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    takaso37206509

    @takaso37206509
    主に自創作の資料を置いています。楽しめるかわかりませんが、寛大な方が覗いてくださったら嬉しいです😊✨

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    takaso37206509

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    「人形劇」と「ドールハウス」

    【シナリオ】キーランとシルヴィキーラン「この辺のエリアの案内…ですか?」

    ヘクター「そう、オープニングスタッフの子に案内してあげてくれない?
         この辺、工事中のアトラクションもあるから
         一人で歩かせるには危なくて。」

    キーラン「でも……」

    セバス「良いじゃありませんか!
        話し相手がワタクシ達やヘクター様だけではつまらないでしょう。」

    ヘクター「失敬な」

    セバス 「たまには外部の方とお話された方が、
        ぼっちゃまも良い気晴らしになりますよ。」

    キーラン「大丈夫…かな?」

    ヘクター「まぁ…何か問題があったらすぐボクに連絡してくれればいいから。
         そしたらこっちで対応するよ。」

    キーラン「それなら最初からヘクターさんが案内すればいいんじゃ…」

    ヘクター「ボクこう見えて結構忙しいんだよ?
         経理から『遊園地課』とかわけのわからない課に飛ばされて
         てんやわんやで最近ようやく…」

    キーラン「わ、わかりました!」

    ---------------------------

    キーラン(案内するのがシルヴィーだなんて聞いてない!!)

    シルヴィー「あの…
          どうして顔を隠すんですか?」

    急に手帳で顔を隠しだしたキーラン。

    キーラン「ちょ…ちょっと事情があって…あまり人に顔を見せられないんだ。」

    シルヴィー「そう…なんですか…?」

    怪しそうな顔をするシルヴィー。

    キーラン「うん…怪しいよね…ごめん。
         で、でも、教育係のヘクターさんから話は聞いてるよ!」

    シルヴィー「ヘクターさんから?」

    キーラン「うん、『オープニングスタッフの子が来るから案内してあげて』って。」

    シルヴィー(社員のヘクターさんから頼まれるってことは、
          ちゃんとした園内の職員ってこと…?)

    シルヴィー「あ…だから私の名前知ってたんですか?」

    キーラン「え?」

    シルヴィー「さっき『シルヴィー』って、私の名前を…」

    キーラン「え!?あ!?うん!!!!!」

    シルヴィー(怪しい…けどヘクターさんの紹介なら。
          このエリアも回らなくちゃだし…)

    シルヴィー「……お名前、伺っても良いですか?」

    キーラン「ト……トーマスです、よろしく!」
    キーラン(父さんの名前だけど!)

    シルヴィー「改めまして、シルヴィーです。
          案内、よろしくお願いしますね。トーマスさん。」

    キーラン「! うん!!」

    シルヴィー(……悪い人じゃないのかな)


    ------------------

    キーラン「ただ…案内の前にちょっと準備があって…。
         申し訳ないんだけど、少し待っててくれる?」

    シルヴィー「はい、わかりました」

    ダッシュで物陰に隠れ、ヘクターに連絡するキーラン

    ヘクター「はい、ヘクター。」

    キーラン「ヘクターさん時間が無いんで端的に言います。
         3点お願いがあります。
         1点目、ボクの名前は今から『トーマス』です。

    ヘクター「………は?え?何言ってるのキーランく」

    キーラン「それから2点目!
         僕は諸事情あって人に顔を見せられない人間
         だけど無害な人間って事にして下さい!
         3点目!シルヴィーが僕の事を怪しんでいるので、
         良い感じにフォローしといてくださいお願いします!
         それじゃあ!!」

    ヘクター「あぁちょっと!…切られた…」
         トゥルルルル…
    ヘクター「さっそくシルヴィーちゃんだし…(ピ)はい、ヘクター」

    ---------------------

    シルヴィー(ヘクターさんに確認したし…
          とりあえずトーマスさんの事は一旦信用していいのかな。)

    キーラン「待たせてごめんねシルヴィー!」

    シルヴィー「いえ、大丈夫で…」

    ひょっとこのお面を被ったキーラン。

    シルヴィー(どうして更に怪しくなるのー!?)

    キーラン「顔隠せるのこれしかなくて…」

    シルヴィー「逆になんでソレを持ってるんですか…?」

    キーラン「Amaz〇nで見つけて『クールジャパン!!』と思って…」

    シルヴィー「ソウデスカ…」

    キーラン「ベネチアンマスクの方が良かったかな…?」

    シルヴィー「意外とどっちもどっちじゃないですかね…」

    キーラン「じゃあいっか」

    シルヴィー(良くはないけど…)

    ------------------

    キーラン「このエリアの案内はこんな感じかな」

    シルヴィー「はい、ありがとうございます。トーマスさん。
          それでは私はコレで失礼しま…」

    キーラン「あ…」

    シルヴィー「……?」

    キーラン「今日は…ビックリさせちゃってごめんね。」

    シルヴィー「ふふ…トーマスさん、今日謝ってばっかりですね。私みたい。」

    キーラン「え?」

    シルヴィー「トーマスさんもそんなに謝らなくていいんですよ?
          私大した迷惑かけられてませんし、それに…」

    キーラン「それに?」

    シルヴィー「今日一日一緒にいて…何となくですけど、
          トーマスさんって誠実で良い人なのかなぁって思えて。
          『段差に気をつけてね』とか色々気遣ってくれたから
          かもしれないんですけど、なんだかそれだけじゃない気がして…」

    キーラン「!」

    シルヴィー「まぁ、ひょっとこ付けた変わり者ですけど!」

    キーラン「…ソレ今言う必要あった?」

    シルヴィー「なかったかもしれません~♪」

    キーラン「はは!……ねぇシルヴィー。
         もしよかったらで良いんだけど、また来てくれないかな?
         今度はバイトじゃなくて、遊びに。」

    シルヴィー「?」

    キーラン「最近、劇場スタッフのバイトなかなか入れなくて寂しい、
         退屈って言ってたでしょう?
         僕も遊園地が開園するまでやる事が無くて…。」

    シルヴィー「えっと……。」

    キーラン「…!ごめん!こんな事言われても困っちゃ…!」

    キーランの唇に人差し指を向けるシルヴィー。

    シルヴィー「今日はもう『ごめん』はお腹いっぱいです。
          そうですねぇ~、通ったらトーマスさんお面外してくれます?                     
          あんまり必死に隠すから気になっちゃって。
          あ、でも無理には…」

    キーラン「外す。キミが通ってくれたら…いつか必ず外すよ…だから…。」

    シルヴィー「じゃあまた来ます」

    キーラン「!!」

    シルヴィー「今日はトーマスさんの素顔チラッとしか見れなかったから、         
          今度はじっくり見てあげます。覚悟してくださいね!」

    キーラン「……うん」

    シルヴィー「あ、でもトーマスさんの寝顔はちょっと可愛かったですよ?」

    キーラン「なっ!?」

    シルヴィー「あっはは、またねートーマスさん!」

    キーラン「またね…シルヴィー」

    -------------------

    マドリーン
    「あらぼっちゃま、ずいぶんとご機嫌ですわね。
    何か良いことでも、ありました?」

    キーラン
    「い、いや…何も。」

    マドリーン
    「何も無いこと無いでしょう?
    マドリーンには教えてくださらないの…?」

    キーラン
    「あ~~…え~~と……こ…子犬!
    庭にすごくかわいくて人懐っこい子犬がいたんだ!
    いやーかわいかったな!!」

    マドリーン
    「子犬…?ねこではなくて?
    野良猫はよく見かけますが、野良犬はあまり見かけませんし…。」

    キーラン
    「そ、それは…。」

    セバスチャン
    「ローレンス氏の会社の社員のペットでは?
    一部ではペット同伴で出社できる会社もあるそうですし。
    うちの庭をドッグラン代わりに使われたのでは?」

    マドリーン
    「なんですって!?
    あのジジィならやりそうですわ…!まったくうちの庭で勝手な事を…!
    ……でも、ぼっちゃまが喜んでらっしゃるなら、かまいませんわ。」

    立ち去るマドリーン。

    セバスチャン
    「ぼっちゃま、ぼっちゃま。
    私もその子犬系お嬢様にご挨拶しとうございます。」

    キーラン
    「セバス…もしかして見てた…?」

    セバスチャン
    「えぇ!えぇ!そりゃあもうバッチリと!!
    プラチナブロンドに青い瞳の美しいお嬢さんでしたねぇ!!
    ぼっちゃまとよくお似合いです!!」

    キーラン
    「…マドリーン達には黙っててくれる?」

    セバスチャン
    「もちろんですよ。
    ぼっちゃまが外部の人間と接触したと知れたら、
    マドリーン達が何をするかわかったものではありません。」

    キーラン
    「…どうしてセバスは止めないの?」

    セバスチャン
    「あんなにうれしそうなぼっちゃまを見て
    止められるわけが無いでしょう!」

    キーラン
    「ぼ、僕そんなにはしゃいでる?///////」

    セバスチャン
    「えぇ~~もう~~最高にかわいいですねぇハイ~~

    ただ…私とマドリーン達ではやり方こそ違いますが、
    ぼっちゃまの安全と幸せを願う気持ちは同じです。
    それだけはどうか、覚えていてくださいませ。」

    キーラン
    「うん、わかってるよ…。
    ありがとう、セバス。」
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