Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    pomi710

    基本ユキモモの短いのか癖が強めなものをこちらに載せます!
    供養は本気で中途半端なので!すいませんっ🙏😂

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 14

    pomi710

    ☆quiet follow

    先日のサイテク姫妄想の続きでございます。。ほんと捏造すごいし甘いです…!

    #ユキモモパロ
    yukimomo-parody

    ツキの国の王宮の離れ、そこの窓辺へ頬杖をつく銀髪の美しい青年、カゼの国の皇子ユキは、淡桃色の髪をした従者の少年へ不満を隠しもせず問い掛けた。
    「ねぇ、どうしてモモとふたりっきりで逢えないの」
    「ご自身の胸に手を当てて考えてください」
    「…………わからないな」
     素直に胸に手を当てて真剣な顔で呟く主に少年こと天はわざとらしく大きなため息を吐いた。一見ふざけているように見えるが彼は本気なのだ。
    「まぁ、貴方がああなるのは予想の範囲でしたけど」
     天と向こう方の従者が止めなければ、あのまま口吸いのひとつやふたつしていただろう。そんな天の小言を気にもせずユキは次を紡いだ。
    「せっかく両想いなのもわかったのに、これじゃ生殺しだよ」
    「結納もまだだというのに何をおっしゃっているんですか。結納が済み次第カゼの国に戻って式の準備もあります。…がもうじきですよ。若様の願いが叶いそうで僕等もほっとしているんです、これでも」
    「わかさま、最初は断られるなんておもってもなさそうだったもんな。昨日の落ちこみ、やばかったし」
     もうひとりの従者、水色の髪の少年、環も腕を組みながら呟いた。
     そう、あれは昨日のこと…。

     王宮を散策すると出かけていったユキが帰ってくると常に飄飄としている彼の様子がおかしいことに二人は気が付いた。話を聞けばツキの国の姫、モモには想い人が居るらしい。これは普段冷静な天にも衝撃を与えた。なにせこの皇子、百数十年前にお忍び視察でツキの国を訪れた際にモモに一目惚れしていたのだ。故にこの度の縁談はユキの念願だった。

     天はあの時のことを振り返る。事後報告で、森で出会った光る子が気を失ってしまい王族の紋章を着けていたから王宮に届けてきたと聞いた時には天はそれは飛び上がるほど驚いた。その上、ユキはその子を嫁に迎えると言いだすのだ。相手の了承は得たのかと聞けば彼は小首をかしげ「キスしたからもう僕のお嫁さんでしょ?」などと言う。それには、隣国の姫に何て事をしているんだと周りは悲鳴を上げた。
     話し合いの結果、ユキが身元を明かす暇もなかったと言うのでこの事はこのまま内密に行く事となった。だが、ユキは絶対にあの子を嫁に迎えると折れる気配が無い。これはいけない、顔だけは桁違いに良いが如何せん常識的ではない我が国の皇子をこのまま野放しにしていては、この初恋は儚く散る。そう予感した従者や世話係により様々な教育が施されたのだった。知能面というよりも情緒教育に力を入れた。
     …成功したとは言い難いが、やらなかった頃を考えればかなりの成長をしたと贔屓目かもしれないが天は思っている。そう、今回の様に相手の想いを汲み取れるほどには成長できていた。だからこそ、満を持してツキの国へ縁談話を持ち込んだというのに…由々しき事態が起きてしまった。
    「まさかモモに想い人がいただなんて…」
     その落ち込みように普段のんびりしている環までもが励まし始める。
    「でもむこうも結婚の話うけてんだし、りょうしょーしてるってことじゃん?」
    「…そうかな」
    「そうですよ。それにモモ様に想う方がいたとしても、これから若様が振り向かせれば良いじゃないですか」
    「でも哀しそうな顔をしていた…」
     ユキはふぅと物憂げに息を溢す。一般のヒトならば、その姿を見ただけでそのヒト離れした色香に惑わされてしまうだろう。我が主ながら憂う姿も美しいと天は思った。見てくれだけは国宝級なのだ。
     それにしても、無数の申し出をずっと断り続けているこの皇子の心を射止めた上こんな状態にまでさせるとは、ツキの国の姫は大物なのかもしれない。出来ることならば彼女に嫁いできていただきたいと切実に思っていた。彼女以外にユキの手綱を握れる者などいないだろう。そう思いながらも、拗ねたユキが面倒なのは確かなので手厳しく天は返事をする。
    「では、顔合わせの取り止めを申し込みましょうか?」
    「それは嫌だ。僕はモモ以外の嫁は要らない」
    食い気味の返事にまたしても天は深いため息をついた。
    「なら頑張ってください」
    「わかさま、カッケェからいけるって」
    環にもまたも励まされながら、ユキは気弱に返事をした。
    「…そうね」

    …というやり取りが昨夜行われていたのだった。
     そして、例の顔合わせだ。あれが終わってからは見たこともない程に上機嫌だったユキなのだが、モモの部屋へ向かおうとして向こうからの制止がかかった。そこからこんな状態が続いているというわけだ。不服さを隠しもしないのはいいが、婚姻を結ぶまではふたりだけで逢うのは控えて頂きたいと言われて守らないわけにはいくまい。
     だがまぁ、相手方の気持ちはわからなくはなかった。ユキは、どうもモモに関しては手が早い様だからだ。元来欲望に忠実なタイプではあるがモモと出逢ったあの日よりモモ一筋であり、それがぶれたことなど一度としてない。なのに、この顔であの態度だ。すけこましに思われても仕方がないだろう。
     それにモモのあのウブな反応、それはそれは丁寧に箱に入れられて育てられてきたはずだ。そんな姫が出逢ったのがこれまたうちの皇子なのだから、縁とは不思議なものだと天はひとり思う。

     取り敢えず縁談がまとまったから良いものを昨夜同様、今は今でとても面倒だ。仕方がない、ここは主の為に一肌脱ぐとするかと天はユキにとある提案をする。
    「向こうふたり、こちらふたりの従者付きでしたら逢瀬も可能とのお言葉を頂いております。それから、こちらの庭園には池がありまして四方から橋のかかったあずまやが作り付けられているそうです。そちらでモモ様とお逢いしたら宜しいのでは?僕達はそれぞれの橋を渡った先で見張りをしておきます。これはあちらの従者も了承済みです」
    「おー、てんてんちょー頭いー。それならふたりっきりみてーなもんじゃん」
    「天くん、環くん…」
     感慨深そうにユキは天と環を見つめた。
    「がんばれよ、わかさま」
    「応援はしています。ですが、カゼの国の世継ぎ問題に関わることですから慎重にお願いします。下手すると婚約破棄される可能性もありますから」
     天の言葉は純粋な応援とは言い難いが、二人の言葉に気分を持ち直したユキは身支度を始めたのだった。

     そして約束の時刻がきた。蓮の花の咲き誇る池の真ん中に作られたあずまや。そこに先にやってきたユキは、見た目こそ落ち着いているもののその視線を忙しなく動かし、どちらからモモが来るのか辺りを気にしていた。そうこうしているうちに、シャリンシャリンと鈴の鳴る音が近づく。音のする方を見れば、付き人に傘をさされたモモが居た。昨日ほどの艶やかさは無いが、今日も美しい衣を纏っている。白地の絹に銀の糸で花が丁寧に描かれた一品だった。
     ユキはその花に見覚えがあることに気が付く。空からモモが舞い落ちて来たあの日、モモが摘もうとしていた花だった。モモが気を失ったあと、ユキはそれを風で摘み取り王宮へ届けたモモの傍へ置いたのだった。自分たちを繋いだ花を衣の柄にするほどにモモはユキのことを想っていたのだ。表情こそ変わらないがユキはその事実に感激していた。
    「モモ、待っていたよ」
     橋を渡ってきたモモにユキはすぐさま近寄ると腰を抱き頬を撫でる。モモの頬が染まると同時に強めの風がユキの髪だけをすくった。ユキは、それが何を伝えているか気付き天がいるであろう橋の向こう岸へ視線を移す。すると、とてつもない形相でこちらを睨んでいる天がいるではないか。ユキは内心慌ててモモから手を離したが、モモはユキの様子には気付いた風もなくうっとりとユキを見つめていた。
    「ユキさま、オレ…モモもお逢いできるのを心待ちにしておりました」
    「ユキって呼んで。あとかしこまらなくていいよ」
     潤んだモモの瞳をユキもじっと見つめる。モモの瞳は誰がどう見ても恋する瞳だと言えるだろう。これが自分へ向けられているということへの高揚感といったらなかった。モモ自身もそうなのだろうか、身体も昨日ほどではないがうっすらと発光しはじめている。
    「綺麗な色だね、モモの色は」
     そう言いながらモモのこぼれた横髪を耳に掛けてやれば、モモの頬と全身の光に更に赤みが宿った。
     こんなに可愛らしくいじらしいモモに何もせずにいることなどできるだろうか?答えは否だ。ユキは堪らずにモモの唇を指先でなぞってしまう。すると先ほどと同じく強い風がユキ髪を撫でた。だが、これ以上の我慢はユキには出来そうもないのだ。ユキは天の力以上の風を呼び、あずまやをそれで覆った。カゼの国の者は、力の差こそあれど皆風使いだ。ユキの従者である天の力は国の中でも飛び抜けて強いのだが、当然ながら皇子であるユキの方が格が上だった。ユキが本気を出せば天の風など弾くことは容易なのである。
     風の力は強くとも薄い膜の様に覆われた内部にいるモモは気付くことはない。これで邪魔者は居ないとユキは改めてモモへ視線を戻した。
    「モモ、本当に僕はモモに逢える日を夢見ていたよ」
    「オレもずっとユキを想ってた…もう逢えないと思ってたから」
     モモには、ユキが今目前にいることこそ夢ではないか疑うほど幸せな出来事だった。それほどまでに思い焦がれていた。だが、それはユキも同じこと。
    「好きだよ、モモ…」
     そう言いモモの目尻にユキはちゅっと吸い付く。
    「ん……オレも…」
     何故こんなにも惹かれるのだろうか、それは幼き時からわからないがそれでも胸がこれほどまで焦がれるなんてことはモモ以外に感じたことがなかった。ユキはあの時からこの熱さにもう一度触れたくて堪らなかったのだ。目尻以外も額や眉間、鼻頭に唇を落とす。少しずつ少しずつ、慣らすように優しく丁寧に触れていった。ユキの唇が触れる度にぎゅっと結ばれる瞳がまた愛おしい。
     そして、一度だけ触れる程度の口付けをモモの唇に落とした。直ぐに離れたそれでもモモの光は強まっていく。
    「モモ、ゆっくり息を吸って…吐いて…」
     ユキが呼吸を誘導すれば、モモは素直にその通りに行った。それのおかげかモモの光は少し落ち着いていく。
    「いい子」
     ユキはモモの様子を見つつ子供の様な口づけを重ねた。何度も繰り返すことで発光は少なくなってきたが、本当はもっと深い、粘膜の絡み合う口付けをしたい。けれど先を急ぎすぎてまた気を失わせる様なことがあれば接近禁止、最悪の場合婚約破棄だ。理性を総動員しユキはモモに告げる。
    「今度はモモからしてくれる?」
    「えっ…!」
    「だめ?」
    「っ〜……うん…」
     ユキのお願い顔に勝てるわけもなくモモは頷いた。目を瞑るユキにモモはそっと唇を近付ける。
     ふにっと触れるそれにユキの頬は無意識にゆるんでしまい、堪らずにモモのふっくらとした柔らかな唇をぺろりと舐めた。
    「ふぎゃ…!!!」
    モモが変な声で鳴いた瞬間、外から騒がしい声が聞こえた。
    「やるよ」
    「おっけ〜、てんてん。よっしゃ、やんぞっ、おっりゃぁぁぁっ!!!!」
    「ナギ君、僕たちは風がやみ次第姫様を」
    「YES ソウゴ!まかせてくださーい!」
    その声たちと共にユキの呼んでいた風が止まった。天と環がふたりがかりで逆風を吹かせ止ませたのだ。ユキは、モモの可愛らしさに夢中ですっかり周りに居る従者たちのことを忘れていた。そして、そのユキの顔はモモの目前にあり、モモはゆるやかだが点滅している。言い逃れは出来そうもなかった。
    「僕の気遣いが全くもって無駄」
    「わかさま、ももりんヒメ可愛いからってやりすぎー」
    「約束が違いませんでしょうか、ユキ様」
    「Ohマイ・プリンセス…我々が居ながらなんてことに…!」
    ユキは天と環の風に縛られ、壮五とナギは、モモ後ろへ隠す様にユキの前へ立ち塞がった。
    「正直、ここまで手が早い方だとは…この度の婚約も考えさせていただいた方が良いのかもしれません」
    「全くデース」
     やりすぎたと反省しても後の祭りだった。ツキ側の従者の言葉にどうしたものかとユキが頭を巡らしていると、後ろに隠されたモモが声を上げた。
    「いやだいやだいやだっ!オレ、ユキ以外とは絶対に結婚しない!キスも嬉しかった!もっとしたい!なんでオレたち好き同士なのにだめなの!?」
    「姫様!間違いが起きてからでは遅いのですよ」
    「間違いってなんだよ!」
    「婚姻前にお世継ぎが出来きでもしたら両国民への示しがつきません」
    「え、およつぎ…?」
    「はい、お世継ぎです」
     壮五の言葉に暫くの間を置いて、モモはボンっと音を立てて全身を真っ赤に染めた。点滅することにも慣れてきたのか、もう気を失うことはなさそうだ。
     モモの反応に、あ、そういうことは知ってるんだ、なんて本当に反省しているのか問いたくなることをユキは考えつつ誤解を解くべく声を発した。
    「子供って…いや、さすがに僕もそこまでするつもりは…」
    「「信じられません」」
    「しんじらんねぇー」
    「信じられまセーン」
     見事に被る四人の声にユキは天を仰ぐのだった。

     その後、ツキの国王までこの話は行ったのだが「仲良きことは良きこと!」と特にお咎めもなく、逢瀬も禁止されることはなかった。自主的に従者が側に就くためふたりきりになることは暫くはなさそうだが、特に気にせずいちゃつく様になったふたりにはどうでもいいことだったりする。天は今日も深いため息をつくのだった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💕❤👍🍑🍑🙏💘❤🍑😊💞💒💘💒💞🍑💗😍☺🌋👏😍💖💘👍🌼💒✨💯☺💘💘💯☺❤💯☺😍😍💘💘💘🍑🍑👏💒💒💕🍑💘❄🍑💒💒💒💒💒💒💒
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    pomi710

    Happy New Year全然えっちではありません(笑)
    付き合ってもいないユキモモの話!
    おかしなおかしな搾乳の話ですが、搾乳もしてはいません😂がミルクはちょっと出ます……!
    あと気持ちバンモモ風味ありますが、全然絡んでませんので固定派の方もご安心ください!
    モモちゃんもーもー牧場へようこそ ……キー、起きてー!ねぇってば!もう時間だって!
    「ん…………あとごふん……」
     僕は、ぼんやりと聞こえたモモの声にいつものごとく甘えるように答えた。モモのことだ、きっと三十分は余裕を持って起こしに来ているはずだから、あと三十分は眠れるはず。そう思って、少し眩しく感じる瞼裏の視界を暗くするため布団にもぐる様に寝返りを打つ。
     だけどモモの声は止むことはない。まぁこれもいつものことだ。僕はあまり気にせず、微睡む意識をもう一度深く落とそうしとした、が。
    ユーキー!もう搾乳の時間になっちゃう! オレ我慢できないよ、起きて!
    「……んー…………ん? さく、にゅう……? 」
     聞き慣れない単語に、薄っすらと目を開けると、そこには青空が広がっていた。朝日の眩しさに眉をしかめる。だが、影が出来たことで目はすぐに開くことが出来るようになった。
    6609

    pomi710

    DONE先日のサイテク姫妄想の続きでございます。。ほんと捏造すごいし甘いです…!ツキの国の王宮の離れ、そこの窓辺へ頬杖をつく銀髪の美しい青年、カゼの国の皇子ユキは、淡桃色の髪をした従者の少年へ不満を隠しもせず問い掛けた。
    「ねぇ、どうしてモモとふたりっきりで逢えないの」
    「ご自身の胸に手を当てて考えてください」
    「…………わからないな」
     素直に胸に手を当てて真剣な顔で呟く主に少年こと天はわざとらしく大きなため息を吐いた。一見ふざけているように見えるが彼は本気なのだ。
    「まぁ、貴方がああなるのは予想の範囲でしたけど」
     天と向こう方の従者が止めなければ、あのまま口吸いのひとつやふたつしていただろう。そんな天の小言を気にもせずユキは次を紡いだ。
    「せっかく両想いなのもわかったのに、これじゃ生殺しだよ」
    「結納もまだだというのに何をおっしゃっているんですか。結納が済み次第カゼの国に戻って式の準備もあります。…がもうじきですよ。若様の願いが叶いそうで僕等もほっとしているんです、これでも」
    「わかさま、最初は断られるなんておもってもなさそうだったもんな。昨日の落ちこみ、やばかったし」
     もうひとりの従者、水色の髪の少年、環も腕を組みながら呟いた。
     そう、あれは昨日のこと 5475

    pomi710

    DONEサイテクUR最高でしたね…!
    モモチャンが姫過ぎて捏造に捏造を重ねて姫パロが出来上がりました…!モモちゃんは姫でユキさんは皇子ですが性別は特にない世界ですっ
    大丈夫でしたら読んでもらえたら嬉しいです😊
    ここは、ハナ、トリ、カゼ、ツキと4種のヒトに分けられているとある世界。数万年前、彼らはそれぞれの種で国を作った。それらは分断の道を辿っていたがここ数百年の間で少しずつ国境を開き始めた。特にツキの国の現国王は、国を開くことに積極的だったのだが…。

    「はぁ…」
     ここはツキの国の王宮の一室。香りの良い黒木の梁や柱を丁寧に組み、素材から丹精込め職人が仕上げたい草を編んだ床、所々には三日月に蝶の舞う透かし彫りが掘られている。応急と言うには簡素な造りかもしれないが、それでも素人目からも一級品なことがわかるほどの出来だった。そんな部屋に住まうはツキの国の一の姫であるモモだ。
     そして、ため息の理由だが、モモはこの度カゼの国の第一皇子の元へ嫁ぐことが決まっていた。何故だかはわからないがアチラ側より是非ともモモを嫁に、行く行くは皇子が王となるため后として迎えたいとの事だった。この申し出を喜んだのはモモの父である国王だ。父は他国の王からは変わり者だと評されているが、とても頭が良く心根も優しいヒトだった。国民だけでなく他国民の為にも国交を広げ、世界全土を発展させていくべきだと考え進んできているのだ。ツキ 4777

    related works

    pomi710

    DONE先日のサイテク姫妄想の続きでございます。。ほんと捏造すごいし甘いです…!ツキの国の王宮の離れ、そこの窓辺へ頬杖をつく銀髪の美しい青年、カゼの国の皇子ユキは、淡桃色の髪をした従者の少年へ不満を隠しもせず問い掛けた。
    「ねぇ、どうしてモモとふたりっきりで逢えないの」
    「ご自身の胸に手を当てて考えてください」
    「…………わからないな」
     素直に胸に手を当てて真剣な顔で呟く主に少年こと天はわざとらしく大きなため息を吐いた。一見ふざけているように見えるが彼は本気なのだ。
    「まぁ、貴方がああなるのは予想の範囲でしたけど」
     天と向こう方の従者が止めなければ、あのまま口吸いのひとつやふたつしていただろう。そんな天の小言を気にもせずユキは次を紡いだ。
    「せっかく両想いなのもわかったのに、これじゃ生殺しだよ」
    「結納もまだだというのに何をおっしゃっているんですか。結納が済み次第カゼの国に戻って式の準備もあります。…がもうじきですよ。若様の願いが叶いそうで僕等もほっとしているんです、これでも」
    「わかさま、最初は断られるなんておもってもなさそうだったもんな。昨日の落ちこみ、やばかったし」
     もうひとりの従者、水色の髪の少年、環も腕を組みながら呟いた。
     そう、あれは昨日のこと 5475

    pomi710

    DONEサイテクUR最高でしたね…!
    モモチャンが姫過ぎて捏造に捏造を重ねて姫パロが出来上がりました…!モモちゃんは姫でユキさんは皇子ですが性別は特にない世界ですっ
    大丈夫でしたら読んでもらえたら嬉しいです😊
    ここは、ハナ、トリ、カゼ、ツキと4種のヒトに分けられているとある世界。数万年前、彼らはそれぞれの種で国を作った。それらは分断の道を辿っていたがここ数百年の間で少しずつ国境を開き始めた。特にツキの国の現国王は、国を開くことに積極的だったのだが…。

    「はぁ…」
     ここはツキの国の王宮の一室。香りの良い黒木の梁や柱を丁寧に組み、素材から丹精込め職人が仕上げたい草を編んだ床、所々には三日月に蝶の舞う透かし彫りが掘られている。応急と言うには簡素な造りかもしれないが、それでも素人目からも一級品なことがわかるほどの出来だった。そんな部屋に住まうはツキの国の一の姫であるモモだ。
     そして、ため息の理由だが、モモはこの度カゼの国の第一皇子の元へ嫁ぐことが決まっていた。何故だかはわからないがアチラ側より是非ともモモを嫁に、行く行くは皇子が王となるため后として迎えたいとの事だった。この申し出を喜んだのはモモの父である国王だ。父は他国の王からは変わり者だと評されているが、とても頭が良く心根も優しいヒトだった。国民だけでなく他国民の為にも国交を広げ、世界全土を発展させていくべきだと考え進んできているのだ。ツキ 4777