Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ゆりな

    👇 Twitter 👇
    @yurina6417
    👇 ほめて箱 👇
    https://www.mottohomete.net/yurina6417

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 8

    ゆりな

    ☆quiet follow

    予定が合わないグレビリ

    #グレビリ
    greebilli

     ビリーくんが好き。
     こんな僕を、友達だって言ってくれて、大好きだって言ってくれる。
     こんな僕を、特別だって言って、恋人だって言ってくれる。
     こんな僕を抱きしめて、キスだって、その先だってしてくれる。
     ビリーくん、ビリーくん大好き。
     
     
     今日の任務が終わった。明日はビリーくんとデート。
     今日はまだ情報屋の仕事があるみたいで、パソコンと睨めっこしてる。ムムムム…って時々唸ったり首を捻る姿が可愛くて、そんな後ろ姿が愛おしい。
     ゲームにもあまり集中できなくなってきた。テレビゲームはもう辞めて、今日はスマホのゲームにしようかな…。
     
     ソファに移動して、スマホをいじる。育成ゲーだとか癒やしゲーだとか言われる類で、画面から目を離しても大丈夫。明日のことを考えたり、横目にビリーくんを見てはニヤニヤしてしまう。
     
     いつ見てもビリーくんはパソコンと睨めっこしていて、ちょっと心配になってきた。目とか疲れてないかな…。
     蒸しタオルを作ってあげようかな、と思ったところで、急にビリーくんが立ち上がった。
     
    「うわーん!ごめんねグレイ!明日のデート行けなくなっちゃった…また次のオフでもイイ?」
    「わっ、ちょっ、ビリーくん!」
     立ち上がったビリーくんは、そのまま勢いよく僕を抱きしめてソファに沈んだ。横腹にぐりぐりと頭を擦り付けてくる。バディが戯れているみたいに暖かくて、僕だから甘えられているみたいで嬉しい。きゅん、と心臓が愛おしさを伝える。
     乱れた髪をそっと撫でつけて、ビリーくんが落ち着くのを待った。サラサラで、バディとも僕とも違う髪質が気持ち良い。
    「…どうしたのビリーくん?」
    「実は、今のクライアントがちょっと厄介な注文をしてきてネ…」
     ビリーくん曰く、依頼そのものが大変で、クライアントも面倒。らしい。
     連絡時間まで指定しなくて良いジャン!と、僕のおなかの上で不貞腐れている。
    「ごめんね、グレイ…。せっかくのデートなのに…」
    「そんな、気にしないで!また次のオフに行こう。ね?」
     見るからにしょんぼりしているビリーくんを見て、僕まで落ち込むわけにはいかない。それに、そこまで僕を気にしてくれている事に、少しだけ嬉しくなった。
     
     しばらく僕のおなかから動かなかったビリーくん。突然顔をあげたかと思うと、次のオフは絶対デートだからネ!と宣言をして、自分のパソコンとの睨めっこを再開する。
     ビリーくんが僕のために頑張っているんだと思うとやっぱり嬉しくて、ビリーくんは離れてしまったけれど、暖かくなった。
     ふふふ、と、溢れる声が止められず袖口でニヤける口元を押さえる。明日の、その先まで楽しみができた。
     
     オフの朝。目が覚めると、ビリーくんはもうしっかり身支度を整えていて、僕が起きるのを待っていた。
    「…ビリーくん?どうしたの?」
    「グンモーニン!待ってたよグレイ!」
     …どういうことだろう?今日のデートはなしになって、ビリーくんは情報屋の仕事のはず…。まさか、僕のいびきがうるさいとか?デートどころか僕たちの関係もなしにしようとか……。
     寝起きの頭で必死に考える。どうしよう、どうしよう。
    「またネガティブグレイになってるデショ!」
    「わ、わゎっ!」
     ネガティブを吹き飛ばすみたいに、ビリーくんが僕の髪をかき混ぜる。
    「グレイにね『いってらっしゃい』のキスしてほしかったからネ♡」
     まだパニックの僕の頬にキスをして、自分の頬を擦り付ける。僕もパニックのままビリーくんに頬を押し付けられる形でキスをすると、嬉しそうに笑って出かけてしまった。
     いつの間にか握りしめていたキャンディが、夢ではないことを教えてくれる。喜びと、驚きと、寂しさ。目が冴えてしまって、二度寝する気にはなれなかった。
     
     
     ——今日はバディとたっぷり遊べた。実家からいくつかゲームソフトも持ってきて、ショップで新作もチェックした。戦利品とも呼べるそれらを抱えて、ホクホクとタワーへ帰る。
     少し早めの夕食とシャワーを済ませたけれど、ビリーくんはまだ帰ってこない。
     ビリーくんと僕の、僕らの部屋に帰ると、どうしても寂しさを思い出してしまう。
    「ビリーくん…早く帰ってこないかな……」
     溢れた言葉に驚いて、思わず周りを見渡した。本人がいないとなると、平気でわがままが言えてしまう。
     
     ビリーくんに会いたい…。
     
     そんな気持ちを誤魔化すみたいに、ゲームのパッケージを開いた。
     
     
     結局ビリーくんが帰ってきたのは日付が変わる直前くらい。
     ドアを開ける音に、思わずそちらへ向かう。バディもいつもそうやって僕を迎えてくれるけれど、僕はバディよりも待てができないのかもしれない。
    「お、おかえり、ビリーくん」
    「起きててくれたの?ありがとグレイ♡ただいま♡」
    「ぇっ、え、とね…ビ、ビリーくんに、『おかえり』のキ、ス、したくて…それで………」
     ビリーくんに会いたくて、寂しくて、触りたくて、それで…。
     どんどん声が小さくなる声と正反対に、どんどん体温が上がるのを感じる。頬も耳も首も熱くて、真っ赤になってることが分かる。視線もどんどん下がって、大好きなビリーくんを見ることもできない。
    「も〜!どこで覚えたノ?そんな可愛いコト!」
    「わっ!ビリーくん⁉︎」
     視界に映るビリーくんの足先が揺れて、肩に重さを感じた。驚いて顔を上げると、ビリーくんが僕の首筋に腕を絡めてる。
    「してくれナイの?『おかえり』のキス♡」
     早く早く♡とでも言いたげに唇を尖らせて、僕のことを待っている。
     唇を一文字に絞めて、ゆっくり触れて、すぐに離れる。いつも僕からすることはあまりなくて緊張する。
    「ふはっ、グレイかわいい〜♡じゃあこれは、オイラから『ただいま』のキスね♡」
    「ビ、ビリ…んむっ」
     僕の緊張っぷりにビリーくんが吹き出して、また僕にキスをする。自分の無様さを謝るより先に唇を塞がれて、恥ずかしさも、申し訳なさも全部、幸せと嬉しさで塗り替えていく。
     大好きだよ。って伝えるみたいなキスをして、ビリーくんが離れていく。
    「ぁ、」
     また寂しさに負けて、小さく声を漏らした。気付いたらビリーくんの袖を握りしめていて、離そうと思えなかった。僕の方が6つも歳上なのに、小さい子供みたいだ。。恥ずかしい。またビリーくんの顔が見れない。
    「んふふ、グレイこっち」
     ほら、ビリーくんに笑われた。宥めるみたいに僕の手を外して、そのまま引いていく。本当に僕の方が小さい子供みたいだ。
     一緒に買ったソファに座らされて、その上にビリーくんが向かい合って座る。いつもと違って、ビリーくんを見上げる姿勢。僕を見下ろすビリーくんが唇を舐める。
     
     あ、キスしてもらえる…。
     
     そう思ってを目閉じた。
     
     パシャッ
     
    「えっ」
     驚いて目を開けると、ハニー…スマホを持った、ビリーくんが堪えきれないみたいにニヤニヤしている。まさか。
    「ビ、ビリーくん!今!しゃ、写真…‼︎」
    「んふふ♡撮っちゃった♡見て見て!グレイってばこんなに可愛い顔してる♡」
     画面に僕の顔が映されてる。唇を尖らせて、目を閉じてるところまでは、さっきのビリーくんと一緒。でも顔が赤くて、期待してるみたいで。さっきのビリーくんみたいに可愛らしい感じじゃなくて、なんていうか、その…、みっともない………。
    「待って、消してっ!」
    「ダ〜メ!せっかく可愛く撮れたのに〜♡」
     捕まえようとしたら、ぴょん、と飛び退いて離れてしまった。ビリーくんに手が届かないけれど、もう、寂しいとは思わない。思わない、けど。
    「ビリーくん、恥ずかしいから消して…」
     恥ずかしくて、動けなくて、楽しそうなビリーくんが可愛くて、嬉しい。
     羞恥で動けなくなってしまった僕を見て、ビリーくんは画面の中の僕にキスをしてみせた。
    「消しちゃうなんてダメダメ、これはオイラのハニーなんだから。じゃあオイラ、シャワーしてくるヨ!グレイは良い子で待っててネ♡」
     
     ひぇっ…
     
     躍るように部屋を出ていくビリーくんに、僕は悲鳴をあげて翻弄されることしかできなかった。そのまま真っ赤な顔を両手で隠してソファに沈む。
     
     ねえビリーくん、ハニーってスマホの事だったよね…?
     
     
     良い子で待っていてと言われたけれど、それはつまり、そういう事だろう。でも、今日がオフだったから、明日は朝早くからトレーニングがある。そのままパトロールも。
     夜も遅いし、今日はちゃんとダメって言おう。本当はビリーくんに触れたいけれど…。僕も、たまにはしっかりしなきゃ。
     
    「グレイ、寝ちゃった〜?」
    「ううん、起きてるよ」
     いつもより少し控えめな声で、そっとビリーくんが帰ってきた。もう日付が変わっているんだから仕方ない。ちょうど僕はドアの死角にいたから、とビリーくんを迎えにいく。
    「わ、わわっ、」
    「ねぇグレイ、ボクちんもここで寝てイイ?」
    「ビリーくん…」
     顔を出した僕を押し返して、そのまま一緒にベッドへ倒れ込んだ。お風呂上がりでサラサラの髪が、ゴーグルを隔てないキラキラの瞳が、ビリーくんと石鹸の清潔なにおいが。全部が近くて、大好きで、目が回りそう。
    「んふふ、今日はとってもくゴーインだね、グレイ」
     楽しそうに笑った声がして初めて、ビリーくんを抱きしめてい事に気がついた。慌てて両手を離す。可愛いビリーくんはそのままころんと転がって、せっかく離した僕の腕の中に再び収まってしまった。
    「いいよ、一緒に寝よう…?」
     今度は間違えないようにそっと抱きしめる。
     
     シワになったシーツを軽く整えて、電気を消して、二人でまた布団へ入った。今日一日を取り返すみたいに抱きしめ合う。
    「っ!ビ、ビリーくん…!」
    「…今日、寂しかった?」
    「…」
    「俺は寂しかったヨ?ずっとグレイのこと考えてた」
    「…うん、僕も寂しかった」
     僕が照れてしまっても、ビリーくんはいつも欲しい言葉をくれる。
     スリスリと甘えるみたいに、僕の胸に頭を擦り付けてくる。ビリーくんの枕になっている腕と反対の手で頭を撫でてあげる。お互いに寂しい思いをした分、眠りに落ちるまでの数分間、たくさん甘えて、甘えられて、答えたかった。暖かいね。嬉しいね。大好き。大好きだよビリーくん。
     言葉にするのはどうしても苦手で、恥ずかしいから、精一杯の優しさで愛おしむ。柔らかい髪を撫でて、そっと唇を寄せる。くすぐったそうに身を捩る姿が堪らなくて、抱きしめた。
     するり。と、ビリーくんの手がスウェットの中へ侵入する。くすぐったくて暖かくて、どうしても期待してしまうけれど、明日の職務を忘れしまうほど、まだ理性は失っていない。ビリーくんの不埒な手を捕まえて優しく制止する。お互いの手がいつもよりずっと熱いのは、きっと眠いから。
    「グレイ?」
    「明日はトレーニングもパトロールもあるから、今日はダメだよ。ね?」
    「えっ!」
     はてなを浮かべるビリーくんに小さい声で答えると、信じられない!みたいな返事が返って来て驚いた。半身を起こしたビリーくんの息がいつもより少し乱れていて、いつもより少し赤くて、いつもより少し目が潤んでいる。ダメ、そんな顔で見ないで…。その涙に僕の理性まで流されてしまう…。
    「ビリーくん」
    「もーーーーっ!」
     両手を伸ばしてビリーくんを迎える。ビリーくんは抗議しつつも素直に捕まって、僕の胸へと帰ってきた。
    「その気がないのにどうして煽るのサ…」
    「?」
    「…無意識なの⁉︎信じらんナイ!」
     若干不貞腐れるビリーくんに、今度は僕がはてなを浮かべる番だ。今度は明確に信じられないと宣言して、ばっちり目を合わせてくる。恥ずかしくて思わず目を逸らすと、さっさと僕の腕から逃げ出したビリーくんが、もーっ!と唸ってのしかかるように僕を思いっきり抱きしめた。
     軽く体を動かしてみても、全く解放してくれなくて困ってしまう。抱きしめ返そうにも、宥めようにも、ビリーくんに腕ごと捕まっているのでどうしようもない。
    「グレイのバカ!」
    「わぁっ!ちょ、ちょっと!ビリーく、んふっ、ふふふっ」
    解放されたと同時にビリーくんから汚い言葉が投げられる。悲しませただろうか、怒らせただろうか、呆れられただろうか。そんなことを考える隙は一切与えられず、思いっきりスェットを捲り上げられる。抵抗虚しく、ビリーくんが僕の脇腹に噛みついて、ぢゅっ、ぢゅう、と激しいキスをする。いつもの情事より乱暴で雑な愛の形がくすぐったくて、思わず笑ってしまう。いつもはあんなに乱れてしまうビリーくんの髪も、唇も、息も、全部がくすぐったい。
    「んふ、はぁ…、ビリ、ビリー、くん、はぁ…、ほんと、ダメだって…」
    「ヨシ!おやすみ!グレイ!」
     息も絶え絶えな僕を見て満足したのか、捲り上げた時と同じ勢いでスウェットを戻す。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🇱🇴🇻🇪©⛎✝🇪💕💯❤💞💯💯❤❤❤❤💖💖💖😭👏💯😍💘💞💞💖💖💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    ゆりな

    PROGRESS予定が合わないグレビリ ビリーくんが好き。
     こんな僕を、友達だって言ってくれて、大好きだって言ってくれる。
     こんな僕を、特別だって言って、恋人だって言ってくれる。
     こんな僕を抱きしめて、キスだって、その先だってしてくれる。
     ビリーくん、ビリーくん大好き。
     
     
     今日の任務が終わった。明日はビリーくんとデート。
     今日はまだ情報屋の仕事があるみたいで、パソコンと睨めっこしてる。ムムムム…って時々唸ったり首を捻る姿が可愛くて、そんな後ろ姿が愛おしい。
     ゲームにもあまり集中できなくなってきた。テレビゲームはもう辞めて、今日はスマホのゲームにしようかな…。
     
     ソファに移動して、スマホをいじる。育成ゲーだとか癒やしゲーだとか言われる類で、画面から目を離しても大丈夫。明日のことを考えたり、横目にビリーくんを見てはニヤニヤしてしまう。
     
     いつ見てもビリーくんはパソコンと睨めっこしていて、ちょっと心配になってきた。目とか疲れてないかな…。
     蒸しタオルを作ってあげようかな、と思ったところで、急にビリーくんが立ち上がった。
     
    「うわーん!ごめんねグレイ!明日のデート行けなくなっちゃった…また次のオフで 5303

    recommended works