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    yo_lu26

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    2022年05月05日 10:00〜22:00
    フロ受けWebオンリー「きまぐれウツボは愛されたい!」みに!
     イベント展示です。観用少女パロディネタとなっております。ジェイフロです。

    #ジェイフロ
    jeiflo

    ラッキードールは貧乏青年の夢を見る甘々らぶらぶいちゃいちゃ全年齢の観用少女パロ。人間🐬×観用少女🦈。店主は🐙です。

    「前代未聞のことです。まさか、観用少女が自分で目覚めて、お客様を追いかけていってしまうだなんて」
     通りがかっただけの🐬に反応して目覚めてしまった観用少女🦈と貧乏青年🐬とのハートフル同居生活のお話。お話は一区切りですが、今後続く予定です。


    ※※※


    「ラッキードールは貧乏青年の夢をみる」 

     ああ、お腹が空きました、とジェイドは初夏の夕暮れの生ぬるい風に乗って漂ってきた、どこかの家の美味しそうな夕餉の匂いにため息を吐いた。最近のジェイドは空腹でいるのが常となっていた。まさか、新卒で入った会社が数ヶ月で不祥事が露見し倒産するなんてさすがに予想できなかった。とりあえず生活を繋ぐために惣菜屋で働いているが生活は厳しい。頼りたくても両親は海の向こうで、帰るためのお金にすら事欠くありさまだ。そもそも渋る両親を説得してようやくこの街にやってきたので、親には頼りづらい。生活は苦しいけれど、ジェイドはまだまだ帰るつもりはなかった。昔から故郷ではないどこかで、自分の好きな場所で暮らしてみたかった。それがやっと叶った今、多少不自由でもここでの生活を続けていきたい。惣菜屋での仕事終わり、廃棄予定のおかずを片手にもう大分暗くなりかけている道を歩く。このおかずも、今日と明日と二日に分けて食べなければならない。もらってきたおかずは、成人男性でなおかつ燃費の悪い彼にとっては本来一食でぺろりと平らげられてしまう程度の量だったが、それほど食費を切り詰めなければ、生活が回っていかなかった。
     空腹を紛らわせるために、本屋に寄ってから帰ろうといつもと違う道を選んで、よく知っている町の知らない道を通ったら、宵闇にぼんやりと灯りのともる不思議な雰囲気の店が現れた。この辺では珍しい、オリエンタル風の凝った装飾の施された華やかなショーウィンドウになんとなく視線が吸い寄せられる。
     磨き上げられた硝子の向こうには見たこともない世界が広がっていた。煌びやかに飾り立てられた美しい子供達が目を閉じて何人も座っている。その中でも特にジェイドの目を惹いたのは、天使と見まごうような際立って美しい子供だった。海を思わせる色合いのトルコ石と、深い紺碧のサファイアが散りばめられた豪華な首飾りや腕飾りを身にまとって、宝石と揃いの鮮やかな髪の毛をした子供が、長い睫毛を伏せて硝子のすぐ向こうに優雅に腰掛けていた。いや、飾られている、という表現の方が正しいのかもしれない。実際、その子供はまったく美術品のようだった。極上の真珠のように青白い肌の上には、鴉の濡羽色の艶のある長い一房が右側にだけ品よく垂れていた。すっと通った鼻梁は形良く、顔の造形の中心に神がかったバランスで配置されている。唇の色素は薄く、口元はやんわりとゆるんでいて、頬はふっくらと滑らかで触れたくなるような肌理の細かさだ。美しさの調和を損なわない程度のその柔らかそうな口元とまろみを帯びた頬の曲線は、見た人の心を掴んで離さないだろう。その子供らしい幼い柔らかさは整った顔立ちの魅力をさらに増していた。短髪なので少女なのか、少年なのかすら判然としないが、とにかくその子供は夢のように美しかった。瞳を閉じていてなおこんなに美しいのに、瞳が開いたらどれだけ魅力的なのだろう。
     ジェイドは立ち止まって、しばしの間食い入るようにショーウィンドウを見つめていた。扉が開いて、店主らしき人物が客と共に談笑しながら店から出てきた。銀髪の店主は裾の長い中華服に身を包み、丸眼鏡の奥でにこやかな笑みを浮かべて客を丁寧に送り出していた。客の紳士はひとめで上流階級なのだと分かる立派な身なりをしていて、道の少し先では黒塗りの高級車と運転手が紳士の帰りを恭しく待っていた。この店は、それなりの地位にいる、それなりの収入を持った客がやってくる場所なのだ。改めてみると店構えも豪奢で、扉が開いた拍子に店内からはなんともいえない、馥郁たる甘い良い香りが漂ってきた。そこはとてもではないが、食べることにすら困っているジェイドが足を踏み入れてよい場所ではなかった。途端に、自分が持っている廃棄寸前の揚げ物の入ったビニール袋と、着古した上下の洋服があまりにこの場所にミスマッチであることに気づき、頬が熱くなる。我に返ったジェイドは、足早にその店の前から立ち去った。

     その夜、トントントン、と随分低い位置からノックの音が響いたので、ジェイドは不審に思って安アパートの覗き穴を覗いた。曇った視界不良のレンズ越しに、ちらっと子供の頭頂部のようなものが見えた。鮮やかなターコイズブルーに感じる既視感。こんな時間に子供?迷子だろうか、と思い扉を開けるとそこには夕刻に見惚れた天使が立っていた。美しい子供はジェイドを見上げると、嬉しそうにぱあっと表情を輝かせて、ぱくぱくと口を動かした。言葉は聞こえないが、一生懸命に何かを話している。子供はショーウィンドウに飾られていたときの姿のままだ。その周りだけうっすら光っているかのようにキラキラと光が散っている。あの店で見た子供が自分の家の前でにこにこ笑っている状況に、ジェイドは声も出せないほど驚いた。なぜ。どうしてここにこの子が。こんな豪華な宝石を身につけたまま、歩いて来たのだろうか。とりあえず、部屋の中にいれようか、いや、万が一にも自分が盗んだと思われるのはまずい。一瞬でさまざまなことを考えて、ジェイドはひとまず会社員時代に購入したジャケットを羽織って、革靴を履いて、一応精一杯身なりを整えてから、急いであの店に向かった。ジェイドに手を引かれていることが嬉しいのか、子供は機嫌良く素直についてきた。

     *

    「前代未聞のことです」
     この店の店主であるアズールは芝居がかった仕草でこめかみをおさえた。
    「まさか、観用少女が自分で目覚めて、お客様を追いかけていってしまうだなんて」
     子供を店に連れていったジェイドは、営業時間外であったであろうその店に無理やり灯りをつけさせ、二人の姿に驚いた店主に店内に招かれ、良い匂いのするお茶を振る舞われているところだった。彼の膝の上には、件の天使が当然のように座っていて、ジェイドにもたれてうっとりと幸福そうにしていた。
    「大変ご迷惑をおかけしまして、申し訳ございません。本来であれば、この子は眠っているはずだったのですが。いつの間にか目覚めて、店を閉めた後に抜け出していたようで……。お客様が連れて来てくださって、大変助かりました。観用少女はうちの大切な商品ですので」
     店主は感謝の言葉を述べながら、お茶請けの砂糖菓子を机に並べた。先ほどから店主の言っている観用少女というのは一体なんなのだろう。ジェイドにとっては初めて聞く言葉だった。ジェイドが怪訝な顔をしているのに気づいたのだろう。店主はジェイドに問いかけた。
    「観用少女(プランツ・ドール)をご存じですか?」
     ジェイドは素直に首を横に振る。ドールというと、この子供は人形なのだろうか。どうみても、生きているようにしかみえない。
    「観用少女とは生きている人形です。名人の称号を持つ職人が丹精を込めて育て上げた、この店でしか扱っていない特別な存在なのですよ」
     生きている人形。耳慣れない言葉にジェイドは目を瞬かせた。生きてはいるが、この店にいる子供達は人間ではないらしい。うっすら心配していたのだが、人身売買をしているヤバい店でなくてよかった。先ほどから膝の上の子供がしきりにジェイドの服を掴んで、何かもの言いたげにしている。
    「おや、この子がお客さまのお名前を知りたがっているようです」
     店主には、この子の言いたいことが分かるらしい。ジェイドは少し羨ましく思った。
    「……僕は、ジェイドと言います」
     そっと子供の顔を覗き込んで名前を名乗ると、子供の口がまたぱくぱくと動いて、満足そうな表情をした。聞こえないけれど、きっと今僕の名前を呼んだのだろう。何故かそのことはわかった。
    「この観用少女はフロイド、と言います。この青白い真珠のような肌にちなんで、青にまつわる名前を冠しています。お客さまのお名前も美しい宝玉の名前ですね。翡翠と真珠とは、なんだか縁を感じますねぇ。容姿も、どことなく似た面影がありますし」
     店主はにっこりと笑ってみせた。この店主も相当整った美貌の持ち主なので、今のように微笑まれると客はどきっとするだろう。しかし、完璧な笑顔ではあるのだが、どこかカネの匂いのする、胡散臭さを感じさせる笑みだった。
    「あの、こんなに美味しいお茶をいただいて、店の中にも入らせていただいて、ありがとうございました。今日はこの子を返しに来ただけですので、僕はそろそろ帰らせていただきますね」
     商売の話をされる気配を感じて、ジェイドはゆっくりと腰を浮かせた。この観用少女が売り物だというなら、この後に待ち受けているのは間違いなく、この子供を購入する、しないという話だろう。立ちあがろうとするジェイドの膝が伸びるのにあわせて、するっと膝から滑りそうになるフロイドを抱えてやって、床に優しく立たせた。立ち上がった僕を見上げて、フロイドは僕がどうしようとしているのかを注意深く伺っているようだった。
    「お待ちください、お客様。もう少し、ゆっくりしていかれてはいかがですか」
    「いえ、もう遅い時間ですし。明日も早いですから」
    「そう言わずに。この子と一緒に過ごす生活を、是非想像してみてください。お迎えしていただいても、そんなに手はかかりません。必要なのは、一日三度のミルクと砂糖菓子、そしてたっぷりの愛情だけです。風呂もトイレも、着替えだって一人でできるように完璧に躾けてあります。まあ、この子は気分屋なので、たまには甘えて、できることもやってもらいたがりますが」
    「ええ、たしかに貴方のおっしゃる通り、この子は大変魅力的です。素人の僕でも、この子が最高級の、滅多にお目にかかれないほどの観用少女なのだろうということは分かります。でも、僕の身なりを見れば分かるでしょう。僕のような人間には不釣り合いです。今の僕は、自分が生きていくだけで精一杯なんです。別のもっと、生活に余裕のあるような人と一緒に暮らす方が、フロイドも幸せでしょう」
     ジェイドの安っぽいズボンの布地に頬を擦り寄せてくるフロイドの頭を柔らかく撫でて、ジェイドはその手をそっと離した。手を離されたフロイドは、なおもジェイドを見上げ続けている。その瞳が少しだけ不安そうに揺れていた。
    「そうですか……。残念です。目覚めたプランツ・ドールは、そのままでは商品になりませんので。メンテナンスが必要になるのですよ。またフロイドには眠ってもらわなければいけませんね」
     フロイドは静かにじっとしていたけれど、掴んだジェイドの服の端をけして離さなかった。
    「観用少女は、ほとんどが少女なので少年のドールは大変貴重なんですよ。それに、この子はさらに特別なんです。彼は持ち主に幸運を運ぶ、百年に一度の奇跡のドールなのですよ。それゆえ気難しく、気まぐれで、起きたと思ったらすぐに眠ってしまったりして、なかなか相性のよいお客様がいらっしゃらなくて。観用少女は持ち主を選ぶので、誰にでも目を覚ますわけではないのです。ましてや、たった一回店の前を通り過ぎただけのお客様の気配で目覚めて、しかもそのまま追いかけていってしまうなんて……普通はありえません。お客様はよほど気に入られたのでしょう。これは、運命ですよ、お客様」
     話しながら店主のアズールは、飲み干したジェイドの空のカップに新たなお茶を注いだ。それでもジェイドが首を縦に振らないのをみて、さらに畳みかけてくる。
    「ああ、困りました。本当に希少な個体ですから、フロイドが目を覚ます相手は、この世に貴方しかいない、という可能性だってありえるのです。貴方に選んでもらえなければ、この子は……。ずっと現れない誰かを待ち続けて待ち続けて、しまいには枯れてしまうかもしれません」
     そうまで言われると、ジェイドの良心も流石に痛む。何も、フロイドのことが気に入らなくて連れ帰らないというわけではないのだ。ただただ、単純に、それはもう絶望的なまでに、お金が足りなかった。ましてや、そんなに価値のあるプランツ・ドールなら一体いくらするのか考えるだけでおそろしい。
    「しかし、お客さまにその気がないのであれば仕方がありませんね。でもせめて、もう一杯、このお茶を飲む間の時間だけでも、フロイドの主人になってあげてくださいませんか。どうぞ、一度だけでも、この子の名前を呼んであげてください」
     促されて、おそるおそるフロイド、と呼べば、すぐさま極上の笑顔が返ってきた。その笑顔を見ただけで、ジェイドの脳内には恍惚と陶酔と、とにかく酔っ払った時に感じるようなめちゃくちゃな多幸感が滲み出てきた。瞬間的に、この笑顔を手放せるはずがない、と思ってしまうほど、フロイドの笑顔は魅力的で、もうジェイドの心は掴まれて揺さぶられて、どうにも抗えない、と完全降伏しそうな勢いだった。
     フロイドは、桜貝のような艶々の爪が乗った指先でお茶の注がれたカップを掴むと、ずいっとジェイドの口元に近づけた。飲め、ということなのだろう。かぷ、とカップの端に口をつけると、ちゃんと一口分のお茶が飲めるように絶妙な角度でカップを傾けてくれた。ジェイドにお茶を飲ませると、またにこぉっと満足そうに微笑む。ジェイドはその笑顔にまた見惚れた。そのまま、フロイドは茶請けの砂糖菓子をつまむと、むにぃっとジェイドの唇に押しつけた。口を開けて菓子を迎え入れ、舌に触れた甘味にジェイドの腹が鳴った。夕食をとった筈なのに、この有様である。自分の燃費の悪さが恨めしい。空腹の音を聞いたフロイドは次々とジェイドにお菓子を食べさせようとしてくる。こんな子供に気遣われるなんて恥ずかしい。しかし、彼の指から与えられる菓子は、今まで食べたことがないほど甘くて美味しくて、ジェイドはもぐもぐと咀嚼し続けた。最後のひとつにフロイドが手を伸ばそうとしたとき、ジェイドはやんわりとそれを制した。そして、自らの手でそれをつまむと、フロイドの口元に持っていった。
    「あーん、してください」
     口を開けて、と身振りでも示すために口を開けたままジェイドはフロイドに菓子を差し出す。フロイドは、心得たというようにぱかっと小さな口を開いた。菓子を押し込んだ拍子に、彼の口の中にうっかり指先が触れてしまう。フロイドは、お菓子を食べるついでのように、ごく自然にその指先をちゅっと吸い上げ、ぺろっと軽く舐めてから唇を離した。フロイドに舐められた指先がじわりと熱をもつようで、ジェイドは思わず頬が熱くなった。完璧な美貌の彼の幼い仕草に、まだまだ甘えたがりの子供なのだと改めて思い至る。もし、自分が彼を連れ帰らずに、ここに置き去りにしたら、彼は絶望してしまうのではないだろうか。この幸福そうな顔を自分が歪めてしまうかもしれないだなんて、そんなひどいことは想像するだけで耐えられない。フロイドが自分にしてくれたように、カップを彼の口元に差し出して、一口分のお茶を飲ませてやる。目を伏せて、口を控えめに窄めて上品に茶器に口をつける様はこの上なく愛らしかった。こくり、と飲み込んで嚥下する彼の小さな喉仏がたまらなく愛おしかった。そのまま、同じように手ずからもっと飲ませてやりたかったのだけれど、店主から基本的にミルクと砂糖菓子以外は変質の原因になりますので、と一口で止められてしまった。仕方なく、ジェイドは自分のカップに口をつける。できるだけ長くここにいられるように、ゆっくりゆっくりととっくにぬるくなってしまったお茶を飲んだ。たったカップ一杯のお茶を飲み干す間の時間、彼と過ごしただけなのに、もうジェイドの心は彼に完全に奪われてしまった。もう、どうしたって離れられない。それほどまでに、観用少女の、フロイドの魅力は凄まじかった。彼と一緒に暮らせたらどんなに幸福だろう。ジェイドの脳裏に、現在の自分の口座残高がよぎる。おそらく全額つぎこんでも、到底彼を得るには足りないだろう。でも、彼が欲しい。どうしても。現実的に考えれば到底不可能なのに、感情や思考はもうすっかりフロイドを連れ帰るつもりになってしまっていた。
    「もしも、お客様が渋っておられる理由が金銭面の問題なのでしたら、お支払い方法はご相談に乗りますよ」
     駄目押しに、店主の胡散臭い笑顔が光る。まるで、ジェイドの思考を読んだかのように伝票にすらすらと金額を書き入れていく。
    「あなたはとてもラッキーだ。フロイドはきっと、貴方に良い影響をもたらします。では、お支払いは分割払いの出世払い、ということで。まとまったお金が手に入ったら、早めにお支払いいただいても構いませんよ」
     気がつけば、ジェイドはフロイドを買うことになっていた。店主には、ものすごい回数の分割払いを許容してもらったが、これは一生死ぬまで払っていくんじゃないだろうかという額だった。なんといっても、桁の数が見たこともないほどずらっと長いのである。当面のフロイドの身の回りに必要なものの代金も含まれているとはいえ、通常の人生では目にする機会はないだろうというほどの0の多さに、思わず気が遠くなった。総額に比べて、自分の一回の支払いがあまりにも少額過ぎて、これでは死ぬまでに払いきれないのではないだろうか。しかし、店主がこの契約でいいと言うのだからいいのだろう。

     店主ににこやかに見送られて、店を出ると来た時と同じようにフロイドの手を引いて安アパートまでの道を歩いて帰った。自分には黒塗りの高級車のお迎えは無理だけれど、贅沢だってさせてあげられないけれど。きっと貴方を幸せにしますからね、とジェイドが告げるとフロイドはまたパクパクと口を動かした。
     もう、オレ、幸せだよ。だってジェイドと一緒にいられるから。
     そんな言葉が聞こえたような気がしたのは、もしかすると、都合のいい幻聴かもしれない。それでも、フロイドが幸せそうな表情をしているので、つられてジェイドも幸せな気持ちになった。

     *

     落ち着いて改めてみてみると、目を開けてころころと表情を変えるフロイドは、ジェイドの予想通り、目を閉じていたときよりもいっそう美しかった。店頭に飾られていたときに身につけていた高価な宝石たちは全て店に置いてきたけれど、何もつけていなくてもフロイドは十分綺麗だった。勿論その宝石も十分彼の魅力を引き立たせてはいたのだが、ジェイドの私物の白いTシャツ一枚になっても、フロイドの魅力は何も損なわれなかった。六畳一間の部屋は彼には似つかわしくないが、いつでもどこでもフロイドが視界に入るので、狭いのも悪くないと密かに心を弾ませた。これから二人の幸せな生活がはじまる。ジェイドはそのとき幸福の絶頂にいた。
     しかし、やはり現実はそう甘くなかった。ジェイドは身の丈に合わない買い物をしたツケを支払わなければならなかった。フロイドと暮らし始めてつくづく思い知ったのだが、観用少女というのはとにかくべらぼうにお金がかかる。職人が、最高級の品をふんだんに与えて贅沢に過ごさせることで、高品質を維持していたのだというのも頷けた。値引きされているような賞味期限間近の安い牛乳では体調を崩すし、風呂も残り湯を追い焚きして使わせた日には肌が荒れてしまう。ボディソープ、シャンプー、トリートメント、入浴剤、ヘアケア、スキンケア用品に至るまで、オーガニックのものか、店で販売している観用少女のための特別な高級ラインのものがおすすめだと店主に言われた。服も、店主が言うには本来一日のうちに何回も着替えさせるべきらしい。食事用の服、日中の室内用の服、外出用の服、風呂用の服、寝るときの服。そのどれも絹だったり、高級綿だったり、布地にもこだわらないとこすれた肌が赤くなってしまった。そもそもミルクをいれるカップにもフロイドなりのこだわりがあるらしく、彼のお眼鏡に叶うカップがジェイドの家の食器棚にはなかったので、一緒に買いに行った。彼が選んで指差したカップは王室御用達メーカーの作った高級品で、とてもではないが新品では手が届かなかったので、ネットでなんとか中古を探した。痛い出費だったが、フロイドはそれでも渋々といった様子で、ようやくそのカップに注がれたミルクを飲んだ。最低限フロイドの生活に必要なものは下位互換のものをなんとか知恵を絞って揃えたけれど、その最低限、のラインがとんでもなく高かったので、ジェイドの貯蓄はみるみる減っていった。エンゲル係数ならぬ、フロイド係数が爆上がりした。フロイドを優先し続けて、自分の食費をさらに減らしたジェイドの体重が五キロほど減ったあたりで、ジェイドが与えられるものと、フロイドが必要なものの間にあまりにも乗り越え難い壁があることを、いやがおうにも認めざるをえなくなっていた。月々のフロイドの代金の支払いも家計に重くのしかかっていた。ジェイドは惣菜屋以外にも仕事を増やしたが、出費に全く追いつけなかった。
     その日、フロイドが自分で使っているカップを落として割ってしまった。ジェイドが一緒にいれば、フロイドはおおむね機嫌よく行儀よくスマートに振る舞えるのだが、元々気分屋なところはあり、調子によってはどうしてもいつものようにできず、なにもかもがうまくいかない日というのもあった。その日はちょうど、そういう日だった。わざと落としたのではないことは分かっているので、もちろんジェイドはフロイドに何も言わなかった。しかし、ちょうど給料日前でどうしても新しいカップを買い直してやることができず、接着剤で繋ぎ合わせたカップにミルクを注いだけれど、フロイドは頑として飲もうとしなかった。仕方なく、ジェイドがそのミルクを飲んだ。そのミルクが本当に濃厚で美味しくて、自分の普段の食事がいっそう貧相に思えて、なんだかどっと疲れてしまった。あたたかいミルクがジェイドの心に過剰なほど沁みた。結局カップを買い直せないまま、二日が過ぎた。フロイドの薄いお腹から、きゅうくるくる、と空腹を知らせる音がしている。彼が他に唯一口にできる砂糖菓子も、随分前に切らしてしまっていた。ジェイドは、フロイドがお腹を空かせていることが哀しかった。自分の空腹には耐えられても、フロイドの空腹は耐え難かった。ジェイドはいかに生活が苦しかろうとも、いつも飄々とした態度を崩さず、貧乏であっても自分を卑下したりすることはないが、そのときは久しぶりに、みじめだという思いがした。
     ふと、幸せの絶頂を思い出す。フロイドがあの日追いかけてきてくれて嬉しかった。通り過ぎただけの自分のために目を覚まして、目の前にやって来て笑ってくれたのが、本当に嬉しかったのだ。一生に一度の運命は、互いしかいないのだと見初めた自分達は、お金の問題を乗り越えられないのだろうか。ジェイドは、フロイドの手をとった。かつて、ふっくらとみずみずしかったその手は、今は柔らかさを失ってやや乾燥気味である。
    「フロイド、僕たちは少し話し合いが必要みたいです」
     空腹で元気のないフロイドはそれでも神妙な顔をしてジェイドの前で正座した。
    「僕は稼ぎが少ないです。フロイドのために、色々なことをしてあげたいし、できるならこの世で最上のものを与えてあげたい。でも、現状その全てを叶えることは難しいです。だから、今までと生活スタイルを変えなくてはいけません。これからずっと一緒にいるために、どうか僕と同じ生活をしてくれませんか」
     観用少女の本来の在り方とは違うのかもしれない。守られて、慈しまれて、与えられて、愛されるだけの存在である彼に、自分と同じように生活をしてほしいということが負担になるだろうことも分かっていた。フロイドを幸せにすると誓っておいて、こんなことをフロイドに求めるのはひとえに自分のエゴでしかないということも分かっていた。でも、もうあの店に彼を返却するとか、そういうことは考えられなかった。どうあっても、ジェイドはフロイドを手放すつもりはなかった。
    「たくましくなってください。フロイド」
     どう考えても観用少女にかけるのに相応しくない類の愛の囁きだったが、ジェイドの切実な声の響きに、両手を掴まれたフロイドはこくっと真剣な顔で頷いたのだった。
     まずは、安いカップからもミルクが飲めるようになってもらわなくては。ジェイドが激安均一ショップで選んで、フロイドのために買ってきたマグカップを、これは僕が貴方のために選んだ、貴方への贈り物ですよ、と青いリボンを取手に結んで渡すと、フロイドはしばらく黙ってマグカップをぐるぐる回したりして眺めていたが、ようやく顔を綻ばせた。そして、驚くべきことに青いリボンのついた持ち手を嬉しそうに持って、注がれた温かいミルクをぐっと飲み干したのだ。ジェイドは、嬉しくて二杯目のおかわりもそのカップに注いだ。再び、美味しそうにミルクを飲んで、ぷはっと一息ついたフロイドは、満足げに極上の笑みを浮かべた。
    「ああ、フロイド……!」
     ジェイドの意図を汲んでくれて、安物の食器でも拒否せずに使ってくれたことに愛おしさが募った。きちんとティーソーサーとセットになっているわけでもない、ブランドものでもない、ただの白いマグカップを、フロイドは自分の使う器だと認めてくれたらしい。ジェイドが頑張ったご褒美にと青いリボンをマグカップから外して、フロイドの小指に結んでやると大層喜んた。
     ジェイドは確信した。愛情。そう愛情が何よりも大切なのだ。そういえば、最近は少しでも収入を増やそうと警備の夜勤仕事や深夜の工事現場のバイトも増やしていて、フロイドに留守番をさせることが増えていた。家にいる間も、体力温存と睡眠時間の確保のために、フロイドのための時間をとってあげることが少なくなっていた。フロイドがカップを割った日の前日も、フロイドは深夜になった僕の帰りを寝ずに待っていた。プランツはミルクと愛情だけでなく、本当はたっぷりの睡眠だって必要としているのに、僕のせいで寝不足だったのかもしれない。生活水準を下げることと引き換えに、ジェイドは仕事の掛け持ちをいくつか減らして、フロイドとの時間を多くとるようになった。
     食器だけでなく、ミルクの質も下げざるをえなかった。それまでは、舌が敏感なフロイドは観用少女の店で買ってくる栄養たっぷりの高価なミルク以外のものが少しでも混ざると受けつけようとしなかった。だから、スーパーで買った牛乳で嵩増ししようとしても、すぐにバレた。ジェイドはフロイドの抵抗感をなるべく小さくして安いミルクを飲めるようになるために、少しずつ少しずつ彼の舌を慣らしていった。まずは一滴、小匙一杯、大さじ半分、というように混ぜていき、フロイドが一口飲むごとに、「すごいです、フロイド!」「よく飲めましたね」「えらいです」と頭を撫で、額にキスをし、手を握り、とにかく大袈裟なほど褒めて褒めて褒めまくった。その甲斐があって、とうとう超高価な特別製のミルクから100パーセント市販の牛乳に置き換えることに成功した。はじめこそ慣れずに吐いたり、体調を崩したりしていたが、お腹も丈夫になったのか、今では何の抵抗もなくフロイドは値引きシールの貼られた牛乳を口まわりを白くして、美味しそうに飲んでいる。
     高価な服は外出用の一着だけを残して、全て売った。なかなか良いお金になった。代わりの服は地元で一番安い量販店で見繕ったが、フロイドはなんでも着こなしてしまうので、彼が着るととてもワゴンに投げ売りされていたような商品に見えなかった。フロイドも面倒そうだったので、何回も着替えさせることもやめた。風呂もジェイドと一緒に入るようにした。たとえ肌に合わない水や安い布で肌が荒れても、市販の安価な保湿クリームを丁寧に塗ってあげれば綺麗に治る。そのうちに、フロイドはだんだんと慣れてきたのか、肌が荒れることもなくなっていった。何よりも愛情が重要だというのは本当のことらしい。今や彼の身の回りに高価なものなんてひとつもないのに、ジェイドの愛情を一身に受けているフロイドはつやつやと輝かんばかりの美しさだった。ジェイドもやつれて体を壊す寸前だったのが、大分家計を立て直すことに成功し、健康的な肌色に戻っていた。

    「ただいま」
     ジェイドが帰ってくると、すぐにフロイドが跳ねるようにして玄関までやってくる。ワンルームなので、玄関まで十歩も歩かない距離なのだが、それでも迎えてもらえるのは毎日嬉しい。声は無いが、フロイドが口を動かしているのでおそらく「おかえり」というようなことを言ったのだろう。フロイドは、この頃特に一生懸命ジェイドに向かってパクパク口を動かしている。読唇術でもできたのなら、唇の動きを読んで彼が何を言いたいのか分かっただろうに。彼が声を発せないことが残念だった。そもそもプランツ・ドールというのは話すのだろうか。店に行っても何も買えやしないのだけれど、居心地が良いしフロイドの気分転換も兼ねて、ジェイドは支払いなどの用事がなくても、よく店を訪ねては無料のお茶を楽しんでいた。すっかり茶飲み友達のようになった店主のアズールに聞いてみると「基本的に当店にいるプランツは話したりはいたしませんね」という答えが返ってきた。密かにがっかりしていると「話す観用少女もいる、という話は聞いたことはありますが、正規の状態では基本的にありえません。話すプランツがいるならば、それは変質しているドールでしょうね」と店主は続けた。なるほど、全く望みがないわけでもないらしい。ならば、いつか話し出すこともあるかもしれない。ジェイドは気長に待つことにした。
     その日の夕食時、フロイドはホットミルク、ジェイドは持ち帰ってきたコロッケを温め直して食べようと食卓に並べていると、フロイドが、くんっとジェイドの服の裾を引っ張った。机の上のコロッケを指差して、ぱくぱく口を動かして、あ、と口を開けている。それはジェイドから、あーん、をしてもらうときの口の形だ。コロッケを食べさせてほしい、ということらしい。初めての要求だった。アズールからは、口を酸っぱくして、絶対にミルクと砂糖菓子以外のものを与えるなと言われている。変質するから、と。変質とはどういうことなのだろう。枯れる?壊れる?とにかく観用少女の専門家である店主が言うのだから、あまりよくないことが起きるのだろう。
    「だめですよ、フロイド。貴方にはこれは食べられないんです」
     ケーキやクッキーならともかく、揚げてからかなり時間の経った廃棄処分のコロッケなんて、フロイドが口にしていいとは思えなかった。何故食べたがるのだろう。このコロッケは店で自分が作ったものなのだが、まさかフロイドにそれがわかるはずもないし。コロッケの皿を持ち上げて、フロイドから遠ざける。それでも、フロイドは諦めなかった。箸を持つジェイドの腕にひしっと抱きついて、お願い、お願い、という、きゅるんきゅるんのおねだりの視線を熱烈に送ってくる。不覚にもジェイドは絆されてしまった。フロイドの可愛らしさにいつだって勝てた試しがないのだ。
    「仕方ありませんね。ひとくちだけですよ。……食べたいものを食べられない辛さは、僕もよく分かっていますから」
     ため息を吐いて、ほんの一口分を小さく小さく箸で切り分けると、フロイドの口元に運んだ。すぐにぱくっと口に含んだフロイドが、どんな反応をするだろうかとはらはらしながら見守る。口に合わなくて吐き出すかもしれない。ジェイドはティッシュを一枚ひき抜いて、フロイドがペッとするのに備えた。もくもくと頬を膨らませて咀嚼すると、ごくっとフロイドは飲み込んだ。気に入ったらしく、にこにこっとするとジェイドの箸を持つ手に頬擦りしてきた。流石に今日はこれ以上は食べさせられない、とジェイドはミルクを飲ませて宥めたが、その日以降、フロイドはジェイドと同じものを食べたがるようになった。繰り返し何度もおねだりされて、一口だけ、少しだけ、と絆されていくうちに、フロイドはどんどんミルク以外の食べ物の味を覚えていった。

    「お久しぶりです、お客様。おや、なんだかフロイドが大きくなっていませんか?」
     久方ぶりにアズールの店に顔をだしにいくと、店主は怪訝な顔をした。身に覚えのあるジェイドはぎくっとした。
    「まさか、ミルク以外のものを与えていないでしょうね。フロイドは貴重な少年のドールなんですよ。取り扱いはくれぐれも慎重にしてくださいね。この位の変化なら、メンテナンスに出せばまだ元に戻りますが……。よろしければ本日メンテナンスに出していかれますか」
     ミルク以外のものを口にするようになってから、たしかにフロイドは少し体つきがすらっとしてきた。身長も伸びてきている気がする。小学生寄りの少年だったのが、中学生寄りの少年に近づいてきている。ジェイドは店主の申し出を断った。別にジェイドはフロイドが少年であることに特段の価値を置いているわけではない。もし、フロイドが成長するならそれはそれで面白いと思ったのだ。もちろん天使のように幼く愛らしく可愛らしいフロイドも最高に魅力的だけれど、大人になった彼の姿が見られるならば是非みてみたい。ミルク以外のものを与えると観用少女は成長する。店主ははっきりとは言わなかったが、ジェイドにはそういう仕組みなのだと分かった。所謂裏技的な事象なのだろう。変質とは成長のことであり、メンテナンスの対象になるなんて、成長してしまったプランツにはあまり価値をおかない人間が多いのだろうか。ミルク以外のものを与えることに躊躇がなくなったジェイドは、ミルクはもはやおやつ程度にしか与えなくなっていた。ありがたいことに、フロイドはそのほかの食べ物もあまりたくさんは必要としなかった。自分と違ってかなり燃費が良いようだ。そんなに急に体格が変わるわけでもないらしく、フロイドはしばらく、大人っぽい少年の容姿のままだった。

    「ジェイド」
     初めてフロイドに名前を呼ばれた日のことを一生忘れないだろう。
    「はい、なんでしょう、ふろ……い、ど」
     あまりにも自然に呼ばれたので、思わずごくごく自然に返事をしてしまった。しかし、それがありえるはずのないことだと気がついて、はっとフロイドを見つめた。
    「あなた、今、僕の名前を?」
    「うん」
    「話せるようになったんですか」
    「ずっとオレ、しゃべってたよ。ジェイドに聞こえてなかっただけで」
    「そう……そうです、か。フロイド、あなた、こんな声をしていたんですね」
    「うん。やっとオレの声、聞こえるようになったね」
     たまらずジェイドはぎゅうっとフロイドを抱きしめた。あはっ、ジェイドと話せて、うれしー!無邪気に声をあげるフロイドをさらにきつくきつく抱きしめた。初めて聞くフロイドの声は、高く柔らかく耳朶に馴染んだ。フロイドは表情豊かだったし、大抵何を言いたいのか簡単なことであれば理解できた。それでも、やはり会話が成立するというのは、格別の嬉しさがあった。
     ジェイドが家計簿アプリを難しい顔で見つめていると、後ろから抱きついてきたフロイドが肩に顎を乗せながら画面を覗き込んできた。ここ数日は、かなり厳しい食生活を覚悟しなくてはならない。
    「オレ、なんなら水でもいいよ?」
    「大丈夫です。今日はスーパーが特売日で牛乳も安く買えるので」
     会話ができるようになったので、こんな情けないやりとりでも、ジェイドはフロイドの、フロイドはジェイドの愛情を感じた。食卓には、いつもの店からもらってきた揚げ物が並ぶ。毎日同じようなメニューで、ジェイドからすれば飽きっぽいフロイドは不満だろうと思うのだけれど、フロイドはあまり気にしていないようだった。
    「ジェイドの作るコロッケ、美味しいからオレ好き!」
     そう言ってにっこりと笑うフロイドの愛らしさといったら!発作を起こしたように彼の笑顔に心臓を掴まれたジェイドがフロイドの顔ごと抱き寄せると、青白い(フロイド)という名前の彼は、頬を薔薇色に染めた。

     この後、ラッキードールの異名をもつフロイドの恩恵を受けて、ジェイドはどんどん成り上がっていくことになるのだが、それはまた別のお話。
     
     <続>


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    yo_lu26

    MEMO2024年5月5日、都内の某逆三角の建物で行われたハズビンホテルのイベントに初めてサークル参加してきました!
    身内用というかフォロワーさん用備忘録です。私のフォロワーさんの名前、めちゃ出てくる。あとは楽しい雰囲気吸いたい方向け。
    初ジャンルイベント参加めっちゃ楽しかったよレポ やー。初ジャンルでのサークル参加めちゃくちゃ緊張しました〜。なんか全体だと五万人以上参加者いたみたいで、ハズビンも300スペくらいあったっぽい!
     急にハズビンの参加決めたからいつも手伝ってくれる友達が都合つかなくて、とても困っていたら、やこさんがお手伝いしに来てくれて本当に助かった!やこさんはオクタヴィネル寮生コーデで来て、私はアラスター推しコーデだったので、もうジャンルがカオススペースでしたが、やこさんの服はいつもかわいいのでオールオッケーです!ウイングチップの靴私も欲しい。私も心はオクタヴィネル寮生と兼務してる!好きな服を着て戦闘力を高めるんや。ここは戦場だから……。
     イベント当日の話ではないけど、今回来れなかったいつも手伝ってくれる友達が、新刊表紙の概念ネイル作ってくれて写真送ってくれて本当に嬉しかった。器用で天才なのだ。ありがとうございました!!
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    yo_lu26

    PROGRESSスペース読み原稿
    「三千字のアウトプットに三万字の思考が必要って本当ですか?」
    「成人向けが恥ずかしくて書けないのですが、どうしたらいいですか?」
    上記をテーマにしたスペースを開催しました。読み原稿です。メモ書きなので分かりにくいところもあるかもしれませんが、ご参考までに。
    20240203のスペースの内容の文字起こし原稿全文

    ★アイスブレイク
    自己紹介。
    本日のスペースがどんなスペースになったらいいかについてまず話します。私の目標は、夜さんってこんなこと考えながら文章作ってるんだなーってことの思考整理を公開でやることにより、私が文字書くときの思考回路をシェアして、なんとなく皆さんに聴いてて面白いなーって思ってもらえる時間になることです。
     これ聞いたら書いたことない人も書けるようになる、とか、私の思考トレースしたら私の書いてる話と似た話ができるとかそういうことではないです。文法的に正しいテクニカルな話はできないのでしません。感覚的な話が多くなると思います。
    前半の1時間は作品について一文ずつ丁寧に話して、最後の30分でエロを書く時のメンタルの話をしたいと思います。他の1時間は休憩とかバッファとか雑談なので、トータル2時間半を予定しています。長引いたらサドンデスタイム!
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    ジン(R18の方)

    DONEジェイフロです

    お疲れジェイドにフロイドが料理を作ってあげるお話
    なんて事のない日常な感じです

    ※オリジナル寮生割とでます
    ※しゃべります
    ジェイドが疲れてる。
     副寮長の仕事とアズールから降りてくる仕事、モストロラウンジの給仕と事務処理、それに加えて何やらクラスでも仕事を頼まれたらしく、話し合いや業者への連絡などが立て込んでいた。
     普通に考えて疲れていないわけがない。
     もちろんほぼ同じスケジュールのアズールも疲れているのだが、ジェイドとフロイドの2人がかりで仕事を奪い寝かしつけているのでまだ睡眠が確保されている。
     まぁそれもあって更にジェイドの睡眠や食事休憩が削られているわけだが。
    (うーーーーん。最後の手段に出るか)
     アズールに対してもあの手この手を使って休憩を取らせていたフロイドだったが、むしろアズールよりも片割れの方がこういう時は面倒くさいのを知っている。
     一緒に寝ようよと誘えば乗るが、寝るの意味が違ってしまい抱き潰されて気を失った後で仕事を片付けているのを知っている。
     ならば抱かれている間の時間を食事と睡眠に当てて欲しい物なのだが、それも癒しなのだと言われてしまうと 全く構われないのも嫌なのがあって強く拒否できない。
     が、結果として寝る時間を奪っているので、そろそろ閨事に持ち込まれない様に気をつけな 6656

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