〜五条、心強い味方を手に入れる〜 彼女の両親とご飯を食べることになった五条。
僕ちょっとニガテなんだよね〜。母親とは良好だが父親はニガテだったりする。彼女が悲しむので絶対口にはしないけど、内心ウゲーッと思っていたり。それもそのはず。父親は彼女が大好き。娘を取られて血管ブチギレ。だから五条が死ぬほど気にくわず素っ気ない態度を取っていた。
「なんだね、その頭は」
「地毛です」
「今は当主かもしれないが、どうせ若い頃はチャラチャラ遊び呆けていたんだろう」
「今も若いです」
もうヤダこのおっさん。めちゃくちゃ人のことディスってくるじゃん。自分も人のことは言えないのが、このおっさんよりマシだと心の中で涙を流す。そんな2人をのほほんと見つめる母と娘。
「あいかわらずイケメンね、悟君」
「うん。私もそう思う」
いつ見ても目の保養になるわぁ〜。
南無南無と拝む2人。
でもね、ああ見えてパパも昔はイケイケだったのよと、うふふと笑いながら昔話をする母。また始まったと苦笑いしつつ相づちを打つ。
(ほんとラブラブだなぁ〜)
そんなパパと五条、バッチバチにやりやっていたが、他の御三家の話になり意気投合。
「フッ、お前なかなかやるな」
「お義父さんこそ」
実はパパ、御三家大っきらい。とくに禪院。理由はしつこく勧誘してくるから。ねちっこい奴とか我が強い奴とかほんとムリ。だから一度家を半分更地にしてやった過去がある。
それを聞いた五条、パパの好感度がぐいーんとアップ。面倒くさいおっさんから、めちゃくちゃすげーおっさんにレベルアップした。
ガシッ、と固い握手を交わす2人。
「これからもよろしく、悟君」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
新たな友情が爆誕した瞬間だった。
「禪院をぶっ潰すときは、ぜひ私も呼んでくれ」
「もちろんです!」
おわり。