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    しんした

    @amz2bk
    主に七灰。
    文字のみです。
    原稿進捗とかただの小ネタ、書き上げられるかわからなさそうなものをあげたりします。

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    しんした

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    タイトル通りです
    吸血鬼七海×人間灰原くん
    もったいないのでひとまず上げておきました。いつか書くかもしれない。

    ※メモなので雑です
    ※ツイートやふせったーに上げた文章も混じってます

    吸血鬼パロ七灰のネタメモ.



    もう夜明け近くだというのに外で行き倒れてしまった吸血鬼七海。

    なんとか薄暗い路地の奥まで這いずったがもう指一本動かすことができず、ビルの隙間から朝日が差し込んでくる光景を眺めながら己の死を悟った。
    しかし、朝日の向こうから現れた男に助けられ、なんとか危機を脱する。ひとまず住処へ帰れる程度の力を得ようと介抱してくる男を抱き寄せた時、新月の夜空によく似た漆黒の瞳に捉えられた。
    「もう大丈夫ですよ」
    夜を思わせる瞳とそれに相反する陽の光のような笑顔に、何故か七海の身体は動かなくなった。

    灰原と名乗った男は、正体を明かしてからも出会った時と変わらぬ笑顔を向けてきた。
    「怖くないのか?」
    「なにが?」
    「吸血鬼が」
    「うーん……全然って言ったら嘘になるけど、七海を怖いと思ったことはないよ!」
    灰原の側は人ならざる自分には眩しすぎる。
    それでも、彼を求めずにはいられない。
    たとえ、いつかこの身が崩れ去るとしても。

    ――寄り添うように触れた彼の手のひらから、知る筈のない太陽のぬくもりを感じた。






    ※ツイートそのまま※
    いろいろ考えてはいばらくんは🦇にはならないかなと思ったしななみも無理矢理はいばらくんを🦇にすることはないと思ったので、なんやかんやあってはいばらくんは先に亡くなるし、ななみもはいばらくん以外の血を吸えなくなって100年後くらいに亡くなってしまうけど、運命的なあれで来世は同族に生まれ変わって同じ時間軸で結ばれます。


    このパロのはいばらくん、妹ちゃんと二人暮らしとかいろいろと苦労してお金稼いでるとか(だから早朝に出歩いてた)、ななみは結構資産あるとか血をもらう代わりに養おうとするとか定番の設定を考えてた






    ※ふせったーの分※
    上記設定のふたりの初夜についての幻覚。
    いつか書きたい。


    灰原くんは夜になるべく妹ちゃんを一人にしないので(バイトは仕方ないけど)、七海と初めてしたのは昼間。学校を休んでバイトも調整して七海の住処(めちゃでかな洋風の旧家)を訪れる灰原くん。
    七海は昼間はいつも一番日当たりが悪くてカーテンを閉め切った薄暗い部屋にいる。
    外は眩しいくらいの晴天なのに、間接照明の明かりしかない部屋で、しかも自分に組み敷かれている灰原くんの姿にほんの少し後ろめたさを感じる七海。
    「僕は、自分がこうしたくてここにいるんだから」
    けれど、灰原くんはどこか苦しげな顔をしている七海へそっと手を伸ばす。
    吸血鬼の七海にとって、人間である灰原くんは温かすぎる。抱き合っていると触れ合っている場所から溶けていくようで、頭の芯もぼうっとして、無意識のうちに吸血もしていた。
    初めてだから出来る限り丁寧に触れようと思っていた。でも、熱くて、気持ちが良くて、美味しくて。上手く自分が制御できなくなる七海。
    「灰原、ごめん……ごめん」
    「大丈夫……大丈夫だよ、七海」
    吐息の合間に優しく囁く灰原くん。いつの間にか涙で濡れていた頬を包み込まれ、触れるだけのキスをされる。
    「言ったじゃん。僕は自分で決めてここにいるって。僕は七海とこういうことずっとしたかったし、七海のそばにいたいんだってば」
    「でも、きみばかりに苦しい思いを」
    「まあ確かに牙が食い込むのは痛いし、七海のが入った時も絶対切れたって思ったけどさ、だんだん大丈夫になってきたし、むしろなんか今はちょっと、」
    次第に声が小さくなっていく灰原くん。自分のことばかりに必死になっていたが、灰原くんの状況(ちゃんと反応してる)に気がつき、嬉しさと不甲斐なさで余計に体温が上がった七海。
    身体は熱いけどさっきよりも頭の中ははっきりして、灰原くんに促されながらなんとか一緒に終えることができる。
    身を清め、穏やかな寝息を漏らしている灰原くんを抱きしめた七海。濃い夜の匂いの奥に、灰原くん越しでしか知らないお日様の匂いを見つけ、胸がぎゅうっと締め付けられたまま眠りについた。



    余談
    灰原くんは妹ちゃんの晩ごはんの支度があるので夕方には帰ってしまうんですが、なんか人妻みたいでエッチだなって思いました。






    ※ツイート※

    時々はいばらくんちに来てくつろぐななみとか、妹ちゃんも交えて食卓を共にするとか、でもお茶しか飲まないななみを不思議に思った妹ちゃん(正体を知らない)が「お兄ちゃんのご飯美味しいよ!」って大皿から取り分けてくれるとか、人間の食事を特に美味しいと思ったことはなかったのに(食べれないことはないが食べる必要がない)はいばらくんたちと一緒だと何故か胸が満たされるようになるななみとか、ななみ用のお茶碗とお箸を買ってくるはいばらくんとか……(すぐ推しカプにご飯を食べさせてしまう)


    はいばらくんが妹ちゃんと二人暮らしの理由が吸血鬼によってご両親を亡くしたから、というお約束みたいな設定も浮かんだけどなにそれツラい……ってお風呂入りながらへこんだ。


    はいばらくんの亡くなる原因が何かしらななみを庇ったからとかどこまでも原作の要素を入れ込みたくなるし、はいばらくん亡き後、はいばらくん以外の血が吸えなくなったななみとか、引き取られた妹ちゃんが成人するまで匿名で援助を続けたななみとか、もう自分には何もすることはない、したいことも何もない、とはいばらくんとの思い出が詰まった住処の一室で朽ちるのを待つななみとか、陽の光による消滅ではなく、このまま飢えて死んだら吸血鬼も生まれ変われるのだろうか、またはいばらに会えるだろうか、って考えてしまうななみとか(性癖全開)






    ※以下2024/05時点での戯言※


    基本的に人間の攻めと人外の受けが恋をするのが好きなんですけど、やっぱり七海があまりにも吸血鬼が似合い過ぎるので考え出すと楽しくなってきました。

    七灰に関してはどんな世界線でも二人とも善人にしてしまうので(時代や種族による倫理観の違いはあっても根本のところでは他者を慈しめる優しい心を持っていてほしい、という私の性癖であり我儘です)、吸血鬼として生きることを憂いている七海は愛した人である灰原くんを吸血鬼にはしないかなぁ、と思ったりしています。あと、人が好きで人の中で笑うことのできる灰原を人を食う(血を奪う)ことで生きる吸血鬼にしたらきっと灰原は傷付くだろう、と七海は思いそうだなぁ、と。
    異種間モノの美味しさはいろいろあると思いますが、七灰ではつい原作に引っ張られてしまうので、寿命の差による別れから逃れられないこと・残された方(七海)が先に逝ってしまった方(灰原くん)を心の拠り所にしてずっと独りで自分の命が尽きるのを待つ、というシチュエーションに行きついてしまいます(生かしてもらった命なので積極的に自死も選べないところがミソ)。

    上の吸血鬼パロのメモでもオチとしては、餓死した吸血鬼は来世は人に生まれ変わることができるので今度は同じ種族として灰原くんと生きることができる、にしそうな気もします。
    七海は陽の光の下で笑う灰原くんが好きなので……それに灰原くんも「月明りの下の七海もきれいだなって思ったけど、陽の光の下の七海もキラキラ眩しくてきれいだね!」って言いそうなので……(なんとなく前世の記憶がある設定)
    パロでも基本的に七灰の関係性は変わらないというか私があまり変えて書くことができないので同じような感じになってしまいますが、まあお家芸と思っていただければ助かります。

    メモで日記みたいなことを書いてしまいましたが、パロもほんと好きなのでいろんな諸々が落ち着いたら書きたいな~とは思っています。
    ここにも思いついたら追記しているかもしれません。

    2024/05/04


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    しんした

    PROGRESS8月東京の七灰原稿進捗③です。
    灰原くんを亡くしたあとの七海が、灰原くんが残した言葉を読み返すなかで灰原くんへの想いと向き合うお話。ほぼ七海の独白・回想ですがハピエンです。

    七海の独白ターン最終話の半分くらいを抜粋しました。
    次の章で再会するので早くいちゃいちゃさせたいです。

    ※推敲はしていないのでおかしな部分はスルーしていただけると助かります。
    8月七灰原稿進捗③四.拝啓



    二つ折りにした便箋を名前しか書いていない封筒へ入れる。
    きっちりと糊付けで封をしたら、同じ封筒だけが入った引き出しへと仕舞う。
    机の浅い引き出しの中には、出す宛てのない手紙が増えていくばかりだ。
    それでも。
    私は、筆を執ってしまうのだ。





    帳が上がると、七海の頭上に青空が広がった。
    砂埃を払うように呪具を軽く振る。そこそこの呪霊だったが、想定していたよりも早く祓えたようだ。古びた雑居ビルの階段を降りると補助監督は少し驚いた表情で出迎えてくれたが、七海は「お待たせしました」といつも通りに声をかけた。
    呪術師へ出戻って一年。
    あのパン屋を出て五条へ連絡を取ってからの日々はとにかく慌ただしかった。卒業ぶりに顔を合わせた五条に「いつかこうなると思ってたよ」と笑われながら、呪術師へ復帰する手続きを済ませた。勤め先へ退職届を出した時は上司から随分と引き留められたが、もう決めたことなのでと押し通した。(入ったばかりの新人には悪いとは思ったが、かなり細かく引き継ぎをしておいたので大目に見てもらいたい)
    4058

    しんした

    PROGRESS8月東京の七灰原稿進捗①です。
    灰原くんを亡くしたあとの七海が、灰原くんが残した言葉を読み返すなかで灰原くんへの想いと向き合うお話。ほぼ七海の独白・回想ですがハピエンです。
    でも七海がひとりなので書いていて辛いので進捗upしました。

    推敲はしていないのでおかしな部分はスルーしていただけると助かります。
    8月七灰原稿進捗①一.Re:Re:Re:Re:無題



    二年の夏。
    残暑の厳しい、いつもと変わらない何でもない八月のある日。
    灰原が、死んだ。





    開けっ放しだった窓から吹き込む風の肌寒さに、七海は手元の文庫本から顔を上げた。
    今日は午後から自習だった。自習といっても課題は出るのだが、期限までに提出すればどこで何をしていてもいいと言われたので、さっさとプリントを片付けて寮の自室へ戻っていた。
    文庫本に栞を挟んだ七海は椅子から立ち上がって、ふわりとカーテンがなびく窓際へと足を向けた。
    どうやら、しばらく積んだままでいた本の世界にすっかり浸っていたらしく、カーテンの向こうの空は随分と陽が傾いていた。昼間の日向にいるとまだ少し汗ばむ時もあるが、季節は着々と歩みを進めていたらしい。太陽という熱源を失いつつある秋の夕暮れ時の空気が、ワイシャツの薄い生地を通り抜けて身体を冷やしていく。
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