過去旅の道中僕は
もう何があったのかすら分からない
瓦礫の残骸へと出た
その瓦礫の中で一つ
少年の目に入った石には
「セカイ」
と書いてあった
他にもあるのか?
と気になった自分は、
集めてみた石を並べると
「セカイガシアワセデアルヨウニ」
と書いてあった、
…石碑だった。
そして少年は
その触ったら今にも砕け散りそうな
石碑をそっと触り
こんな世界にも
こんな想いを持つ人は確かにいた
でも
全部バラバラに壊されてしまった
少年は物悲しそうに
しかし現実を突きつける様な声で
ポツリとそう呟いた。
ここは世界。