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    甘味。/konpeito

    800文字チャレンジだったりssを投げる場所

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    甘味。/konpeito

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    本日の800文字チャレンジ
    クロリン/創ed後/乱されるなら夜がいい

    「ということで、今日は茶道部の見学に来ていただきます」
     学院祭を終えたある日の放課後、二年生に進級したミュゼが教卓に立ちそう言い放った。
    「んだよエセふわ」
    「先月、クロウさんたちと軽音楽部の部活見学に行かれたそうじゃないですか。ズルいです。リィン教官には他の部活も見学する義務があると思います」
     リィンの腕にしなだれかかるミュゼは頬を膨らませている。同様に学院へ残り、今年から生徒会長を務めているアッシュは嫌そうに顔を顰めた。
     結局、日替わりで各部活を巡ることに決まり、初日である今日はミュゼの所属する茶道部を見学する流れになった。
    「着物まで準備していたんだな」
     赤を基調にした東方由来の着物へ袖を通したリィンは帯を整え、一息つく。クラスメイトの着物もそれぞれしっかり用意していた彼女によりⅦ組の面々も見学に同行していた。
    「もちろんです。クロウさんの分も用意していますので、後ほどお渡しくださいね」
     渡された深い蒼を基調とした彼らしいそれに目を細める。ふたたび旅に出た彼を思い、そのうちなと曖昧に笑った。
    「んで、それがこの着物つーわけか」
     先に自身の着物へ袖を通したリィンはクロウに着物を着付け、数歩離れて彼を眺める。
    「どうだ」
    「ああ、いいんじゃないか」
     逞しい体躯に蒼の着物がよく映える。裾を這うように波飛沫が描かれ、灰色の帯が馴染んでいた。伸びた彼の襟足を着物と同じ色の組紐で結い、肩から流した。
    「ここのラインがエロい」
     リィンの頬から首筋を撫でる彼は真剣な顔をしている。着物最高、としみじみとした口調で語る様子に呆れた。
    「お前な……」
     いつの間にか腰を撫でていた怪しい手つきに眉が跳ねる。それを叩き落とし、厳しい目を向ける。これからミュゼ主催の茶会に参加するのだ。乱されるのは困る。
    「終わったら、な」
     クロウの襟を整え、そっと囁いた。
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