それでも好きとは言わねぇんすね/シン大+メノ✽1 エントランス、ロビー、フロア、舞台にホール。掃除当番を任されてるところは勿論今日は任されてないところまでもが頭を巡った。何故なら俺を疑い不審な目でマイカが見てるから。ソムリエエプロンを着けてこうも疑いの目で見られると反射的にサボってる気持ちになってくるのが不思議だ。
「なんすか?サボってはねぇすよ、アンタさんと一緒なんすからあからさまにサボれねぇすわ」
あからさまにとそこは潔白でもない事を言っておく。隙あらばと言う気持ちが無くもないからだ。しかし、顔を見るなり失礼だとは思うがマイカの事だ理由は必ずある。あってくれても困るが。
「お前メノウになに飲ませたんだよ」
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とある早番の日。その日の掃除当番はメノウと一緒だったが休憩所で横たわる彼は起きる気配がなかった。常習犯同士ではあるが誰かに押し付けるだとか居なくなるといったメノウのようなことは一度もない。手を抜くとかペナルティでの掃除を任されるパターンの自分とは理由が異なる常習犯だ。
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