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    ディルガイ

    もうなんだっていい!と同じ世界線に設定してシリーズ化したいと思っています。過去にTwitterに載せた物を手直ししました。

    #ディルガイ
    luckae

    毒と薬三十人団からの依頼で砂漠とスメールシティの住復を繰り返して、足は棒のようだった。長い依頼が終わった途端腹を空かせたと騒ぐバイモンに連れられキャラバン宿駅を歩いていると見知った顔を2つ見つけた。その2人とは個々に深い縁があったが、お互いを会わせた記憶もお互いの名前を本人から聞いた記憶も無い。旅人は首を傾げ、彼らに駆け寄った。
    2人のうち1人はスメールの人間ではなかった。最後に会ったのも随分前のことで旅人は懐かしさを覚える。だが彼は高い役職に就いている人間で、自国をそう簡単に離れられないはず。その彼がこの場所にいることに旅人は少なからず驚いていた。なぜスメールに?しかもシティではなくキャラバン宿駅に。簡単に挨拶を済ませ何かあったのかと問うと彼、ガイア・アルベリヒは酒がたっぷりと入った木製のコップを掲げ呑気に笑うのであった。
    「長期の有給休暇をもらったんだ」
    「えっ、ガイアも?」
    つい最近彼の同僚でもあるリサがスメールに訪れていた。西風騎士団はこんなにも軽々と休暇を与える組織であっただろうか?記憶の中での彼らの上司は疲れた顔をしてコーヒーを啜っていることが多かった。
    「本当だろうな?」
    パイモンが腕を組み、眉をひそめ、そう聞いた。
    ────彼の言うことは半分しか信用ならないんだ。そう呟いていた友人のことを思い出す。
    「親友がリサと会ったことは聞いている。生憎だがこれはプライベートな有給休暇だ」
    「ガイア、残念だけど君が今一緒にお酒を飲んでいるディシアは俺の友達なんだ。彼女がエルマイト旅団の中でも人気な傭兵で、その腕の強さが確かなことももう知ってる」
    鼻を鳴らし酒に口をつけるガイアに、旅人は怪訝な顔をした。
    「ハッハッ!ガイアさん、旅人はあたしと長い付き合いなんだ。あんたも旅人のことはよく知っているようだし、厄介事ももう解決した。……そうだな、今は“友好を深める時間”ってやつなんだから話してあげたらどうだ?」
    そう言って、もう一人の見知った顔────ディシアは手元のビリヤニをパイモンの口に入れた。

    ビリヤニを食べきったパイモンはそれでもまだ空腹なようで、旅人は彼女のために幾つか注文をし彼らと席を共にした。
    「それで?なにがあったの」
    「………単純なことだ。一ヶ月前にモンド城に入ろうとする商人の荷物をいつも通り検査しようとした騎士が荷台から降りてきた輩に殴られた。幸いと言っちゃアレだが、その現場にはたまたま俺もいてな。すぐ商人諸共そいつらを取り押さえてアイツらは今ブタ箱にいる」
    椅子に背を預けるとガイアはうんざりとした顔で腕を組んだ。
    「問題はその荷台の中身だ。大量の麻薬が入っていてな」
    「350kg。価格はそうだな………こっちじゃ50億は超える」
    「ごご、ご50億!?」
    ディシアの言葉にパイモンは喉をつまらせながら叫んだ。
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    のくたの諸々倉庫

    DONEディルガイワンドロライお題「猫」「雪」猫はその命が尽きる時、近しい人間の前から姿を消すと聞いた。
    「……なんだなんだ、今日は随分と甘えたさんだなあ」
     朝起きてすぐ、探ったシーツは冷え切っていて──その事実に眉をひそめるよりも早く、ココアを手にやって来た彼を強く抱きしめる。
    「ほら、こぼれちまうからちょっと離せって。
     ……はは、ほんとにどうしたんだよ」
     今でこそ恋人なんて関係に落ち着いてはいるが、今までにあったことを思うたび、ガイアというこの男は脆く危うい存在だということを再認識する。今日だってしっかりと抱きしめて寝たはずだというのに、本当にいつ抜け出したというのか。
    「君が僕なしでは、死ねないようになればいいのにと思っていた」
    「……そこは『生きられないように』って言うもんじゃないのか?」
    「君がそれを望むのならするが」
    「真顔で言うなよ……」
     はあ、と彼がため息ひとつ。窓の外に雪が積もるほどの気温ゆえか、ほんの数秒空中へと残ったそれすら惜しいと思った。
    「……手放したくないんだ」
    「俺は逃げないさ」
    「信用ならない」
    「即答かよ……なんなら首輪でも付けるか?」
    「僕の趣味を疑われるようなことはしたくない」
    「わが 1028