恋しのぶ 今年から担当している生徒らがアインヘル小要塞に用意された階層を攻略していくのを、モニタールームでシュミット博士とともに見学していたときだった。
「よっ。リィン久しぶり」
モニタールームに突然入ってきた銀髪に目を見開く。まるで行きつけの喫茶店に立ち寄るような気軽さで現れたクロウ・アームブラストと会うのは、実に半年振りだった。
「クロウ! 本当に久しぶりだな。半年振りだぞ」
「もうそんなになるか?」
リィンの隣りに並んだクロウは、リィンの眺めていた画面を見下ろし懐かしいなと目を細めている。その横顔が、見ていないうちにまた一段と逞しくなったように映る。
「これがリィンの新しい生徒か」
「ああ。ユウナたちに負けず劣らず、なかなか面白い取り合わせだ」
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