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    kikhimeqmoq

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    kikhimeqmoq

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    伏五の五条が直哉と話しているだけの落書き。たぶんなんか、あんまり良いネタじゃない。恵が高一の五月くらい。誤字脱字衍字および重複は見直してないです。

    #伏五
    volt5
    #直五
    straightFive

    「君さあ、なんでずっとムカついた顔してんの?」
    久しぶりに御三家の会合があった。うちの当主は二日酔いで欠席するとだらなことを言い出し、次期当主である自分に名代を務めるよう言いつけてた。それはいい。それはいいが、なんでこいつと控え室が一緒やねん。俺、ほんま嫌いやねんけどら
    「悟くんはなんで似合わへん東京弁を使ってるの?」
    「似合ってるでしょ。君の金髪よりはずっと似合ってるし。直哉って昔は可愛い顔してたのに、いつのまにか場末のヤンキーみたいな金髪ピアスになったのは社会人デビューなの?」
    ハハッと乾いた笑いを付け加えた男といえば白髪が光っていた。銀髪というほど透けていないが、真珠みたいに淡く柔らかく発光している。下ろした前髪から覗く青い目はこれまた美しく輝いていたが、柔らかさなんて一欠片もなく世界を圧倒する力を放っている。それは自分が呪術者だから感じる力であって、その辺の猿どもが見たってガラス玉みたいに綺麗だと褒めそやすだけなんだろうが、こいつの真価はそんな見た目で測れるものじゃない。まあ、えげつない美しさっちゅうのは事実やけど。
    「もうすぐ禪院の当主になるっていうもんが、いつまでも五条家に可愛いて言われるわけにもいかんし、ほんならちょうど良かったわ。別に大人になったから金髪にしたわけちゃうけど」
    「へえ?」
    「似合うからに決まっとるやろ」
    言い切ったつもりだったのに目の前の男はクスクスと小声で笑い続けた。くっそ、感じ悪いな。
    こいつが感じ良かったことなんて二十数年間一度もないけどな。
    「なに笑ろてんねん」
    「笑ってないよ。なに怒ってんの?」
    「怒ってへんわ。決めつけんなや」
    普通に返事をしただけなのに、奴はますます楽しそうに笑った。
    「なんやねん。遂に頭おかしなったんか」
    「僕のよく知ってる奴と同じ回答だから」
    やっぱり遺伝なのかな?でも、君たち絶対仲良くならないよね。五条は自分を無視してひとり勝手に呟いた。意味は分からないが、嬉しそうだった。いや、分かるが分かりたくない。なんで、あんなヘナチョコと「同じ」とか言われなあかんねん。
    彼のことを思い出し、同時に昨日見てしまったものを思い出す。あんなん普通、橋の下とはいえ街中でするか?学生ちゃうやろ。
    胸の内で声にならない文句を捲し立てるうち、昨日見かけた二人のうち片方はまだ学生なことに気がつき更にムカついた。こいつらほんまに何やねん。
    「昨日、」
    脳内文句がついに口から溢れ出す。くっそ。
    「ん?」
    もうええ。気づかれたんなら、こいつに恥かかしちゃろ。
    「三条橋の下で見たんやけど。あんたと、」
    「あー見ちゃった?」
    全部を言い終わる前に、五条家当主はヘラヘラ笑う。いい話のわけないだろうに、かくれんぼで見つかった子供みたいに嬉しそうに首を傾げた。
    そんな、可愛くしたって、突っ込みの手は緩めへんぞ。
    「俺はまだ何も言ってないやんけ」
    「だってキスしてたの見ちゃったんでしょ?」
    「あ?」
    まさか自分からその話題を持ち出すとは思わず、こちらの舌が固まった。何言ってんだ?街中であいつとキスしてるところを俺に見られたんやぞ?
    「しかもあれでしょ?シャツを」
    「あかん!てか、俺は知らんからな!見てへん!そんな!あんたが胸をはだけてようが!」
    「くくっ。見てんじゃん」
    直哉はイキった見かけによらず初心なんだねえ。可愛いところ残ってんじゃん。
    失言に俯く俺に彼はクスクス笑い続ける。
    「せっかく誤魔化したろうと思ったのに。昨日、あんたらがしてたことを俺が言いふらしたら困るんとちゃうか?」
    「別に。なんで困るの」
    心の底から困っていない、フラットな顔をしていた。端正な作りの鼻と柔らかそうな唇が綺麗だ。
    「みんな怒るやろ。五条も禪院も」
    「禪院が?なんで?君は怒ってんの?」
    わざわざ体を屈め、下から覗く顔が可愛いなんて言いたくない。ていうか、こいつは他人との距離がえらい近くないか?
    「俺は…別に…なんもない…けど、パパとか…」
    「髭のオッさんは怒るかもしれないねえ。恵を横取りしたのをまだ怒ってるでしょ」
    「禪院当主が怒ったら、恵君が禪院に戻れないかもしれんやん」
    「戻る必要なんてないのになんで?だいたい恵が禪院に戻ったら君が困るでしょ」
    「俺はあんたが、てっきりそのつもりで恵くんを引き取って丸め込んだんやと思っとった」
    「へえ、そう。そういや君と恵の話をするのは初めてじゃない?」
    当事者なのにふざけた口調で話続ける男は愉快そうに口角を上げる。
    「で、『そのつもり』って何?禪院次期当主殿?」
    「恵くんをいいように仕込んで、禪院に戻せば、五条家が禪院家も支配できるやろ」
    「君は、顔つきどおりのゲスい発想をするねえ」
    「俺ほどええ顔の男をつかまえて、ゲスいはないやろ」
    「うん、まあ、直哉は可愛いからね」
    「だから、可愛いって言うのやめえ。悟くんの可愛い恵くんに失礼やろ。てか、なんで恵くんを引き取ってん。ほんまにお稚児にするつもりやったんか」
    「ふふっっ。それ、おっさん達の噂話でしょ。家のやつらの好きそうなネタじゃん」
    「でも、それ以外理由も見当たらない。昨日やっとったことを合わせて考えても、碌でもない目的としか思われへん」
    「目的なんてないって。純愛だよ」
    「純、だなんて言える存在ちゃうやろ。六眼が」
    「そうかな」
    「だから伏黒を禪院に戻して当主を裏から操作するくらいしか、あんたがあいつを囲う理由も」
    「ねえ直哉」
    愉しそうな目を露わにしてこちらを覗く。
    「僕は御三家なんてどうでもいいし。将来ぶっ壊す予定だしね」
    「は?」
    「それにね。囲われてんのは僕の方なんだって」
    「は?」
    「聞きたい?昨日、あのあとホテルで恵が僕をどうやってかわいがっ……」
    「いらんわ!あほ!あんた一応当主のくせにデリカシーのない!」
    「誤解があるみたいだから事実を教えてるだけでしょ」
    「あんたと恵くんに関係があったとして、そんなの打算でしかないやろ」
    「純愛だっつってんじゃん」
    言い切られたことにどうしようもなく腹が立ち、下を向いた。
    「不満そうじゃない」
    つつかれる指が異様に痛い。なんでも六眼のせいにしてしまうが、単に力の差かもしれない。詳しい。早くこの人を追い越して自分こそが御三家で随一だと証明したい。
    「おまえに愛なんか」
    悔し紛れに言った呟きを聞いた彼は、ふふん、と鼻で笑った。
    「直哉は純愛を知ってるんだ」
    「知るわけないやろ。術師の人生で最も要らんもんのひとつや。俺にも、あんたにも」
    「あっそ」
    「正直に言うたらええやん。どうせ、愛やないんやろ」
    「まあ、正直僕も愛じゃないと思うけど」
    「じゃあやっぱり」
    「だからって打算でも陰謀でもないって。なんていうか、十年分の絆とか?」
    「あ?」
    「絆ってさあ、ネットでよく言うじゃん。本当の意味は動物を繋ぎ止めるものだって」
    その説は見たことはあるが、うまく答えられなかった。知っとる、と一言いえばいいだけなのに、意味ありげに青い瞳を光らせる彼に見つめられると、頭が纏まらずうまく言葉が出てこない。
    「動物を操る力があるあいつと、動物だったあいつを躾けた僕。どっちが絆の端を持ってるんだろうね」
    質問の意味は分かったが、相変わらず口は動かない。
    彼の光る眼を見つめていると、背後で襖が開く音がした。
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    kikhimeqmoq

    DOODLE伏五の五条が直哉と話しているだけの落書き。たぶんなんか、あんまり良いネタじゃない。恵が高一の五月くらい。誤字脱字衍字および重複は見直してないです。「君さあ、なんでずっとムカついた顔してんの?」
    久しぶりに御三家の会合があった。うちの当主は二日酔いで欠席するとだらなことを言い出し、次期当主である自分に名代を務めるよう言いつけてた。それはいい。それはいいが、なんでこいつと控え室が一緒やねん。俺、ほんま嫌いやねんけどら
    「悟くんはなんで似合わへん東京弁を使ってるの?」
    「似合ってるでしょ。君の金髪よりはずっと似合ってるし。直哉って昔は可愛い顔してたのに、いつのまにか場末のヤンキーみたいな金髪ピアスになったのは社会人デビューなの?」
    ハハッと乾いた笑いを付け加えた男といえば白髪が光っていた。銀髪というほど透けていないが、真珠みたいに淡く柔らかく発光している。下ろした前髪から覗く青い目はこれまた美しく輝いていたが、柔らかさなんて一欠片もなく世界を圧倒する力を放っている。それは自分が呪術者だから感じる力であって、その辺の猿どもが見たってガラス玉みたいに綺麗だと褒めそやすだけなんだろうが、こいつの真価はそんな見た目で測れるものじゃない。まあ、えげつない美しさっちゅうのは事実やけど。
    「もうすぐ禪院の当主になるっていうもんが、いつまでも五条家に 3020

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    kikhimeqmoq

    DOODLE伏五の五条が直哉と話しているだけの落書き。たぶんなんか、あんまり良いネタじゃない。恵が高一の五月くらい。誤字脱字衍字および重複は見直してないです。「君さあ、なんでずっとムカついた顔してんの?」
    久しぶりに御三家の会合があった。うちの当主は二日酔いで欠席するとだらなことを言い出し、次期当主である自分に名代を務めるよう言いつけてた。それはいい。それはいいが、なんでこいつと控え室が一緒やねん。俺、ほんま嫌いやねんけどら
    「悟くんはなんで似合わへん東京弁を使ってるの?」
    「似合ってるでしょ。君の金髪よりはずっと似合ってるし。直哉って昔は可愛い顔してたのに、いつのまにか場末のヤンキーみたいな金髪ピアスになったのは社会人デビューなの?」
    ハハッと乾いた笑いを付け加えた男といえば白髪が光っていた。銀髪というほど透けていないが、真珠みたいに淡く柔らかく発光している。下ろした前髪から覗く青い目はこれまた美しく輝いていたが、柔らかさなんて一欠片もなく世界を圧倒する力を放っている。それは自分が呪術者だから感じる力であって、その辺の猿どもが見たってガラス玉みたいに綺麗だと褒めそやすだけなんだろうが、こいつの真価はそんな見た目で測れるものじゃない。まあ、えげつない美しさっちゅうのは事実やけど。
    「もうすぐ禪院の当主になるっていうもんが、いつまでも五条家に 3020

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    nnn

    DOODLEとーじにやられた時の傷が残ってたら、な伏五ちゃん
    どんなに痕残したり傷つけたりしても結局反転で消えちゃうのに、ただ一つ痕残せたのがめぐの父親であるとーじってめちゃめちゃエモくないですか
    額に落ちる前髪を鬱陶しげにかき上げたときに見えたのは、陶器のように艶やかな肌に似つかわしくない瘢痕だった。
    彫刻か何かのように、一つの狂いすら許さないものと思っていた彼の身体に残る歪な傷跡は伏黒に鮮烈な印象を与えた。

    穏やかでない色を潜めた深緑の瞳に気付かない訳もなく、刺すような視線を一身に浴びる五条は仕方ないと言った様子で真っ白な髪を上にやり、視線の求める先を露わにする。

    自ら求めたはずなのに、いざまじまじと見せつけられてつい目を逸らしてしまう。
    向かい合って座る伏黒のそんな様子を気にすることもなく、血の気のない指先で額を撫でながら言葉を転がし始めた。
    「もっとザクザクって刺されて、ズバーッてぶった斬られたんだけど、他は綺麗さっぱり。ここだけ残っちゃったんだよねえ。ま、初めて反転使ったのがこの時だからいきなり100パー完璧になんて無理だったのかな」
    けらけらと笑いながら口にされる、捉えようのない抽象的な擬音と不穏な言葉の羅列に、伏黒は隠すこともなく顔を顰めた。

    「どしたの恵難しい顔して。もう痛くないしただのケロイドだよ?」
    「五条先生に傷つけるなんて、よっぽどの奴ですよね」
    1140