かわいい子には旅させよ「修学旅行? 行ってきていいぞ」
「へ?」
予想外の答えに、僕は思わず間抜けな声を出してしまった。
シンカリオンの運転士として、巨大怪物体から街を守っている。そのことは超進化研究所から学校へ説明されているようで、何度か授業を抜け出して出動したこともある。だから、修学旅行も辞退して、出動に備えるつもりだった。
「いや、でも、リュウジさんは林間学校行かなかったって」
それに、リュウジさんだって、運転士をしていたとき林間学校に行かなかったらしい。ならば、リュウジさんの教え子である僕もそうすべきだと思ったのだ。
「それ、誰から聞いたんだ?」
浜松さんが教えてくれましたと言えば、余計なことをとリュウジさんが小さくボヤく。
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