都合の良いミオスレあの襲撃事件から数ヶ月経った。
ようやく色々な調査やら事情調査を終え学園に帰ってくることが出来た。
(クソ親父は経過良好らしい)
「間に合って良かった...」
改造を繰り返した親父の部屋、もとい今は私の部屋に入ると、日常のままのこの部屋があの時の出来事が嘘なんじゃないか?と語りかけてくる。
何か違和感があるな、と思い取り出したキーホルダーの金具が陽を受けてきらりと光って私の目を刺してくる。
『ミオリネさん!無事でよかった!』
(あれは誰だったんだろう)
わかっている。あれはスレッタ。
水星から来た、世間知らずで臆病で目が離せなくて...私の花婿になってくれた、大事な友達。
「わかっているのに...」
あの時の事を思い出すと───。
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