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    そいそい

    @soi_07

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    そいそい

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    思いつきで書いた短いタツリュウハロウィン。

    ハロウィンのちょっと苦い思い出「トリックオアトリートっ!」
    ハロウィンの言葉を唱えなら、俺は兄貴の部屋のドアをあける。お菓子をもらうためじゃない。悪戯するためだ。どんな悪戯をしてやろうか。悪戯をしたら、兄貴は熱に浮かされて泣くだろうか。そんなことを考えていると、楽しくててたまらなくなる。俺の息子も楽しそうだ。ふふっと上機嫌に鼻を鳴らしながら部屋へと足を踏み入れると、何かが豪速球で飛んできた。
    「ぐへっ!」
    空手の達人である俺も、流石に不意をつかれては避けきれない。飛んできたものを顔面で受け止める。そのあまりの勢いに、思わず廊下へと尻餅をついた。ポトリと顔から何かが落ちる。それはファミリーパックのお菓子だった。中身はチョコのようで、俺は顔にかなりのダメージを負った。痛ててと患部をさすっていると、兄貴の部屋のドアがゆっくりと閉まり始める。
    「ちょっ、待ってよ!兄貴っ!」
    それを慌てて手で止めれば、ドアの隙間から兄貴の顔が見えた。
    「今年もハロウィンしようぜ!」
    去年のハロウィンも兄貴の部屋で悪戯をした。ハロウィンということで、コスプレをしたりもしてかなり盛り上がった。だから今年も兄貴とハロウィンがしたかった。だが、そんな俺に兄貴は冷たい視線を向けるだけ。
    これでも兄貴と俺は付き合っている。エッチの誘いは悪いことではない。なのに、なぜこんな視線を向けられなければならないのか。もしかして、俺に飽きたのか。もう別れたいとでも思っているのか。そうぐるぐる考えていると、兄貴はわざとらしく大きくため息をついた。
    「俺は何年生だ?」
    そして、そう問いかけられる。質問の意図がわからないまま高3だろと答えて、俺は青ざめる。
    「受験勉強の邪魔をするな」
    「す、すみませんでした……」
    いつにもなく低い声で言う兄貴に、俺はちびりそうになった。そんな俺を廊下に置き去りにして、バタンとドアが閉めらる。その音が妙に廊下に響いていた。
    あれだけ昂っていた俺の息子も、兄貴のあまりの迫力にしゅんとなってしまった。仕方がないので、俺は兄貴に投げつけられたファミリーパックのお菓子をあける。そこから1つチョコを取り出して口にする。
    「苦っ……」
    手に取ったチョコは、たまたまそれはカカオの濃度が高いチョコだった。
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    そいそい

    DONEはっぴーリュウシマ真ん中バースデー🥳

    真ん中バースデーとはあまり関係ない話になってしまいました。あと、ひっちゃかめっちゃかしてます。すみません🙏

    ※注意
    かっこいいリュウジさんはいません。
    社会人リュウジさんと大学生シマカゼくんの話です。
    ヤマクラ前に考えた話だったので、シマカゼくんの進路は捏造しています。
    かっこいいリュウジさんはいません←ここ重要
    あの部屋 大学の最寄駅から地下鉄に乗って一駅。単身者向けのマンションの三階の一番奥の部屋。鍵を出そうとしたが、中に人の気配を感じてやめた。そのままドアノブをひねると、予想通りすんなりと回る。そして玄関の扉を開けば、小さなキッチンのある廊下の向こうで、メガネをかけて、デスクに向かっていたあの人がちらりとこちらに視線をくれた。
    「また来たのか」
     呆れながら言うあの人に、ここからの方が学校が近いのでといつも通りの答えを返す。そうすると、少しだけだろといつも通りにあしらわれた。
     ここは僕の下宿先というわけではない。超進化研究所名古屋支部に正式に入所したリュウジさんが一人暮らしをしているマンションだ。もう少し超進化研究所の近くに住めばいいのに、何故か程遠い名古屋の中心部に部屋を借りている。そのおかげで僕は大学帰りに寄ることができているのだ。
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    そいそい

    DONEフォロワーさんからいただいたリクを元にして書きました。あんまりリクに添えた話にならなくて、本当にすみません🙇‍♀️
    リクありがとうございました🙌
    安城家に子守り行くリュさんの話です。
    「こんなことまで面倒かけちゃってごめんなさいね。ほらうち、お父さんが仕事でいつも家空けてるし、おじいちゃんおばあちゃんも遠くに住んでるから、こういうときに困るのよ。だから、リュウジくんが来てくれることになって本当に助かるわ。お土産買ってくるからね。苦手なものとかない? あっ! あと……」
     リュウジさんが持つスマートフォンから母さんの声が漏れ出ている。母さんの声は大きく、よく喋る。それは電話だろうが変わらない。そんな母さんの大音量のマシンガントークをリュウジさんはたじたじとしながら聞いてくれていた。
     母さんは大学の友人の結婚式に出るため、東京にいる。しかし、帰りの新幹線が大雨で止まってしまったらしい。それで今日は帰れないかもしれないと超進化研究所で訓練中の僕に電話がかかってきたのだ。このまま超進化研究所の仮眠室を借りて一晩明かしてもよかったが、あいにくナガラはフルコンタクトの稽古で不在で、家には帰らなければならない。しかし、家に帰ったら帰ったで、僕たち子供しか家にいないことになる。それは母さん的には心配なようで、どうしようかと頭を悩ませていると、俺が面倒見ましょうかとリュウジさんが申し出てくれたのだ。それでいつ運転再開になるかわからないからと、母さんは東京で一泊してくることになった。
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