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    takaso37206509

    @takaso37206509
    主に自創作の資料を置いています。楽しめるかわかりませんが、寛大な方が覗いてくださったら嬉しいです😊✨

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    takaso37206509

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    【シナリオ】演技指導「クレイグ、今から私の事は「我が君」って呼ぶこと。
    私は貴方を「道化」って呼ぶから。
    あなたといる時はなるべく「陛下」っぽく振る舞ってあげる。」

    「ありがとう…助か。」

    「おや、随分と慣れ慣れしい口を利くようになったじゃないか。
    いつからそなたは王と対等になったのだ?」

    「!…………もっ…申し訳ございません。我が…君……?」

    「何を突っ立っているのだ。無礼者。王に跪け。」

    「どうかお許しを陛下!」

    「ふっ……はははは!!
    いやぁすまない!少しばかりいじめたくなっただけだ。
    お前があまりにも可愛らしくてな。

    なぁ愛しい余の道化。世の為に舞ってはくれぬのか?」

    「!?/////////////」

    「演技が難しいのなら、無理に演じずとも良い。
    本当に余の物になってしまえば良いだけの事…。簡単であろう?」

    「へっ!?……陛下は口と頭がよく回りますね?////////////」

    -----------------------------


    クレイグの上達しない演技に焦るロージー。

    ロージー「どうしてこんな簡単な台詞もまともに言えないの!!」

    クレイグ「……ごめん」

    ロージー「……あっ!
    私こそ、怒鳴ってごめんなさい…。
    私のせいでもあるのに…。」

    クレイグ「ロージー…。

    君は優秀な俳優だけど、演技指導のプロじゃない。
    僕が言うのもなんだけど、僕みたいなズブの素人に演技指導をするのは君も荷が思いだろ?

    だからシャルルさんやユリアンさんにも相談…」

    ロージー「ダメ!!」

    クレイグ「!?」

    ロージー「私は『優秀』なのよ!
    1人で演技指導1つまともにできなかったら『優秀』じゃ無くなる!!
    『優秀』じゃ無くなったら私は…っ!」

    クレイグ「待てよ、ロージー何言って…」

    クレイグをテーブルに追いやり、クレイグに体を密着させるロージー。

    ロージー「私最初に言ったわよね…クレイグ…。
    『演技なんかしなければいい、本当に私の事を好きになっちゃえば良い』って…。」

    クレイグ「おい、ロージー…!」

    ロージー「ねぇクレイグ…私にしたいこと…ない?
    私、あなたにだったら何をされても良いわよ…。」

    クレイグ「……それも演技指導の一環?」

    ロージー「舞台は私のすべてなのよ。
    この舞台を成功させるためなら、何だって捧げる…。」

    クレイグ「そう…本当に何しても良いわけ?」

    ロージー「……好きにして」

    ロージーをテーブルの上に押し倒し、片手でロージーの両手を押さえ付けるクレイグ。

    ロージー「あ…!」

    口先では挑発しつつもまさかクレイグが実行するとは思わず、焦るロージー。
    クレイグはロージーの耳元で囁く。

    クレイグ「いつもいつも演技指導だなんだ言ってじゃれてきてさ…。正直たまってたんだよね。
    君から誘って来たんだし、お言葉に甘えて好きにやらせてもらうよ。」

    ロージー「……っ!」

    ロージーは体を震わせ、ぎゅっと目を閉じた。

    そしてロージーの顔を掴み変顔をさせるクレイグ。

    クレイグ「ブッ…!はは!!変な顔!!」

    ロージー「は……ハァッ!?
    ちょっと何!?こんな美女に迫られて、やりたかったの変顔!?ナメてんの!?」

    クレイグ「いや~いつもいつもおちょくられててムカついてたんだよね!
    教わる立場だからずっと我慢してたけど…ははっ!」

    ロージー「私を押し倒しといてやりたかった事がそれ!?」

    クレイグ「体震わせてた奴が何言ってるんだよ。」

    ロージー「!」

    クレイグ「君の『命令』なら大人しく従うよ。『陛下の命令』は絶対だから。さぁ陛下、ご命令を。」

    ロージー「……離して」

    クレイグ「御意のままに…」

    クレイグは拘束を解き、ロージーを解放する。

    ロージー「変態」

    クレイグ「どの口が言ってんだよ」

    --------------------

    落ち着いたロージーはクレイグに告白します。


    昔から何でも上手くできた。
    勉強もスポーツも、必死に努力した記憶は1度もない。

    クレイグ(腹立つなコイツ…)

    それにひきかえ、双子の弟の出来の悪いこと。
    私の何倍も努力してるのに、その実力は私の足元にも及ばない。

    周りの扱いだってそう。
    私は眉目秀麗、文武両道、周りは私を丁重に扱った。

    なのに弟は違った。
    私と同じ顔の弟は「女顔だと」からかわれ、不器用な弟に「あの優秀な両親からこんな出来損ないが生まれるなんて」「お姉ちゃんは両親そっくりで優秀なのに」と陰口を叩く馬鹿な連中もいた。

    弟にとって、何の価値も連中の発する雑音。
    そんなもの聞かなければ良いのに、弟はどんどん自信を無くして言った。

    「名優の父」、「名女優の母」、2人に引けを取らない「優秀で非の打ち所のない姉」、「何の取り柄もない弟」…。
    私達の存在が弟を苦しめた。

    かわいそうだと思った。
    同じ日に同じ顔で同じ両親から生まれたのに、なんでこんなに違うの?って…。
    かわいそうだから、いつも助けてあげた。

    両親もユリさんもそう、みんな弟を助けようとしてた。

    でも…私は誰からも助けてもらえない。
    優秀な私は助けてもらう必要がないのだから当然だけど…、みんな弟の事ばっかり。

    みんなロジェ、ロジェ、ロジェ!
    誰も私の事なんていつもロジェの二の次。
    私にとって価値のある人達はみんな私よりもロジェを見る…。

    でも私は優秀でいなきゃ…。
    でなきゃ父さんも母さんも、ユリさんも困らせちゃう。

    そう思って生きてきたのに、演技だけは弟の方が優秀になってた。
    ユリさんの舞台の主演を務めるのが私の夢だったのに…。

    弟は!私の欲しいものを全部取ってくのよ!!

    私の方が優秀…だったのに…。

    クレイグ「素直に甘えてみたら?
    君、みんなに甘えたかったんでしょ。」

    ロージー「でも私は甘える必要なんて…」

    クレイグ「あるだろ。無理して僕を誘惑するくらい追い詰められてたくせに」

    ロージー「…っ!」

    クレイグ「なんなら最初に僕に甘えてみる?
    僕で練習すれば?
    それなら失敗しても恥ずかしくな…」

    クレイグは言っている途中で恥ずかしくなります。

    クレイグ「いや…ごめん。
    何言ってるんだろうな…僕は。
    い、今のは忘れ…ッ!?」

    ロージーはクレイグに抱きます。

    ロージー「撫でて…」

    クレイグ「へっ?」

    ロージー「頭撫でて!優しく!陛下の命令よ!」

    クレイグ「…仰せのままに。陛下」

    クレイグは優しくロージーの頭を撫でます。

    ロージーは安心してクレイグに抱かれたまま寝てしまいます。
    最近は不安でろくろく寝ていなかったロージー。
    クレイグのお陰で緊張の糸が切れ、ぐっすり寝てしまいます。

    クレイグは気が気ではありません。
    さっき誘惑してきた女の子が自分の腕の中で寝てしまったのです。

    クレイグ「おいおい嘘だろ…?
    付き合ってもいない男の腕の中で寝るか?普通…。」

    寝てる間に何かされたらどうするんだよ、馬鹿か!!」




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