無題 人生もさすがにそろそろ折り返しを過ぎたと自認してはいるものの、まだまだだと思いたい年頃なわけで。
それは狂い続けた歯車をどうにかこうにか御していったらいつのまにかついていた肩書に見合う動きができるようにだとか。まだ慣れない新しい法律のせいで成人扱いされるようになっただけの、肌感覚的には未成年の、自分にとって唯一無二のこどもの前に立つ瞬間、生業のことと歌声以外で幻滅されたくはないなあとか。
なあ手のひらこうして広げて立てたら親指が十代、薬指が四十代て知ってる? まだなんとか三十代レベルの角度保っておきたいねんけどって言ったら真っ赤な顔で「死んでください」って言われたけど。えっなにおぼこい事なってんのこの子は、十八なったらまずレンタル屋ののれんの向こう行くもんやろって言ったらまだ赤い顔で「レンタル屋ののれんって何?」って言われてまたジェネレーションギャップ。そうか今みんな動画やもんな。聡実くん何見るん? Pornhub? FANZA? て聞いたら無言でグーパン入ったけど。あのな俺にそれやって許されるの君くらいやでホンマ。
1869