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    桜&水無月

    @minazuki_hare

    桜(太右)と水無月(一次創作)の混合垢。偶に⚔️🧳も混ざるかも

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    桜&水無月

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    幼児化ちゅだ案件が一段落して、やっと家で酒を飲めると思っていたら、突然家の呼び鈴がなる。その後もう一度呼び鈴が鳴る事は無く、代わりに扉が叩かれた。暫く無視したが、一向に止む気配が無いので仕方無く玄関に向かい、扉を開ける。扉を開けると、其処には誰も居ない。不思議に思っていると、足元から声が聞こえて来る。
    「此方だよ、ちゅーや」
    足元に目を向けると、其処には見慣れた姿が見えた。記憶の中よりも身長が縮んでいて、見下ろせる身長差になっている。
    「如何したんだよ、手前」
    「寒いから、話は中でね」
    俺の了承も得ずに隙間を縫って、家の中へと入る太宰に、追い返すのは諦めて扉を閉めた。何時も通りに居間の長椅子に座っているが、床に足は着いておらず、足を揺らしている。
    「んで、如何したんだよ。其の体」
    「仕事中に怪しげな薬が有ったから死ねるかもと思って飲んでみたのだけれど、効果は見ての通り、と云う訳だよ」
    効果も分からない薬を勝手に飲むのは相変わらずなのか。まぁ、恋人の可愛い姿が見れるのは良いが、中身は変わってないらしく、可愛くは無い。探偵社で着せ替え人形にでもされたのか、丁度いい大きさの服を着ていて、死ねなかったのが不満なのか頬を膨らませる様子はあの太宰だと分かっていても矢張り可愛いと思ってしまう。
    「…何時戻ンだ」
    「ん?えーっと、一週間くらいだったかな。此の体結構不便だから、其の間中也に面倒見て貰おうと思って」
    何時もの俺ならば巫山戯んなと断っていたかも知れないが、恋人と会うのは久しぶりであり、久しぶりに会った恋人は幼児化して、可愛い容姿をしているのだ。断わる理由等存在しなかった。
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    桜&水無月

    MOURNING
    ドルパロちゅだ二月十四日、其れは男ならば殆どの者が気分が上がり、貯古齢糖を心待ちにする日である。アイドルなんてやっていれば、そんな行事とは無縁では居られない。勿論、俺と太宰も例外では無いのだが、事務所の計らいも有り、共演者や愛好家達からは貯古齢糖を貰わない様にしている。復帰したばかりで沢山の人に愛想を振り撒きながら菓子を貰うなんて、太宰に負担が掛かるのは簡単に分かる事であった。贈呈品も例外では無い。贈り物に何が入っているか分からないので手紙以外は受け取って居ないのだ。届いた手紙も検閲が入り、其れから俺達の元へと届く。芸能界に身を置く以上、向けられるのが純粋な愛だけでは無いのだ。芸能人だろうが、俺達の事が好きな一般人だろうが、必ずしも純粋な感情を向けているとは限らない。悪意で有っても、純粋とは言い難い愛情で有っても太宰の目に触れては、復帰前の状態に逆戻りになる事も有り得る。成る可く太宰の負担は少ない方が良い。だが、此の行事を無視する訳にも行かないと、計画されたのが生配信である。簡単に説明すれば、太宰が貯古齢糖を作ると云うだけの配信だ。因みに俺はマネージャーと仕事の日程の打ち合わせをしなくてはならないので、画面越しに見守る事になっている。まぁ、同じ家の中には居るのだが。復帰してからと云うもの、太宰が無理して居ないかを確認しながら日程を組んでいる。何れだけ近くに居るマネージャーでも気付かない事は有るので、俺と打ち合わせをしながら日程を組む事としたのだ。配信の準備は二人でやり、後は太宰が好きな時に始めるだけなのだが、矢張り始めるまで一緒に居た方が良かっただろうか。マネージャーに顔に不安なのが出ていると指摘されたが、復帰してから太宰一人の仕事は出来る限り減らしていたり、抑々太宰は普段から料理をしている訳では無いとか不安になる要素が有るので仕方ない。過保護だとか言われそうだが、其れ程までに休止する切っ掛けとなったあの時の太宰は酷く弱っていたのだ。扉の向こうに居る太宰を心配していたら、配信が開始された。
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