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    しろみ

    @nagiha_9393

    刹眞の幻覚
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    しろみ

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    刹眞 前にツイートしたものまとめ
    オメガバース

    アルファが怖くて施設にいる眞紘の所へ交流会で刹那(アルファ)がやってきて…という設定

    #刹眞
    #オメガバース
    omegaverse

    オメガバ刹眞 出会い今日は交流会の日。全性別共学の学校がこのオメガだけの場所へやってくる。閉鎖的な空間にならないよう、いつか外へ出ていくために世との繋がりを持つことが目的だ。そう、いつか僕も向き合わないといけないんだ。でも、まだ、頭も心も中は空っぽのまま。

    この先の事なんて、とぐるぐる考えだして、また気分が悪くなった。
    みんな交流会に行っているから、中庭には誰もいない。お腹の底が気持ち悪い気がして、花壇の側でしゃがみ込む。
    「こんにちは」
    すぐ側で声がして、ばっ、と顔をあげると、あの時見た人が僕と目線を合わせるようにしゃがんでいた。

    びっくりして声も出ない僕を気にせず、白い人は喋り出す。
    「ここ、いい場所だね。木も花もたくさんある。…きみも、植物、すき?」
    花壇に咲く花を見る彼の目はどこか優しそうだ。きっと悪い人じゃない。だけど、この人はアルファだ。独特の気配、存在感。喉に緊張が走って、痛くなる。
    「…?」

    勝手に顔を強張らせる僕を不思議そうに見て、一瞬思考した後、彼はまた口を開く。
    「初対面の人には最初に名乗れって、言われてたの忘れてた。ボク、八代刹那。交流会で来た。きみは?」
    「…あ、」
    言わなきゃ。彼はきっと悪い人じゃない。
    俯く僕を見て、何か悟ったのか彼はそれ以上追求しなかった。

    少しの沈黙が続いて、また彼は言う。
    「…ごめん、ボク忘れてて。ここの人たちは、色々あるんだって聞いてた。だから急で怖がらせたよね。」
    彼はすっと立ち上がり、未だ硬直する僕に手を差し出した。
    「ここ、ちょっと寒いね。みんなのところ、行こう。」
    さっきは勇気が出なくて名前も言えなかった。
    でも、僕を見て彼は無理強いしたりしなかった。彼の優しさを無碍にしたいと思わなくて、少し冷たい手を握る。指は震えていた。
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