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    ディルガイ/luckae (3/3)

    溶解→大戦後の二人。モnドには🔥に想い人がいるという噂が広がっていて─────。🔥→→←❄️を見守る口サリアが出てきます。

    進捗なので続きはまた今度!

    #ディルガイ
    luckae

    シスターはお見通し金曜午後九時半。エンジェルズシェアの二階。外へと続く扉から出たバルコニーで手すりにもたれている影が二つ。ロサリアとガイアだ。

    「星の数ほど人はいるのに、なぜあなたとこんな辛気臭い呑み方をしないといけないのかしら?」
    手すりに背を預け右の空を見上げると天の川が流れていて、ロサリアは城内からの夜空を懐かしく思った。星を肴に赤ワインを口にする。
    「奢るって言ったろう?誘いに乗ったのはお前だぜ」
    ガイアはそう返して、シードルを瓶口から直接飲む。瓶口を押さえるように右手で持って両手を手すりの外に投げ出し目を瞑った。
    「ハァ、そうね………それで?オーナー様からの“デートのお誘い”、断るの?受けるの?どうする気よ」
    ロサリアは空からガイアへと目線を移す。
    「デートな訳あるか。お前も知ってるだろう、ディルックには意中の相手がいる。どうせ買い物や食事先の下見に付き合わされるだけだ」
    ガイアの返答はロサリアを少し苛つかせた。
    (本当にそう思っているわけ?普段は鋭いのに、自分に対してだけなんでこんなに鈍くなるのよ。)
    「ここ数週間はディルックの想い人の話でモンドは持ちきり。想い人がガイアの可能性は無いの?君たち最近仲良いでしょ」
    「無いだろ、そんなこと」
    ガイアは口をすぼめしりすぼみに言う。
    シードルの前に午後の死を二杯飲んだガイアは酒が回ってきたようだった。ロサリアはワイングラスを大きく傾け中身を飲み干すと、注文をするから中に入ろうと促した。室内に二人が入り扉が閉まる。二人の声が消えた後のモンド城裏門近辺には、パットンが道行く人にタイムサービスを呼びかける声だけが響いていた。





    素面の時のガイアはよく話す。だが、酔うと口数が少なくなる。ロサリアが知る限りガイアが酔うのはロサリアとディルックの前だけで、酔った時の彼は大人しく、素直で、茶目っ気のある青年になるのだった。


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    兄弟喧嘩のその後的な。書きたいところだけ書きました!!!!!!!!!!!!!!
     ……視界がぐるぐる回っている。
    「ガイア、大丈夫か? 酷いようなら職員を呼ぼう」
     言われて顔を上げた先、さも心配そうに俺の背をさするのはディルックだ。大丈夫だとも離してくれとも言えず、呻く羽目になった原因は分かっている。
    「……何か、飲み物が欲しい。買ってきてくれるか」
     だからあえて、遠ざけるために笑顔を向けた。ほんの数秒迷ったようだったが、頷き駆けていく義兄を見送る。そうしてひとつ、深いため息をついた。
    「帰りたいなあ……」
     遊園地のペアチケットをもらった、一緒に行こうだなんてディルックが言い出したとき、俺はどんな顔をしていたのだろう。断りきれずに来てしまったが、俺の三半規管はジェットコースターを前に無力だった。
     別に吐きそうなほどひどいわけではないが、心は存外めちゃくちゃで。ああ俺にもまだ、こんなにも悩めるほど執着するものがあったのか、と。
     分かっている。あの義兄だ。
     それなりに長い間、すれ違って傷付け合った。それでもずっと抱えてきた恋心だけは、墓まで持っていくつもりなのに死んではくれない。俺のことはどうせ、チケットの期限が近くてもったいなかったから、勘違いなんかしそ 2662