①褒め言葉カードの日
誉め言葉の大切さを広め、感謝を伝えるために制定された日「1.14→いいよ」の語呂合わせ
週末で、みんな集合はなんやかんやありタイミングばらばらっていう御都合主義。
今日は大宮支部に着いてからどことなくみんなの雰囲気がいつもと違うのは気づいてた。本庄のにいちゃんなんかは話してる間ずっとソワソワチラチラまわりを気にしてりポケット押さえたりしてたしな。しばらくその理由が何かはわからないままだったが、シミュレータルームに入ったらわかった。理由がそこにいた。
「ぁ、ツラヌキきたきた!」
イスがあるのになぜか仁王立ちのアズサに、やっと来たと言わんばかりに迎え入れられた。ヤバイなにか約束でもしていただろうか?と思うが全く記憶にない。
「え-と、どうしたんだよアズサ?それにハヤト達は?」
とおそるおそる聞いてみた。今日はシミュレータルームでみんな合流予定だったはずだが、まだ来ていないのだろうか?
「ツラヌキが最後よ。ハヤト達は用事ができたからちょっと席を外しているの。で、ツラヌキもハイこれ」
と突然、釣り鐘のような形をした白い花が描かれたカードを渡された。
「ん?白いカード?なんだこれ?」
「褒め言葉カードよ」
「褒め言葉カード?」
なんだそれ?初めて聞く名称に頭の上に『?』が浮かんだ。
「そ、今日は『褒め言葉カードの日』って言って家族や大切な人に感謝の気持ちをカードにしたためて贈る日なの」
「そのままだな」
「そのままね。だから大宮支部で一人1枚誰かに褒め言葉を書いて渡すカードを配っているの。と、言うわけでツラヌキもよろしくね」
「よろしくね……て、いつ決まったんだ?」
「昨日思い付いて今日」
「昨日思い付いて今日!?」
「やろうって決めたのは私」
「だろうな」
「でもちゃんと上からはオーケーは出てるわ」
ドヤるアズサ。そして
「出水の旦那……」
全くもってノリがいい。
「いいじゃない、日常当たり前に感じている感謝を伝えるって大事よ?」
「……わるいとは思ってねぇよ、ただいつも突然だなぁとは思ったけど」
それは昔十二分に、痛感したから知っている。
「ま、そういう訳だらから。私は他の人にも配ってくるからツラヌキはちゃんと書いて誰かに渡すのよ!怪しいときは抜き打ちで確認するからねっ」
アズサは伝えたい事だけ伝え、颯爽と部屋から出て行ってしまった。
「行っちまった。それにしても誰か一人に感謝の気持ち、か。んー、だったら相手は………………あ、り、が、と…そんで………………………って、まて!オレは何を書こうとしてんだっ!!えっ、てかオレ、え?え-!?………………あ-、ペンで書いちまった。アズサもう1枚カードくれっかなぁ……つっても、どんな顔して、はぁ」
『アズサへ
みんながお互いを知ってより仲良くなれたのは
いつも色んなイベントを考えてやってくれるアズサのおかげも大きいと思ってる
いつもありがとう
オレはそんなアズサが(インクでグチャグチャになって判読不能)』
②マンリーデー
『男性から女性に愛の告白をする日として、バレンタインデーの1ヵ月前である1月14日に制定された日。』
なんだってさ。そのまま告白してしまえ。
「え-、なにツラヌキ?書き損じたからカードもう1枚?……ごにょごにょ(カンパニュラあれ1枚しか用意してないのに) 」
「ん?何か言ったか?」
「なん、でも、ないっ!まぁ、カード追加はいいけど……あっ!じゃあ最初の回収していい?」
「はぁっ!?や、コレはちょ……いやもう捨てちまって、そう、失敗したから破って捨てたんだ、だからない」
「今『コレは』ってポケット押さえて騙るに落ちてるわよ。なぁに?恥ずかしい事でも書いたのぉ?ちょっと見せてみなさいよ♪」
「うあ″---っ!!」
わぁ-い、アズサちゃんがツラヌキくんいじめてる-♪
「アズサ、マジで、ちゃんと、書き直したやつ渡すから、コレだけは、勘弁してくれ……」
「ふぇっ」
※アズサちゃんからツラヌキくんに渡されたカードの釣り鐘のような形の白い花ことカンパニュラ。花言葉は日本では「感謝」「誠実」。海外でも「感謝」、そして「思いを告げる」という意味がありまs……
蛇足
アズサ「『お願い、死なないで本庄さん!あなたが今ここで(カード渡せず)倒れたら、フタバさんとの(交換する)約束はどうなっちゃうの? ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、幼馴染みに勝てる(かもしれない)んだから!次回、「本庄タヒす」。デュエルスタンバイ!』」
※アズサちゃんは本庄さんにはマンリーデーの事も伝え(焚き付け)済み★