わないと、全部蒸発しちゃうよ。
     なんとしてでも、今日中に売り切りたいところだ。

    「あっ、そこの御嬢さん! 雨の実どう? おいしいよ!」
    「いらない、もう食べ飽きちゃった、それに、今は雷の実の方が好き」
    「……ソウデスカ」

     裕福そうな少女に声をかけたけれど、すぐにそっぽを向かれてしまった。雷の実か~、あれは難しいんだよ、雨が降れば雨の種を収穫して、売ることが出来るけど、雷は滅多に鳴らないし、落ちるところも予測できない。
     万一予測できたとしても、雷の種を手に入れるのは危険を伴う。触って感電死、なんてのは避けたい。おまけに、日持ちしないんだよね、あれ。

    「はぁ……」

     小さく息を吐く。
     けれど、その分雷の味はぴりりと刺激的で、病み付きになる。雷の実があれば、もうちょっと商売繁盛するんだけどなあ。今月はまだ全然売れていないし、それ一つあれば金持ちに売りつけられるのに。
     けど、そんなの簡単に手に入らないし。
     天候を自由に操れる奴が居ればまた別かもしれなけど、そんな奴は、中々いない。俺はこの雨の実を売って、日銭を稼ぐしかないのだ。

    「いらっしゃ……」
    「ア~~ム~~リ~~くーーん、元気ぃ?」
    「うぇ……」

     売らねばならぬ。金にならぬ。
     雨は食えても腹は膨れぬ。美味しくてもそれだけ食って生きてはいけないのだ。
     金を稼いで食わなきゃ死ぬ、というわけで、また雨の実を売ろうと声を上げようとしたところで、聞き馴染んだ声が後ろから降ってきた。この声が、雷の種だったならば、どんなにいいことだろう。
     俺は眉間に皺を寄せて、振り返る。
     後ろに立っていたのは、ツンツンと立った赤髪に、グレーの瞳。背は高く、浅黒い肌。整った顔立ちを意地悪そうに歪めながら、そいつは、テオが俺へと近づいてきた。にやにやと笑いながら、俺の肩に手をかけてくる。

    「どう? 売れてる~?」
    「……何の様だよ、テオ」
    「なーんて、売れるわけないよな。ま、誰でも育てられる雨の実と、晴の実だけじゃ、バリエーションも少ないし~、これといった特徴がある訳でもないし。地元の雨だし」

     荷台に積まれている俺の商売道具を見て、テオが鼻で笑った。
     それを無視して、俺は荷台を押して歩き出す。

     テオと俺は、幼なじみだ。
     子供の頃から、何が気にくわないのか、顔を合わせればこうして俺に突っかかってくる。俺が嫌いなら、放っておいてくれればいいのに。
     俺が歩き出すと、テオが後ろから慌てて追い掛けてきた。

    「お、おい、どこ行くんだよ!」
    「商売敵のいるところで商売できるかばーか、ドングリ」
    「ど、ドングリ!? お前、俺に向かってよくそんなこと言えるよな!? 俺を誰だと思ってんだよ!?」
    「どんぐりみてーな色してんだろ」
    「そこまで黒くねー!」

     苛んだ声をあげて、テオが俺の腕を掴み、引き留めた。テオは、俺と同じく天気屋を営んでいる。

     といっても、俺の様に個人で細々とやっているわけではなく、会社で幅広く展開しており、テオはその会社の一人息子だ。
     一般人では手の届きにくい雷の実や、季節限定の雹や霰、味が変わりやすい霧の実なんかも取り扱っていて、顧客からの需要は高い。俺達個人で営む天気屋の敵と言ってもいいだろう。
     
     ただ、それらはすべて自然ではなく、人工的に作られたものなので、若干味は落ちる。が、自然の実なんて、そうそう食えない。
     故にテオの会社は、全国的に頒布し、その名を世間に広く周知させている。お手軽に、珍しい天気の実が食える店として。
     テオがにやにやしながら、俺の頬を突いてきた。

    「お前もさあ~、いい加減、天気屋なんてやめちゃえよ? どんだけライバルがいると思ってんの? お前みたいな一個人の天気屋なんて、速攻潰されるって」
    「うっせーな、他に職もねーし、俺は結構この仕事好きなんだよ、大体これやめてどう生きてけってんだ」

     働かなければ飯も食えない。
     天気の実は食えるけれど、基本的に栄養にはならないのだ。この実は、舌を満足させる娯楽に近い。
     すると、テオが戸惑ったように、目を逸らした。言い難そうに口を尖らせ、もごもごしている。でかい図体を縮ませて、なんだこいつ。
     不審げに眼を細めてテオを見ると、テオは赤くなりながら聞きにくい声で呟いた。

    「ま、まあ~~……どうしてもってんなら、お、俺の会社で雇ってやらなくも、ないけど?」
    「…………はあ?」
    「あっ、勘違いすんなよ、別に俺はお前と働きたいわけじゃないからな! あれだよ、お前可哀想だし!? 親兄弟いねえし、俺は結構心広いから、お前一人くらい親父に頼めばなんとかなるし! だから……」
    「親兄弟いないのは別にいーだろばーか」
    「あっ、おいアムリ……!」

     引き留めるテオの声を無視して、俺は荷台を押した。
     テオはたまにこういう甘い言葉を吐いて俺を惑わそうとするが、すぐに嘘だと言葉を翻すので、あまり信用していない。昔からそうだった。
     それに、親兄弟の事を話されるのも不快だ。

    「俺は向こうで売るから、ついてくんなよ」
    「なんだよ、悪かったって! ちょっとくらい話してもいいだろ!」
    「今商売中なんだよ!」

     数年前、両親と弟が失踪した。失踪したというか、多分俺が捨てられた。ある日いつものように天気の実を売って家に帰ると、「そのうち迎えに来ます」と言う謎の置手紙を残して、両親と弟がいなくなっていた。
     最初は、意味が解らなかった。当時俺は成人もしておらず、家に一人取り残されて、何か悪い事でもしたのかと思った。謝るから帰ってきてくれと泣きじゃくった。
     しかしすぐにそんなこと考える暇もなくなった。親は、借金でもこさえていたんだろう。翌日から、知らない男が家に押し掛ける様になり、俺は連日その声と、怒号に怯えることになったのだ。
     俺は必至で逃げて、同時に恨んだ。なんで俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだと。
     なんにせよ、両親に弟は選ばれて、俺は選ばれなかった。だから、もう戻って来なくてもいい。いなくてもいい。
     一人で必死で生きていくしかないのだから。

    「ついてくんなってば」
    「いや、……ごめんって……」

     妙に罰の悪そうな顔をするテオに対し、俺は言葉を溢す。
     悪いと思ったなら、最初から言わなければいいのに。なんだかんだ言ってテオとの付き合いが続いてるのは、この憎めない性格のせいかもしれない。

    「……もういいよ」
    「! だ、だよなあ~、お前ってすぐむきになるもんな!」
    「はいはい」

     ついてくるなと言っても、テオは、相変わらず後ろをついてくる。俺はあまり相手にしないことにした。
     どうせ、話しかけてもかけなくても、テオはつっかかってくるのだから。


    **


    「……? なんだ、あれ?」

     テオがついてくるので、あの場所は駄目だと思い、俺は広場へと移動した。あまり色々な所で自由に売ると、そこは管轄が違うと別の天気屋に文句をつけられる。
     天気屋商売は、どこも厳しい。なので、共同広場で展開することにした。
     しかし、今日は妙に人の入りがいいし、ざわついている。いつもはまばらな広場の中心には、人だかりができていた。
     人がいれば、売るチャンス。だけど、人々は皆、中心の何かに夢中の様だ。
     歓声を上げながら、手を叩いている。

    「なんかショーでもやってんのかあ~?」

     テオがどうでも良さそうに口を開くが、俺は荷台を近くの柱へと繋ぎ、人だかりの中心へと走った。

    「あっ、おいアムリ!」

     テオはどうでも良さそうにしていたが、人が集まるというのは、非常に使えることだ。
     特に、こういう商売をやっていると、まず人を集めなければ意味がない。人が来なければ、買ってももらえないんだから。
     だから俺は、人集めのヒントになればいいと思った。その中心で何が起こっているか確認して、商売に生かせればいいと考えた。
     しかし、中心で起こっていたのは、俺の予想を遥かに超える出来事だった。

    「お兄ちゃん、次は雨を降らせてよ!」
    「は、はい、わかりました、すみません……」
    「えーー! 私は雪がいい! 今の季節見れないもん!」
    「あ、はい、じゃあ、雨雪を……」

     光りが弾ける。
     雲が揺れる。
     その男の掌から浮いた雨雲からは雨と雪が降り始めた。それはキラキラと輝き、見た事のない色彩を放っていた。しかも、落ちた雨雪からは、種が見える。雨雪の種だ。

    「……!?」
    「うわ、すっげー。天気師じゃん! 俺も初めて見た。しかし腰低いな~、なんだあいつ?」

     後ろでテオが呟いた。
     天気師。
     それは自在に天気を生み出すことが出来る、俺達天気屋にとっちゃ神様の様な存在。自然から生み出された偶然の副産物の様な人間。実在することは知っていたけれど、滅多に姿を見せないらしいし、金持ちが囲っているという噂もある。
     俺も、実際に目で見るのは初めてだ。
     腰が低く、優しげな顔をしたその男は、群がる人々の希望に答える様に、生み出した雲から雨や風、雹や雪、様々な天気を生み出していた。そこに転がっている天気の実は、天気屋にとっちゃ喉から手がほど欲しがるもんだとしってるんだろうか?

    「おにーちゃん、つぎ雷!」
    「か、雷は危ないので……」
    「えー、だせないの?」
    「出せますけど、ぶつかると危ないんですよ、すみません……」
    「出し惜しみしないで出せばいいじゃない!」
    「そうよ、出して!」

     望みに答えられないとわかるや否や、責められ始めた。男の腰が低い物だから、調子に乗っているのかもしれない。
     お前ら何て、その天気師にかかれば一溜りもないくせに。
     しかし、口癖のように語尾にすみません、とつける男を見て、俺が一番最初に感じた感想は

    (使える……!)

     という、ひどく、どうしようもないものだった。
     だって仕方ないだろう。きっと他の天気屋が見ても同じことを思うはずだ。
     その時、俺の目は獲物を狙う鷹の様な目をしていたことだろう。なんてったって天気師だ。あの!天気師! そいつがいれば、天気屋は一生安泰、だって希望の天気が生み出せる。それも人工物の味ではなく、自然の味。
     欲しい、あいつがめっちゃ欲しい! どんな手を使ってでも欲しい!

    「ア、アムリ……? お前、何はぁはぁ言ってんの?」
     
     横で引いているテオを無視して、俺はその天気師に近づいた。

    「あの、すみません。今日はこれくらいで……僕、行くところがあるので……」
    「えー! もっと出して!」
    「雷まだ見てないぞ!」
    「すみません、すみません……」
    「コロリエ!」
    「えっ」

     俺は適当な名前を呼んで、その天気師に声をかける。さも親しげに、昔なじみの友達の様に。天気師は狼狽えたように俺を見た。そりゃそうだ、知らない奴だもんな。天気師からすれば誰だお前って感じだろうな。
     けど、ここに留まったところで、あんたもいいことないんだぞ。

    「こんなところにいたのか、探したぞ! 早く王の所に行かなきゃ」
    「えっ、あの……」
    「民衆にその技を見せるのもいいけど、あまり見せすぎると、罰せられるのは民なんだから、その辺にしておけよ」

     その言葉に、周りに集まっていた人々の顔が強張った。
     俺が住むこの国の王は、統治に関してはとても優秀だが、その分容赦のない冷王として知られている。ましてや、天気師なんて、通常人の前に姿を現さない。
     こいつが本当に王に呼ばれた奴で、会いに行くのを邪魔していたのが自分達だとわかれば、ただでは済まないと思ったのだろう。
     先刻まで賑わっていた人だかりが、ばらばらと散っていった。その様子を、天気師は呆けた顔で見つめている。

    「ほら、早く移動しないと、怪しまれるぞ」
    「えっ、あの」

     俺は天気師の手を取って、止めてあった荷台の紐を解き、広場を離れた。

    「おい、アムリ、そいつ知り合いだったのかよ。つーかどこいくんだよ」
    「うっさいテオ、ついてくるな」

     追いかけてくるテオを睨みつけ、天気師と共に人通りの少ない場所まで出てきた。太陽が真上に上っているが、建造物の影になっており、あまり光は当たらない場所だ。
     突然の行動に何か言うかと思ったが、天気師は何も言わず、ただ俺に手を握られたままついてきた。

    「……あの、アムリさん、と仰るのでしょうか。助けてくださいまして、ありがとうございました」

     人通りのない所まで来ると、天気師は律儀に頭を下げた。
     怒るかもしれないという予想もあったが、天気師は怒らず、ぺこぺおこと頭を下げる。
     柔和な顔立ちに、薄い青色の髪。ここらではあまり見ない色だ。もしかしたら、寒い地域の住人なのかもしれない。髪の色は、住んでいる地域によって変わるから。

    「僕はツェルンと言います。泣いてる子がいたので、泣き止まそうと思ったらあんなことに……すみません」
    「いやいや、いいけど、あんな所にいたらいいカモだよ。天気師って珍しいからさ」

     俺は、こいつにとって自分が助けてやった「いい人」という認識を植え付けたかった。本当は、一緒に商売でもやってくれれば最高だけど、そんなことは無理に等しいので、何かあればまた連絡が取れるような関係になるのが一番いい。
     だから、あの場から助けてやったいい人になれればいいのだ。

    「本当に、ありがとうございました」
    「いいって。ところでツェルン? だっけ、こんな所に何しにきたんだ? 見ない顔だし、もしどこか行きたいなら連れてくけど」
    「アムリどうしたんだよ、いい人すぎじゃね」
    「テオ、お前はもううるさいから帰ってくれ」

     余計な口を挟むテオを目で制する。変な事言うなよ、警戒されたらどうするんだ。すると、ツェルンは照れた様に頬をかきながら、「一人旅です」と答えた。
     その答えに、俺は目を丸くする。
     ひ、と、り、た、び。
     こんな天気師が、人に臆する様な性格の、希少種が、たった一人でぼっち旅! それが嘘か本当かわからないが、こんなチャンスがあるだろうか。神様、ありがとう。俺は絶対この機会を逃さないぞ。
     目を爛々と輝かせて、ツェルンの手を握った。ツェルンが驚いたように俺の顔を見る。

    「っ!? あ、あの? アムリさん……」
    「奇遇だなあ、ツェルン、実は俺も旅に出ようかと思ってたんだよ!」
    「えっ!? アムリ、お前そうだったの? 聞いてねえぞ! ていうか、そんなの認めねえぞ!」
    「テオは黙ってろ」
    「そ、そうなんですか、アムリさんはしっかりしておられるので、僕の様に迷ったりしなさそうで、羨ましいです」
    「……!」

     その言葉に、俺は自分の声が浮足立ってるのを感じた。
     チャンス、チャンス、チャーンス! 掴んだ手に力を入れる。

    「じゃあさ、俺達、一緒に旅しない? 俺、ツェルンの力になれると思うんだ」
    「えっ」
    「えっ!? アムリ!?」
    「俺、親兄弟もいないし、ここじゃ商売もあんまりうまくいかないし、ツェルンと一緒に旅しながら商売するのも、楽しそうだなって、駄目?」

     普通は、駄目だろう。
     どこの馬鹿が初対面で会った怪しい男と一緒に旅に出ると言うんだろう。しかし、ツェルンはとても馬鹿な男だった。というより、扱いやすい男だった。

    「いえ、ぼ、僕でよければ……その……お供させてください」

     顔を赤くして、俯きながら言うツェルン。
     元々、こいつはあまり強く言われれば断れない性格なのだろう。俺はそこを利用した卑怯者だ。けれど、こっちだって生活が懸かっている。こんな生活、いつまでも続けられるはずがないのだ。
     ツェルンと一緒に旅をしながら、ツェルンの生み出す天然物の天の恵みの実を売った方が、よほど生産的。これは、神様が俺にくれた大きな好機なのだ。

    「ぼ、僕、今まで友達とか出来たことなかったので……その、嬉しいです」
    「ああ、俺も俺も。ツェルンとは親友になれそうだよ。ははは」
    「アムリさん……」
    「……っ~~お、俺も行く!」
    「は?」
    「俺も行く!」

     いい感じにまとまりそうだと思っていたら、テオがまた横から口を出してきた。俺はツェルンの手を握ったまま、テオを横目で見る。何を怒っているのか知らないが、テオがついてくるのは不可能だ。
     こいつには、家も家族も、会社もある。俺とは違って、捨てられない物が沢山ある。それともあれか、こいつも、ツェルンが欲しくなったか。そりゃ、人口天気の実しか作れないこいつの会社にとっては、ツェルンはとても欲しい人材だろう。
     けど、そうはいかない。こいつは俺が手に入れたのだ。渡すものか。

    「駄目」
    「何でだよ!」
    「聞かなくてもわかるだろ」
    「…………っ、天気師のあんたは、別に俺がついていってもいいだろ?」
    「えっ、ぼ、僕ですか? 僕はその…………アムリさんと、ふ、二人の方が、すみません」

     その言葉に、テオは何か言いたそうにしていたが、その内ツェルンを睨みつけた。俺はその間に立つ。

    「ツェルン、行こう」

     妙な火花が散った気がするけど、もうこの街ともおさらばだ。
     俺は明日から始まる華麗なる人生計画の為に、足を踏み出した。


    終わり
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