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    ankounabeuktk

    @ankounabeuktk

    あんこうです。オル相を投げて行く場所

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    ankounabeuktk

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    ハッピーバーースデーーーーーオールマイトーーーーー
    推しカプ幸せになれ~~~~~!!!!

    本日を記念日とする【オル相】 多分今日は日本中、いや世界中でハッピーバースデーの文字や言葉が飛び交っていることだろう。
     相澤の席から本体が見えることはないが、机に置きっぱなしになっているオールマイトのスマートフォンは壊れたのではないかと思うほどひっきりなしにブーブーブーブー着信がメールかわからない通知バイブが鳴り響いていてそのたびに机がブルブル震えるし空気を揺らすその振動がどうしても気になって、集中してパソコンに向かいたい気持ちをブツ切りにする。
     そんな時に限ってスマートフォンの持ち主は職員室にはいないし、戻ってくるであろう時間なのに姿を見せる気配もない。
    (またどこかで誰かに捕まってるな)
     仕方のないことだ、今日はオールマイトの誕生日である。
     カレンダーが祝日にならないのはおかしいと緑谷が力説してたとかいないとか耳に挟んだ気もするが、彼が成した功績を考えれば祝日とは言わずとも記念日くらいになっていてもおかしくない、或いはオールマイトの死後祀り上げたい団体によって記念日登録くらいはされるんだろうなと相澤は特に興味もないオールマイト誕生日記念日登録の流れまで考えてしまった。
     つまりそれくらい、提出期限の迫った目の前の書類に全く集中できない。
     小さく舌打ちをして相澤は席を立つ。職員室に人は少なく、今の舌打ちが聞こえた気分を害する範囲には誰もいない。相澤は障害物を回り込み、オールマイトの机の上で引っ切り無しにブルブル震えるスマートフォンの下にポケットから出したハンカチを敷く。これでバイブ音はマシになる。覗き見るつもりのないロック画面の中で見たことない速度でメッセージ新着のお知らせが下に流れて消えて行く。目まぐるしく動く画面についていけないように右上の充電を示すところが赤く染まっていた。
     このまま充電が切れてしまえばこのスマートフォンも静かになって相澤には良いことしかないが、きっと充電が切れた後に再充電して電源を入れた途端に怒涛の勢いで押し寄せる不在着信とメッセージの山にパニックになるであろうオールマイトを想像して相澤は自分の机から充電ケーブルを伸ばしてオールマイトのそれに差し込んだ。
     これでやっと集中できる。
     席に戻った相澤が遅れを取り戻そうと鬼の形相で入力をしていると、職員室のドアが開く音とやっと着いたという気の抜けた声が嫌でも耳に入って来た。
    「お疲れ様ですオールマイ……すごいですね?」
    「ああ13号くん。ありがたいことだよ」
     ガサガサゴソゴソという音、世界一格好良く歩けるはずの男のよたよたとした足音。
     道中、生徒や他の人から誕生日を祝われたであろう気配を溢れさせた男が相澤の後ろまでやって来る。
    「ごめん相澤くん遅くなってしまって」
    「ファンサービスも構いませんがここは校内であなたは指導者の立場です。弁えて下さい」
    「うん、ごめん」
     次の演習のための打ち合わせをしたいと言ったのはオールマイトで、具体的な時間は決めていなかった。昼休みの後は二人とも空きコマなので時間が取れればそこで、という曖昧な約束だった。
     昼休みはオールマイトが作ってくれた弁当を仮眠室で一緒に食べた。今考えれば打ち合わせもその時にすれば良かったが、その時は前回の授業の振り返りで終わってしまったし、仮眠室から出た途端オールマイトは生徒にお誕生日おめでとうと声を掛けられて足を止めたので、相澤はそれを横目にひとり黙って職員室に戻って来て、そうして、昼休みが終わってもオールマイトが帰って来なかった、帰って来られなかった、というだけの話だ。
     普段ならばもう少し強く言ってもへこたれない人だから公私の切り替えをちゃんとやれと言えたが、いかんせん今日は誕生日だ。
     祝いたい気持ちも祝われて嬉しそうにするオールマイトも、無下にしたいわけではない。だから注意にとどめた相澤の声にオールマイトは相澤くんは優しいなあという気持ちを込めて謝ったし、優しいなあと思われたことがわかって相澤は舌打ちこそしなかったもののどう繕っていいかわからない表情を捕縛布の下に隠して俯いて、それから眉を寄せて顔を上げる。
    「……なんですかそれ」
     オールマイトが腕に抱えて机の上に下ろした大小様々なプレゼントはともかく、金色の髪の上に乗って揺れているのは花冠だ。
    「芦戸少女に編んだからあげるって言われて」
    「……器用ですね」
    「でもさすがに付けっ放しにはできないね」
     小さな白い花で編まれたそれをプレゼントの山の一番上に置いてオールマイトはふうと息を吐いた。机と机の間から伸びているケーブルに視線が向く。不思議そうにそれを持って手繰ると、ぷらんと自分のスマートフォンが垂れ下がっている。
    「あれ」
    「鳴りっぱなしで充電切れそうだったんで」
     充電ケーブルの先端には黒い猫の補強パーツが付いていて、名前の記載がなくとも相澤のものだと把握できる。
     画面を見ればまだバッテリーの数値は心もとなく、オールマイトは学校にケーブルを置いてない。
    「ごめん、もう少し借りていてもいい?」
    「どうぞ。打ち合わせはどうしますか。そのプレゼントを仕分けしてからにしますか」
    「いやいや、君の都合を優先して欲しい。私はお願いした立場だもの」
    「そうですか。じゃあ今からでいいですか、隣のミーティング室空いてるので」
     相澤がファイルを手に立ち上がると、オールマイトも机の引き出しから同じ色のファイルを取り出して相澤の後ろを追った。
     
     
     
    「お疲れ様です」
    「相澤くん、この後の予定なんだけど」
     退勤時間のチャイムが鳴る。オールマイトはミッドナイトに譲ってもらった紙袋にプレゼントを大切そうにしまっている。花冠は勿論一番上だ。
    「何かありましたか」
     忘れている打ち合わせがあったろうか。オールマイトは周囲をちらと見回して、相澤にこっそりと耳打ちをした。
    「あの、もし良かったら一緒にご飯でもどうかと思って」
    「……は?」
     腹の底から出たような相澤の低い返答にオールマイトはびくっと体を震わせ、それでも相澤の前に立っている。
    「今日のあんたの夕飯なら山ほど来てたメールやら電話やらで事足りるんじゃないんですか」
     事実の確認をする相澤にオールマイトはうんそうなんだけどでもあの、と言葉を濁して飲み込ませ、座っている相澤に立っているオールマイトが上目遣いというのもおかしなものだが、たっぷりと時間の溜めを作った後に食い下がる。
    「…………だめ、かな」
     事務所やらテレビ番組やらどこぞのスポンサー主催のパーティーはどうしたのか。万が一そのどれもバッティングやスケジューリングで今日じゃなくなったのだとしても、あのオールマイトの誕生日当日の予定が空白ということは有り得ないのでは、と相澤は思っている。
    「罠ですか?」
     訝って問いかけるもオールマイトはきょとんとして首を傾げるだけだ。
    「……なんの?」
     これは本気で飯を誘いに来ているだけなのか。
    「あと誰に声かけてるんですか」
    「……誰にも?」
     何故語尾が上がるのか。そして誰にも、とはつまり二人きりということか。
     なんで俺なんです、と問い掛けようとして相澤はその言葉を飲み込んだ。誘われて嬉しい気持ちが顔に出そうになってオールマイトの視線から逃げるように横を向く。
    「……仕事終わってからなら良いですよ」
    「本当?」
     相澤の了承にオールマイトはぱっと顔を輝かせて喜んだ。
    「すぐ終わるわけじゃないんで一時間後くらいに連絡入れます」
    「うん。用意しておくよ」
     用意? と相澤が聞き返す間も無くオールマイトはスキップでもしかねないふわふわの足取りで紙袋を下げて帰って行く。
     そう言えばハンカチを返してもらい損ねたな、と思ったが、後から会うならその時でもいいし高いものではないから返らないなら返らないでも構わない。
     相澤はそれきりハンカチのことを頭の中から追い出して黙々と書類作成に勤しんだ。
     パソコンの電源を落としたのはそれからきっかり一時間後。何かあった時のためにと強引に番号交換をさせられて以来オールマイトの個人携帯に連絡を取るのは初めてだった。
     オールマイトの個人携帯の番号が自分のアドレス帳に登録されている現実に未だについていけない時もあるが、それでも彼は今は平和の象徴でありながら相澤の後輩でもある。
    「はい」
    「もしもし、相澤です。お待たせしました」
    「校門のところの駐車場に車停めてあるよ」
    「はい」
     オールマイトが車通勤だという話は聞いたことがなかったし、そもそも免許を持っていたのか。言われた通りの場所に行けば国産車ではないエンブレムを付けた価格を聞きたくもないスポーツカーが停まっている。今からこれに乗るのかと目立つことが嫌いな相澤が近寄らずに通り過ぎてしまおうか迷っていると運転席からオールマイトが手を振るのが見えてしまった。
    「……なんですかこのド派手な車」
     赤や青や黄色ではないだけマシだが、黒とは言えピカピカに磨き上げられて鏡くらい反射しそうなボディに気後れしながら相澤は助手席のドアを開けた。
    「派手かい? 黒なら地味だろ」
    「黒だから地味ってわけでもないと思います。そもそもあなたとは基準が違いましたね」
    「じゃあ行くよ。シートベルトちゃんと締めた?」
    「ええ」
     ギアを入れて静かにアクセルを踏み込む。加速の急な感じもブレーキングの変な癖もない。乗っていて不快になる運転ではなかったし、スポーツカー故の低重心の安定性でこのまま高速をロングドライブしたら楽しそうだという気持ちにもなる。
     勿論そんなことはないし、燃費が悪いだろうなという短距離だけを走行して車は街の一等地にあるマンションの地下へと吸い込まれていく。
     運転中のオールマイトは終始ご機嫌だ。
     何がそんなに楽しいのか。
     自分の誕生日に祝ってくれる他の人たちに目もくれず、何故自分を夕飯に誘っているのか。
    (誕生日おめでとう、の一言も言えない俺を)
     ヒーロー好きならオールマイトの誕生日を知らないものはいない。相澤だってその一人だ。
     折角同僚になったのだし何か簡素なものでも送ろうかという気持ちはずっと抱いていた。でも結局彼が何を喜ぶのかわからなくて、何を送っても喜んでくれるだろうという気はしていても、それはやはりその他大勢のうちのひとつでしかなくて。
    (……それなら、いっそ、何も送らない方が)
     オールマイトの心に傷のひとつも残せるのではないかと浅はかなことを考えて、相澤は今朝からずっとオールマイトの誕生日だということは理解しながらそれには積極的に触れずに来た。
     拗らせている自覚はあるのに、何故か誘われてしまった夕飯を断るだけの胆力がなかった。
    「着いたよ」
     駐車場に車を停めて降りる。どこか店に行くのだろうと思ったが、先を歩くオールマイトの後ろを黙って歩き高層階行きのエレベーターを登って辿り着いたのはマンションの一室だった。
    「……ここは?」
     マンションの中でシェフがやっている風変わりなレストランなのかと思いきや、家具は少ないがどう見ても生活感がある。ソファに大きなテレビ、カーテンが開いた窓からは暮れかけた空の藍から橙へのグラデーションが一枚の絵のように広がっていた。
    「私の家」
    「は? メシじゃないんですか?」
    「ご飯だよ。仕込みは済んでるから直ぐに出すね。洗面台はそっちだから手を洗って待ってて」
     オールマイトは何を言っているのか。
     いや、オールマイトは今全部説明した。
     理解を拒む頭の片隅で相澤は事実を確認する。洗面台から流れ出る水の冷たさも、嗅いだことのない高級そうなハンドソープの香りも、鏡に映る目の下のクマがひどい小汚い三十の自分も、何もかもが現実だ。
    「オールマイトの誕生日にオールマイトの家でオールマイトの手料理を俺が食うのか?」
     鏡の中の自分は困惑している。
     ここまで連れてこられたら誕生日おめでとうの一言を言わないわけにはいくまい。別に祝いたくないわけじゃない。ただ捻くれて言いたくなかっただけのことだ。
     プレゼントはないけれど。
     リビングに戻るとテーブルの上は既に皿でいっぱいだ。貰い物だけど飲めないから好きなの飲んで、とワインから日本酒まで聞いたことのない銘柄の高そうなラベルのものがずらりと並んでいる。
    「じゃあ頂きます」
     テーブルを挟んで向かいに座ったオールマイトがぱしんと手を合わせる。相澤もそれに倣って手を合わせ、残したら勿体無いしなという気持ちで早速オールマイトの手料理を腹一杯堪能した。
     酒は飲みすぎるとろくなことにならないので味もわからないがワインを開けてもらった。食事と一緒にちびちび飲んでいたつもりだが、瓶の半分くらいでやめておこうと思ったところで残しても捨てるだけというオールマイトの発言にそれは勿体無いなと結局一本空けてしまった。
     それが多分、相澤にとっての誤算だった。
    「ご馳走様でした。美味かったです」
    「こちらこそ、全部食べて貰えると思わなかったから嬉しいな」
    「皿片付けます」
    「いいよ、君はお客さんなんだから座ってて」
    「でもあんた今日誕生日でしょ」
    「……相澤くん、知ってたの?」
    「あんたの誕生日なんか国民全員知ってますよ」
    「ええ……そうかなあ」
     照れでなく懐疑的な声が出たので、この人はまだ自分の知名度をわかっていないのだろうかと思う。
    「誕生日祝って欲しかった人いないんですか。折角の日に俺なんか誘ってどうするんです」
    「祝ってくれる人がたくさんいるのは幸福なことだし有難いと思うよ。でも」
     オールマイトは少しさみしそうに笑って白い皿を重ねて行く。
    「今日はこうやって君と過ごしたかったんだ」
    「……そうですか」
     何故。
     理由を探して相澤はその探究心に蓋をする。
    「なんか欲しいもんありますか。後からでも良ければ何か送りますよ、飯のお礼に。あんまり高いもんは無理ですけど」
    「欲しいものなら今夜の君の時間を貰ったよ」
    「……それは別にプレゼントでもなんでもないのでは」
    「そう? 君が何かくれるというのなら有難く頂くけど、特に欲しいものはないんだ」
     オールマイトの個人的な欲が薄いことは知っている。それは全てを持つもの故の傲慢さとは一線を画す執着の無さのせいだろう。
    「本当にないんですか?」
    「……ものでなければ、あるにはある」
    「俺にできることならしますけど」
     オールマイトの誕生日に相澤があげられるものなどたかが知れている。金で代用できないのは、封も開けられていない紙袋の中のひとつになるくらいならあげない方がマシな、オールマイトの心に爪痕くらいは残せるのではないかと思う自分の気持ちくらいだ。
     でもそんなもの、あげたって迷惑なだけで。
    「相澤くん、簡単にそんなことを言ってはいけない。私が君の優しさにつけ込むような敵だったらどうするつもりなんだい」
    「あなたが敵なら俺達に勝ち目はありませんよ」
    「全幅の信頼は嬉しいけれどね」
     君はもう少し私を疑った方がいい。
     オールマイトは繰り返して、シンクに皿を片付けるとワインを空けた相澤のグラスに二本目の赤を注いだ。
    「何を疑えと? あなたの明日の提出書類の不備?」
    「痛いところを付かないで」
    「見直ししろってあれほど言ってるのに」
     相澤の白い肌が酒精によって赤く色付き、乾いた目が普通の人の目のように濡れているのをオールマイトはテーブルの反対側でじっと見ている。
    「じゃあひとつ、君にお願いをしていいかな」
    「ええどうぞ」
    「……おめでとうって言って欲しい」
     どんな無理難題を頼まれるのかと思っていた相澤は拍子抜けして、素直に顔に出たそれを見てオールマイトが堪え切れずに笑った。
    「そんなこと? って顔だけど私は今朝からそれが欲しくてたまらなかったって言ったら笑うかい?」
    「……笑いはしませんけど。だってあんたの携帯朝からブーブーブーブーうるさくて、そんなにたくさん祝われてんのに、俺からの一言ってそんなに重要ですか」
     オールマイトは今でも鳴りっぱなしのスマートフォンをソファの上に置いている。視線をやったそれは今でも通知のたびに画面の光がぽっぽっと不定期に明滅していた。
    「…………うん。自分で強請っといてなんだけど」
    「別に言いたくなかったわけではないんですが」
     オールマイトがそこまで相澤に祝われたい理由。
     オールマイトが誕生日の夜を相澤と過ごしたかった理由。
     自分に都合良い解釈を始めようとするそれを追い出そうとするのに、あっという間に根を張って巣喰ったそれは簡単に出て行かない。
    「お誕生日おめでとうございます」
    「……ありがとう」
     オールマイトは相澤の言葉を噛み締めるようにゆっくりと目を閉じ胸に手を当てた。その様子を眺めて、爪痕を残したくなった。
     二本目のワインをちびりと飲んで、相澤の言葉に浸っているオールマイトを眺めて。
    「あんたは欲しくないだろうけど俺があげたいもんはあるんですよ」
    「え? 君から貰えるなら私はなんだって嬉しいよ。鼻をかんだティッシュとか?」
    「あんた俺をなんだと思ってるんです?」
     ふわふわと酔いが回って、美味い飯を食べて満たされた腹とアルコールが相澤の警戒心を無にしている。
     わくわくと目を輝かせるオールマイトの表情がどう変わるのか想像しながら相澤は呟いた。
    「あんたが好きです」
    「……」
     オールマイトの口がポカンと空いた。あのオールマイトがそんな顔をするなんて。
    (オールマイトの間抜けヅラ、貴重だな)
    「ね? いらないでしょ?」
     恋心と引き換えに、オールマイトの心に忘れられない自分が刻まれるならそれでいい。世話になった食事と酒を仇で返すようなものだけど。
     空になったグラスに相澤が手酌でワインを注ぐ。
    「……」
    「はい?」
     オールマイトの低い声が聞き取れず、相澤は耳を向けて聞き返した。
    「嬉しいよ。その気持ち、全部もらうね」
     相澤を見据えたオールマイトの表情は想像のどれとも違う真剣なもの。
     何に対する回答なのかを相澤の思考回路は一瞬見失った。その隙にオールマイトの手が相澤のワイングラスを持った手に触れる。
    「最高の誕生日プレゼントだよ相澤くん」
    「……はい?」
    「君と恋人になれるなんて」
     相澤はオールマイトの言葉が理解できずに瞬きを繰り返す。オールマイトは相澤の左手を取り薬指の付け根にキスをした。
     間抜けヅラを浮かべたままの相澤を、オールマイトは見たことのない甘い微笑みで見ている。
     食後のデザートの代わりだな、と相澤はあまりの出来事に放棄した思考の真ん中でそんなことを思った。
     
     
     
     
     
     
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