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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    エガキナ

    よその子さんお借りしてます

    今日は前から約束をしていた団子屋に行く日だった。せっかくだから、ということで普段着る事がないであろう和装をして。和装といっても中にシャツを着たりコルセットをしたり、現代風の装いをする。リインはカナタとお揃いの格好が嬉しいからかさっきからはしゃいでいた。フード付きの羽織がリインによく似合っていた、琥珀も袴にブーツだったが意外と動きやすく、普段着として着たいなと思っていた隣でどこか恥ずかしそうにするカナタ。
    「……やっぱ恥ずかしいんだけど……」
    「えー! カナタ似合ってるぞ!」
    「俺もそう見えますけど」
    「そうかなぁ……」
    細身のカナタに和装は似合っており、その細さを際立つようなコルセットも似合ってると琥珀は思っていた。そんな恥ずかしがらなくていいのにと思いながら団子屋まで歩く。団子屋までついて席に座って注文した、店員からも似合ってると言われ嬉しそうに笑うリインと琥珀に対し、照れくさそうに笑うカナタ。
    「焼きたて美味いな!」
    「そうだな、カナタさん。今日はありがとうございます」
    「いや琥珀が誘ってくれたから」
    持ち帰り用の団子を買って店を出ようとしたその時、二人のスマホからアラームがなった。周りの客はアラーム音に驚いていたが、リインはハッとしてカナタを見る。二人はその聞き慣れたアラーム音をとめ、次に出る言葉を待った。

    【通告、〇〇町××丁目にて没出現。大きさは推定三メートル。分裂型と思われる、被害状況はビルが半壊、近隣住民の避難は既に終了済み。繰り返す──】

    二人は同時にボタンを押してスマホを仕舞うと急いで店を出た。リインも二人に追いつくように走る、こんな時に没が出るのかと思いつつ琥珀は懐から万年筆を取り出してすぐさま剣に変えた。隣を走っているカナタもいつの間にか大鎌を取り出す。
    「××丁目ってすぐそこだよな! はぁ走るのキッツい……」
    「たまたま近くで良かったですね、さっさと片付けましょう」
    「オレがいるからすぐに討伐終わるぞ!」
    リインの頼もしい言葉に二人は笑い、没の出現した場所まで着いた。着いた時まだ周りに創務や認可の人はおらず、まだ到着が遅れているのだと分かる。没はすぐに分かった、通達された通りおよそ三メートルの没。物を破壊しながら背中から分裂する様子が分かった。
    「うわ……どう倒そうか」
    「カナタさん、俺が引き付けますからあとお願いします」
    「俺も!」
    そう言うと同時に琥珀は走り出す、琥珀はスピード型なのをカナタは知っていたが、たまに速さに追いつけない時があり、その時はリインがなんとかしてくれる時がある。カナタは一呼吸おいて鎌を持ち替え振りかざす。
    「リイン! 指示をくれ!」
    「カナタ! まず上! 琥珀ー! 右にいる!」
    「上だな!」
    「右……」
    カナタはリインの指示に合わせ上を飛んで襲おうとした没を真っ二つにする。琥珀はというとリインと一緒に引き付け役をしつつ、指示された通り没を葬り去る。だが、二人の動きが早く軽く息切れを起こしかけるカナタ。そうしているうちに没の数は減っていく、もう少しだ、と琥珀はリインに叫ぶ。
    「リイン! こっちに引き寄せよう!」
    「わかった! カナタ! こっち! 正面まで引き付けるから!」
    「わ、わかった!」
    既に息切れを起こしていたがグッ、と鎌を持つ手に力が入る。琥珀は没が体制を崩しやすいように足らしきものを切りつけた。それが功を奏し没は体制を崩す。それを待ってましたと言わんばかりにカナタは大鎌を振りかざした。大鎌を振った時カナタが着ていた羽織がふわりと舞った。没は断末魔を叫び、シュレッダーゴミへと風に舞って散っていった。
    「カナタさんやりましたね!」
    「カナター! やったなー!」
    「……うん、うん……やったけど……ちょっと手加減して二人とも………」
    カナタは呼吸を整えるように大きく深呼吸をする。リインといい琥珀といい、カナタにとっては体力が追いつかない。そう言うと琥珀が申し訳なさそうに言う。
    「え、すみませんなんか……けどいつもの服じゃないからこれでも遅かったけど」
    「あ、だよな? 琥珀動きちょっと違ったよな」
    「嘘でしょ……若いなぁ……」
    カナタはハァ、とため息を吐いてしゃがみこむ。そんなカナタの反応をみてよく分からなさそうに顔を見合わせる琥珀とリインであった。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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