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    ぐるコース

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    #古賀公貴
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    #夢小説
    dreamNovel

    『メカニックなあの人の誕生日』六月四日、自転車競技部の部室は、ひそやかな熱気に包まれていた。今日は古賀公貴、三年生の頼れる先輩の誕生日。そして、私は密かにサプライズピザパーティーを計画していた。

    「ピザ、ちゃんと時間通りに届くかな…」
    私は部室のテーブルに並べたマルゲリータやペパロニのピザの箱をチェックしながら、ちょっとドキドキしていた。壁には手作りの「HAPPY BIRTHDAY KOGA!」バナーと、カラフルな風船が揺れている。手嶋先輩と青八木先輩が飾り付けを手伝ってくれたけど、ピザのチョイスやケーキの準備は私がこだわって選んだもの。特に、古賀先輩が「マルゲリータが一番うまい」と前にポロッと言っていたのを覚えていて、奮発して特大サイズを頼んだ。

    「なあ、○○、古賀先輩ほんとに気づいてないんだよな?」
    同級生の鏑木くんがピザの箱を覗きながらソワソワしている。「あの人、なんだかんだ鋭いから、バレてたらどうしよう…」

    「大丈夫だよ! 手嶋先輩に頼んで、練習後に古賀先輩をメンテの話で引き留めてもらってるから!」
    私は自信満々に答えた。手嶋先輩の「作戦」はバッチリのはず!

    そのとき、部室のドアがガチャリと開いた。
    「ったく、手嶋のやつ、今日はやたら話が長いな…」
    古賀先輩が汗を拭きながら入ってきた瞬間、部員全員がクラッカーを鳴らした。

    「お誕生日おめでとうございます、古賀先輩!!」

    古賀先輩のメガネの奥で、目がキョトンと丸くなる。次の瞬間、彼は少し照れたように笑った。
    「なんだこれ! お前ら、こんな準備してたのか!?」

    私はピザの箱を開けながら、彼に近づいてニコッと笑う。
    「古賀先輩、誕生日おめでとうございます! 古賀先輩の好きなマルゲリータ、ちゃんと頼みましたよ。私、覚えてたんですから!」
    その言葉に、古賀先輩は一瞬私をじっと見て、口元に柔らかい笑みを浮かべていた。
    「お前…俺がマルゲリータ好きって、よく覚えてたな。なんか、嬉しいぜ。」
    その視線に、私の心臓がドキンと跳ねる。いつもクールでちょっと無骨な古賀先輩の、こんな優しい表情、初めて見たかもしれない。

    テーブルにはマルゲリータを中心に、シーフードやテリヤキ、デザートピザまでズラリ。部室はピザの香りと笑い声でいっぱいになった。

    古賀先輩も部員たちとの話に笑いながらピザに手を伸ばすけど、チラチラと私の方を見てる気がする。私は勇気を出して、彼の隣に座った。
    「古賀先輩、これ食べて元気出してくださいね! いつもチームのために頑張ってくれて…ほんと、かっこいいなって思ってるんです。」
    私が少し恥ずかしそうに言うと、古賀の手がピザを持つ動きを止めた。
    「お前、ほんと真っ直ぐだな…。そんなこと言われたら、なんか照れるだろ。」
    彼はメガネをクイッと直しながら、頬を少し赤くしてそっぽを向く。その仕草に、私の顔も熱くなる。

    パーティーは大盛り上がり。鏑木くんが「チーズ伸びすぎ!」とピザで遊び、鳴子先輩が「青八木先輩! 次はワイと勝負や!」と叫んで大食い対決をしている。でも、私は古賀先輩と過ごす時間が気になって仕方ない。
    ふとした瞬間、古賀先輩が私の前に小さなピザのスライスを差し出してきた。
    「ほら、お前も食えよ。いつも頑張ってるのはお前もだろ? このパーティー、絶対お前が中心になって準備したんだろ、○○。」
    その言葉に、私はドキッとしてピザを受け取る。指がちょっと触れて、思わず目を合わせると、古賀先輩はニヤリと笑った。
    「サンキュな、○○。こんな誕生日、初めてだよ。…お前がいてくれて、ほんと良かった。」
    その声は、いつもより低くて、優しくて、私の心をぎゅっと掴んだ。

    パーティーの最後、みんなで小さなバースデーケーキを囲んで歌を歌う。古賀先輩がロウソクを吹き消す瞬間、私が作ったケーキのデコレーションに彼の視線が止まった。
    「これ…お前が作ったのか? すげえ上手いな。」
    「古賀先輩のために、頑張ったんです!」私が笑うと、彼は少し照れくさそうに、でも嬉しそうに「…ほんと、お前ってやつは」と呟いた。

    パーティーの後、部室の片付けをしながら、私と古賀先輩は二人きりに。ピザの箱を畳む私の横で、古賀先輩がポツリと言う。
    「なあ、○○。今日、ほんとに楽しかった。…お前、来年も俺の誕生日、祝ってくれるか?」
    その真剣な目に、私はドキドキしながら答えた。
    「もちろんです! 古賀先輩の誕生日、毎年祝いたいなって…思ってるんです。」
    古賀先輩は一瞬目を丸くして、それからふっと笑った。
    「んじゃ、約束な。…お前と一緒なら、来年も楽しみだ。」
    彼がそう言って、私の頭を軽くポンと叩いた瞬間、夜の部室に甘酸っぱい空気が流れた。
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