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    そいそい

    @soi_07

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    そいそい

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    ナチュラルに同棲している8年後くらいのリュウシマが、ただアイス食べてるだけの話。
    あまりにもリュウシマを生産できていない自分に嫌気がさしたので、とりあえず書いた。マジでリハビリって感じで、特に内容とかないです。すみません。

    人数の違いうだるような暑さに耐えかねて、僕はコンビニに駆け込んだ。入った瞬間、人工的な冷気が僕を包み込む。大学から僕とリュウジさんが住むアパートまで徒歩十分。いつもは自転車で通っているが、あいにくパンクで修理中。仕方ないので僕は歩いて通学しているのだ。
    コンビニで涼みつつ、客を装うために商品を見て回る。せっかくだから、在宅ワークだと言っていたリュウジさんに何かお土産でもと思いついた。僕たちのアパートのエアコンの効きは、お世辞にもいいとは言えない。きっとアイスを買っていけば喜ぶだろう。そんなことを思いながらアイスコーナーに赴けば、パッとあるアイスが目に入ってきた。よくナガラと一緒に食べた懐かしいアイスだ。迷わずそのアイスを手に取り、僕はレジでお会計を済ました。そして、再び灼熱の道路を歩き出す。
    家に着き、仕事の邪魔にならないようにとそっと玄関を開ける。リビングの方からはカタカタとキーボードの音が聞こえてくる。すぐにでもリュウジさんに会いたいが、まだ仕事中。ぐっと我慢をして、僕は静かにキッチンに向かう。買ってきたアイスを冷凍庫にしまっておくのだ。リュウジさんが休憩のときに一緒に食べればいい。
    冷凍庫の引き出しを開けると、既に大きな先客がいた。
    「アイスキャンディー?」
    それはフルーツのアイスキャンディー。しかも、箱入りのだ。
    「おかえり。暑かっただろ?」
    「リュ、リュウジさん!」
    冷凍庫のアイスキャンディーに気を取られているうちに、いつの間にか背後にリュウジさんがいた。リュウジさんは時々こうやって僕を驚かせてくることがある。本当に心臓に悪い。
    「アイス買っておいたから、一緒に食べないか?」
    リュウジさんが買ってきたアイスとは、冷凍庫に鎮座する箱アイスのことだろう。灼熱の中、歩いて通学した僕のためにリュウジさんが買ってきてくれたアイス。そんなリュウジさんに、僕は申し訳ないお知らせをしなければならない。
    「あの、僕も買ってきちゃって…」
    僕は申し訳なさげに、手に持っていたコンビニの袋を見せる。
    「考えることは一緒だな」
    そんな僕をリュウジさんは笑う。そうですねと、それにつられて僕も笑った。
    「何を買ってきたんだ?」
    「パピコです」
    「ほぉ、パピコか」
    思いの外、リュウジさんがパピコに食いついてくる。
    「パピコ、珍しいですか?」
    「あまり食べたことがないんだ」
    「じゃあ、パピコを食べましょう」
    袋を開けて、パピコを取り出す。割ってみますかと差し出せば、いいのか?と目を輝かせながらリュウジさんは受け取った。恐る恐る二つに割るリュウジさんが面白い。
    「つい癖でパピコを買ってしまいました」
    「癖?」
    上手に二つに割れて満足げにしているリュウジさんを眺めながら、僕はポツリと呟く。
    「小さい頃、パピコとか雪見だいふくとか、ナガラと二人で分けられるアイスばかり買っていたので」
    あの頃は少ないお小遣いを出し合って買っていた。今はバイトもしていて、わざわざパピコみたいに二人で分けるアイスを買う必要はない。それでも、ついつい買ってしまったのは、やはり染み付いた癖なのだろう。
    「リュウジさんみたいに、どーんと箱買いすればよかったです」
    ケチケチしないでカップアイスでも買ってこればよかったなぁと思っていると、リュウジさんは笑い出す。
    「いや、あれも癖みたいなものでな」
    「癖ですか?」
    「うちは三兄妹だったから、たくさんないと喧嘩になるんだ」
    僕とリュウジさんは同じ長男といえども、やはり違う。そんな違いを共有していくのも、二人暮らしの楽しいところだ。
    「取り合いになるから、パピコとか雪見だいふくとか二人で分けるようなアイスをあまり食べたことがないんだ」
    リュウジさんがパピコに目を輝かせていた理由に合点がいく。
    「これからたくさんパピコも雪見だいふくも食べましょう!だって、僕たち二人だけですから」
    「冷凍庫のアイスキャンディーがなくなってからな」
    リュウジさんからパピコを受け取り、蓋を開ける。散々ナガラとやったこの一連の流れを、これからはリュウジさんとやるのだ。そう考えるだけで、手に持ったパピコが溶けそうなくらい僕の熱は上がった。
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    そいそい

    DONEはっぴーリュウシマ真ん中バースデー🥳

    真ん中バースデーとはあまり関係ない話になってしまいました。あと、ひっちゃかめっちゃかしてます。すみません🙏

    ※注意
    かっこいいリュウジさんはいません。
    社会人リュウジさんと大学生シマカゼくんの話です。
    ヤマクラ前に考えた話だったので、シマカゼくんの進路は捏造しています。
    かっこいいリュウジさんはいません←ここ重要
    あの部屋 大学の最寄駅から地下鉄に乗って一駅。単身者向けのマンションの三階の一番奥の部屋。鍵を出そうとしたが、中に人の気配を感じてやめた。そのままドアノブをひねると、予想通りすんなりと回る。そして玄関の扉を開けば、小さなキッチンのある廊下の向こうで、メガネをかけて、デスクに向かっていたあの人がちらりとこちらに視線をくれた。
    「また来たのか」
     呆れながら言うあの人に、ここからの方が学校が近いのでといつも通りの答えを返す。そうすると、少しだけだろといつも通りにあしらわれた。
     ここは僕の下宿先というわけではない。超進化研究所名古屋支部に正式に入所したリュウジさんが一人暮らしをしているマンションだ。もう少し超進化研究所の近くに住めばいいのに、何故か程遠い名古屋の中心部に部屋を借りている。そのおかげで僕は大学帰りに寄ることができているのだ。
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    そいそい

    DONEフォロワーさんからいただいたリクを元にして書きました。あんまりリクに添えた話にならなくて、本当にすみません🙇‍♀️
    リクありがとうございました🙌
    安城家に子守り行くリュさんの話です。
    「こんなことまで面倒かけちゃってごめんなさいね。ほらうち、お父さんが仕事でいつも家空けてるし、おじいちゃんおばあちゃんも遠くに住んでるから、こういうときに困るのよ。だから、リュウジくんが来てくれることになって本当に助かるわ。お土産買ってくるからね。苦手なものとかない? あっ! あと……」
     リュウジさんが持つスマートフォンから母さんの声が漏れ出ている。母さんの声は大きく、よく喋る。それは電話だろうが変わらない。そんな母さんの大音量のマシンガントークをリュウジさんはたじたじとしながら聞いてくれていた。
     母さんは大学の友人の結婚式に出るため、東京にいる。しかし、帰りの新幹線が大雨で止まってしまったらしい。それで今日は帰れないかもしれないと超進化研究所で訓練中の僕に電話がかかってきたのだ。このまま超進化研究所の仮眠室を借りて一晩明かしてもよかったが、あいにくナガラはフルコンタクトの稽古で不在で、家には帰らなければならない。しかし、家に帰ったら帰ったで、僕たち子供しか家にいないことになる。それは母さん的には心配なようで、どうしようかと頭を悩ませていると、俺が面倒見ましょうかとリュウジさんが申し出てくれたのだ。それでいつ運転再開になるかわからないからと、母さんは東京で一泊してくることになった。
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