血ィ浴びて帰ってきたマフィア始祖とちびはとちゃん「災難だったね」
「まぁな」
アジトに戻るなり、心配するそぶりすらない京浜東北に迎えられた。
心配して欲しいとは一切思っていないが、自身の所属している組織のトップが襲撃を受けたという連絡を受けてその反応はどうかと思う。
玄関に足を踏み入れると早々に使用人たちと組織で雇っている医師が寄ってくるが怪我などないことを伝え、コートは処分するよう手渡すと足早に去っていった。
「全くいい迷惑だ。あれがいくらしたと思ってる」
「そんなこと言うならクリーニングしてまた着れば」
「他人の血を吸ったコートなんざ御免だ。それよりはとは寝たか?」
「寝室に行ったのは報告受けてるよ」
スーツを脱ぐと、まばらに赤黒いものが見えて舌打ちをする。
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