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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
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    ちょこ

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    創作王子

    よその子さんお借りしてます

    きらびやかな照明、豪華な料理、一目見て腕のたつ職人が仕立てたとわかるドレスにタキシード。そして中心にいるのは宝石が有名な国の第一王子であるシトリンだった。今回は交流を兼ねてやってきた、シトリンの周りには様々な国からやってきた姫が話しかけていた。その会話を作り笑顔で返すシトリン。
    つまらないな、なんて思っていた。姫が身につけているのは誰が見てもわかるように、価値の高い宝石をあしらっていた。シトリンはそんな宝石をどこか冷めた目で見る、確かに綺麗だ、けれどもっと綺麗なのは。
    音楽が変わる、そろそろダンスの時間か、とシトリンは思った。姫達はチラチラとこちらを向いている。誰が先にシトリンに話しかけるのか、お互いがお互いを牽制しあっているのだろう。適当に選ぼうか、なんて考えていると、会場のすみの壁にポツン、と誰かがいた。
    その相手をシトリンは知っていた、確かこの国の第三王子だったはず。誰も彼に話しかける様子はなく、彼もどこかつまらなさそうに目の前の光景を見てるような気がした。けれど、明かりに照らされた彼の目はまるで自分の好きなガラス玉のように見えた、シトリンは黙ったまま彼に近寄る、もちろん、笑顔で。
    「エリオス王子」
    「……?」
    シトリンはにこやかに笑って声をかけた、エリオスと呼ばれた相手はシトリンの顔を見る。なぜ自分に話しかけたのか、と言わんばかりの反応だった。シトリンは手をそっと差し出して口を開く。
    「エリオス王子、俺と一曲踊りませんか」
    シトリンの提案にエリオスは無表情に見えたが、シトリンから見たら驚いてるな、と思っていた。そらそうだ、周りを見るとシトリンと踊りたそうにしている姫達がずっとこちらを見ているのだ、姫だけではない、周りの人達もそうだ。シトリンはエリオスの反応を見ていたが、エリオスはそっと手を重ねてきた。
    「一曲ぐらいなら……」
    「ありがとう、エスコートするので」
    丁度のタイミングで曲が変わる、シトリンは手を握ったまま、ホールの真ん中へ行き、エリオスの腰にそっと手を添えてゆっくりと踊り始めた。
    周りの視線が一気に二人に注がれる、それを気にもとめずに二人は踊った。
    姫とはよくダンスをしていたが、それよりも楽しい気がする、とシトリンは笑ってエリオスを見ていた。
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