大遅刻の誕生日 ────やってしまった。
目が覚めて、眠気とともに朝日を眺めて頭を覚醒させてそれと同時に絶望した。
段々と鮮明に、昨日が何日であるか思い出し、そして更には友人知人そして恋人が計画してくれた自分の誕生日パーティwithビデオ屋! に行った記憶が無いことに深く深く絶望した。
主役が登場しないパーティだなんてそんな気まずいことがあるだろうか。昨日、そうなってしまったはずだ。なんてことだ。
昨日は元々半休を貰って早上がりをし、自宅に一旦戻って準備をしてから、そのあとビデオ屋に向かって、前々から企画してくれていたプロキシ兄妹と、後輩のセスくん、あとから追いついて来るであろう同僚や上司、友人達と一晩中騒いでやろうという予定のはずだった。
1781