〜五条、犬かタヌキかで悩む〜 任務から帰ってきた五条の様子がおかしい。
おかえりと言っても、おぉだけ。ひとりでブツブツ呟いている。おまけにいつも使わない頭を使っているらしく腕を組んでウーウー唸っている。これにはさすがの夏油も心配。いろんな意味で頭がぶっ飛んでいる親友だが、万が一もあるかもしれない。
シレッと失礼なことを思いつつ五条に声をかける夏油。
「私でよければ相談にのるよ」
今、君が思っていることを言ってくれ。その言葉に、すっ、とポケットから携帯を取り出す五条。画面を見せるなり、
「こいつ、犬……だと思う?」
「……いや、タヌキだね」
ほらみろーーー!!!
急にテンションぶち上がる五条。あのババア!!と暴言まで吐く始末。任務先で遭遇したタヌキを犬だと言い張るお婆ちゃんの圧に負け自分も犬に見えてきていたという。
そんなことで悩んでいたのかと呆れつつ五条の肩をぽんっ。
「とりあえず、汚い言葉はやめようね」
おわり。