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    てっかめかぶ

    @2112yknkkiti

    主にぼぶげ、えろげ二次創作置き場です

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    てっかめかぶ

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    博玉
    キャラソンネタ

    ##博玉

    <博士視点>
    玉森くんが僕の歌を静かに、それはもう静かに聴いてくださっています。
    嬉しいはずなに、どうしましょう。
    「た、玉森くん……お恥ずかしいです……!」
    「今さらでしょう」
    曲が終わると玉森くんが無表情のままこちらを向いて、
    「博士」
    とこちらに手を差し出しました。
    「?」
    なんでしょうとじっと見ていると焦れたように玉森くんが言います。
    「見えませんか?」
    「えっと……玉森くんの美しい手が」
    「そうじゃない!」
    ピンっと小指を立てて、それをもっとよく見えるようにと僕の目の前に持ってきて下さいました。
    「赤い糸です」
    「えっ」
    「私には繋がってるように見えます……博士の右手と。博士にも見えるでしょう」
    玉森くんがそう言いますと、確かにその小指から伸びた赤い糸が僕の小指へと伸びているのが見えました。
    結び目ははっきりと。
    その少しいびつに繋がった糸を見て心が温かくなるのを感じました。
    その繋げ方は歪んでいるのだと誰かが言うでしょう。僕もそう思います。
    「……僕にも見えます」
    「なら良かった。これだけしっかり繋がっているんです、そう簡単には切れないですしほどけません」
    と得意げな表情で言います。
    「かた結びでしょうか…?」
    「よくわかりませんがそのようなものでしょう」
    そっと結び目をなぞろうと手を伸ばそうとして、
    「あっさ、触ろうとしないでください!!解けたらどうするんですか!!」
    「えぇっ先ほどはそう簡単には解けないと…それにこれは幻想、ですよね?」
    「それはそうですが……」
    もごもごと、口ごもる玉森くん。不思議に思っていると意を決したようにこちらを見て、
    「わ、私は紐を結ぶのが苦手なんです」
    「えっと……でもこうして結んでくださったのは玉森くん、ですよね」
    「手を使ったとは言ってません」
    結ばれているという結果だけを取り出すことはできても、過程を取り出して反映させるのは違うということでしょうか。
    それとも結ばれていたものが解けてしまうかもしれない、ということから目をそらしたいということもあるかもしれません。
    ……僕の糸は結ぶことができないと思っていたから。
    「玉森くん、」
    「……」
    「そのときは、僕からまた繋がるようにしても良いですか……?」
    「!」
    「結果が出ているのであれば
    顔が熱くて、恥ずかしくて、玉森くんの方を見れません。

    「た、玉森くん!それで、ですね、どうでしたか僕の歌は……」
    「はぁ」
    「ごっごめんなさい…!でも気になって……!」
    「……さっきのが感想です」
    「さっきの…?」
    「わからないならいいです。説明するのもめんどくさいので」
    「そ、そんなことおっしゃらずに~!」
    勘違いでないのなら、受け取っています。
    でも、君の言葉で直接聞きたいと思うのは僕のわがままなのです。

    END
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    てっかめかぶ

    DONE博玉
    ※悪玉森くん(捏造)が出てきます。
    <玉森視点>
    意識が起きる。瞼は重いが体はいつもより軽く感じる。
    布団の中でぐっと伸びをする。辺りを確認すれば、博士はいない。
    ベッドから出てさらに廊下に出る。朝食の香りが広がっていた。
    また博士一人に任せてしまったようだ。
    もしかしたらまだ間に合うかもしれないと香りに向かって足早に歩いて行く。
    進んでいくと扉のの隙間から博士の姿が見えた。もう準備は済ませてしまっているのだろうか。
    「博士私も何か手伝えること……ってえぇ!?」
    目の前に飛び込んできたのは大量のカルスピを積ませ、カルスピを飲みながら朝食をとる私と、カルスピを注ぐ嬉しそうな博士だった。
    「い、一体どういう……!?」
    我慢ならず勢いよく二人に駆け寄った。博士がにこにことしながらこちらに顔を向けてきた。
    何かを言っているように見えるし、何も言っていないようにも見える。
    これからお二人が僕の家に住むと思うと…!なんて嬉しそうに言っていたのかもしれない。
    ようやく”私”もこちらに意識を向ける。含んだように笑みを浮かべる。”私”のくせに。
    「……何をしていた」
    聞かなくてもわかることはある。あらかた博士を利用してカルスピ三昧だ。
    1866