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    鯖さん

    @Kurukuru_8

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    鯖さん

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    類が初夜にやべーパンツ履いてくる話

    #司類
    TsukasaRui
    ##司類
    ##健全

    失敗しかける話 心待ちにした日の入り。カーテンの奥で暗くなる空と相反して、オレの顔は赤く、見るも無残な状態になっているのだろう。

     そういうことをしよう、と話し合ったのが数週間前。泊まっていかないかい? と声をかけられたのは数時間前。
     突発的な誘いだったが、類の何かを決意した表情を見てオレは察した。

    (あと少しで……類と……)
     目を瞑ると、遠くからシャワーの音が聞こえる。

     風呂場の中で今類は何をしているだろうか。
     オレと同じようにドキドキしてくれているだろうか。のぼせていないだろうか。
     待ち遠しくて、ベッドの上の毛布を意味もなく畳んだり、枕を抱きしめてみる。香りがして余計に類をことを意識してしまった。

     1秒1秒が長く感じる。

     シミュレーションはしてきたので、類がこの場にきてくれればきっとスマートに及べると思う。しかし、本番前というのはどうしても緊張してしまうものだ。こうして待っている時間が1番不安になる。

     と、脳内を忙しくしているうちに、シャワーの音が止んでいた。

     来る。
     ペタ、ペタ、と足音を立てて。
     扉の前で止まる。

     数秒して、扉が開く。

    「司くん……」
     頬を紅潮させ、目を潤ませる類が、服も着ず、下着だけの姿で目の前にいる。
     脳内練習では上着を着ている前提だったので多少行動順序が繰り上がったが、それ自体は問題ない。

     それ自体は。

    「そのパンツはなんだ……?」
    「え?」

     ──類はペガサスを身に纏っていた。

    「あっ、これ……これは」
     オレの真っ直ぐな指摘に、モジモジと言い渋る類。呆然としたオレを置いて、酷く恥ずかしそうに言葉を紡ぎ始める。
    「君のために、ね……」
     なぜだ類。どうしてだ神代類。
     演出においてお前の右に出るものはいないというのに。
    「ほら、君のモチーフだろう?」
     どうしてそれが股間に配置されるんだ。せめてパジャマに居てくれれば。
    「本当は上に服を着て、サプライズにしようと思ったんだけど、上はこの部屋に置き忘れてて」
     もっとヤバいことをしようと企んでいたらしい。
     ムードあるベッドの上、服を剥ぎ取った奥にペガサス。驚きで雰囲気が全て吹っ飛ぶのではなかろうか。

     考えてみれば、類はこと恋愛に関しては空回りが多かったように思う。
     オレに振る舞うための生姜焼きを真っ黒に焦がしたり、好きだという言葉に動揺してネジを校舎中にばら撒いてしまったり。
     これもその延長だろう。

     そう思うと気にするのも馬鹿らしくなってきた。
     類はオレが好き。オレは類が好き。それ以外に何が必要だというのか。
    「ありがとう」
     目を合わせただけで類はオレに笑いかけてくれる。ベッドに上がった類に近づいて、そっと髪を撫でた。
    「うん……司くん。……いいよ」

     忘れていた熱がぶり返す。もう言葉は必要なかった。
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    たまぞう

    DONE先にポイピクに載せます。
    日曜になったら支部に載せます。
    将参のお話。この間のとはセカイは別になります。
    ちょっと痛いシーンがありますがそこまで酷くないです。
    寧々ちゃんが森の民として出ますが友情出演です。
    最初と最後に出ます。
    何でもいい人向けです。
    将校は参謀と同じ痛みを感じて(物理的)生きたいというよく分からないお話ですね。
    誤字脱字は見逃してください。それではどうぞ。
    将参(友情出演寧々)「ねぇ、その首の傷痕どうしたの?」
    「っ、っっ!?」

    仕事の休憩中に紅茶を飲んでいた時のこと。
    正面の窓から現れた少女に私は驚き、口に含んでいた紅茶を吹き出しそうになった。

    「っ、ごほ…っ、げほっ、ぅ………。来ていたのですか…?」
    「うん。将校に用事があって……というか呼ばれて」
    「将校殿に?」

    森の民である緑髪の少女ーーー寧々は眉を顰めながら、私の首をじっと見つめている。そこには何かに噛み千切られたような痕があった。

    あの日のことを話そうか、少し迷っている自分がいて。
    どうしようかと目線を泳がせていると、寧々が強い力で机を叩く。

    「ほら!話して!」
    「………わっ…!わかり、ました」








    あまりの気迫に押された私はぽつりと語り始めた。
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