Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    晴@うどん巫女

    @soudukisei

    成人済みクソオタク

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 39

    晴@うどん巫女

    ☆quiet follow

    うちのアイ光、謎時空。思いつくまま書いていたらなんかシリアスになった。めりくさんがちょっとメンタル弱ってる。

    死にたいと思うわけではない。軽く死ねるような立場でないことも理解している。けれど、旅の途中でいつか死んでしまってもおかしくない。そんなことをよく考えるのだと打ち明けたら、アイメリクさんは凄く複雑な表情で私に手を伸ばした。
    「死なないでくれと託すのも、また重荷となるのだろうか」
    「……そんな顔しないでください。まだ死ぬつもりはありませんから」
    最期に使命を見出した人が。救けてくれた人が。その立場が私に回ってくることもあるかもしれない。ただ、それだけのことだ。
    「仮に、もしも君が。その身を投げ出して世界を救うというのなら、止めるべきではないのかもしれない。……だが一人の人間として、大切なものを喪いたくない。私にこのようなことを言う資格などないと分かっている」
    それでも、と続けたアイメリクさんに、私はいつの間にか強く抱きしめられていた。その腕がほんの僅かに震えているようにも感じた。
    「君を死なせたくないんだ、ハツナ」
    「…………ありがとう」
    我ながら狡い返事だ。とはいえ、確約できるものでもない。死にたくないと思える時期はとうの昔に過ぎ去ってしまった。全く怖くないわけではない。けれどそこで終わるのならば、きっとそういう宿命なのだろう。
    少なくとも今の私は生きている。その事実だけは伝えたくて、彼の背中に腕を回し、いつもより少しだけ力を込めた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭😭😭👏👏😭😭
    Let's send reactions!
    Replies from the creator